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桂花乱れるティル・ルナ・ローグ  ~蛙、異世界に立つ〜  作者: ふぐりり
蝌蚪、異世界に立つ?の巻
13/156

蝌蚪とタガメ、リターンマッチ

 タガメを踏みつぶし、俺は地上にあがる。こんな奴に遅れを取ってるようじゃあ、クソ女殴れねぇからな。


 タガメは今1匹で、【魔力感知】でも周囲に仲間は見当たらない。不意打ち仕掛けたらぁ!


 俺は【身体強化】すると、離れた場所から一気に殴りかかる。ふぅはははあ!!!俺の手足はとうの昔に立派に育ちきってる!もう人間だった頃みたくふり回せるゼェ!4本指だけどなぁ!!


 タガメはどっしり構える造りのモンスターだ。つまり足の力が強く、俺が殴ったぐらいじゃ吹き飛ばない。だがダメージにはなったらしい。慌ててこちらを向いているようだが遅い。俺は素早く回り込み、思いっきり蹴飛ばす。両足があるので踏ん張りが効きいてる。タガメを仰向かせることに成功した。よっしゃあ!!


 この戦いでは噛みつきをしないと決めている。不味いのは嫌だからな。また他にも、四肢の扱いに慣れておこうと言う狙いもある。オタマ生活が長いせいか、俺の動きは尾鰭に頼ってる部分が多かった。四肢を動かす時、若干まごついたからな。感を取り戻したい。


 俺は晒されたタガメの腹を思いっきり踏みつける。だが連撃は出来なかった。タガメの鎌に足が捕まり、そのまま足をかじられ始めた。イデェ!?喰うんじゃねぇ!俺はタガメを蹴飛ばそうとするが、タガメも必死に喰らい付いて中々離せない。


 ならサンドバッグにしてやる!!俺は両の拳をタガメに何度も打ち付ける。オラ!!オゥラァ!!俺を!!喰うんじゃ!!ねぇ!!喰うのは!!俺の!!方だぁあ!!


 俺は殴り続け、タガメは齧り続ける。見栄えのない泥仕合だが、やがて勝負はついた。タガメが力尽きたのだ。


 シャアっ!!勝ったぞ!!まあ当然かな?俺は齧られた端から【身体再生】すればいいだけだしな!勝負の前から勝ちは決まってたんだよこの虫けらがぁ!!クハハハハ!!!

.........【自己再生】の回復具合が思ったより悪くて、途中から「間に合わなくね?」てビビってたのは秘密だ。


 そして俺はタガメを見下ろす。モンスターを倒しただけでは経験値は手に入らない。食べなければならないのだ。苦いからあまり喰いたくはない。しかし、俺はこいつを倒したのだ。ならば喰うのがせめてもの礼儀だろう。


【経験値を35獲得しました】

【個体名ハジメ・ササキダ(仮)がLv.4になりました】

【個体名ハジメ・ササキダ(仮)の進化が可能です】

オタマとタガメ、Fラン同士の戦いなら本来こんなもんです

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