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Knight of the girl ~少女と黒い猫~  作者: きと さざんか
3:災難再び
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焦り

 外で大声がした。鎧が鳴る音と、兵士が走り回る音がする。

 家に閉じ込められていたギリアムは、すぐさま窓に寄って確認した。

 声と音は、やはり兵隊のものだった。皆、武器をたずさえていた。何か起こったようだ。

 兵隊が来てから、初めてのことだった。くだんの化け物が現れたのだろうか。

 窓を開けて、適当な兵士に、何があったのか尋ねる。兵士は焦りを隠せない顔で、


「魔物が出たんだよ!」


 それだけ言って、走り去ってしまった。


「魔物だって……?」


 兵士たちが向かうのは、山の方角だった。少し前に、メイが薬草を取りにいった山である。


「あなた……」


 兵士の声は、マーシーにも聞こえていたようだ。


「魔物ですって?」

「ああ。どうやら、何か出たらしいな」

「どうしましょう……?」

「……どうしようもないな。本当に魔物が出たなら、俺たちじゃ歯が立たない。兵士に任せるしかないよ」


 獣程度ならば、ギリアムたち自警団でも追い払える。しかし、魔物となると話は別。奴らは獣の比ではないくらいに恐ろしく、強い。

 どんな魔物が出たか気になるが、そもそも家から出られない。あの慌てようからして、兵士たちからも話を聞けないだろう。

 いざという時は、村から逃げ出すことも考える必要がある。

 ギリアムは歯噛みした。先日の盗賊団の一件から、村に災難が絶えない。

 神に祈りを捧げる。どうか村の皆が無事でありますように、と。

 妻の肩を抱いてやりながら、静かに目を閉じた。

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