サーヴァント
はじめまして。
あまり長い物語ではございませんが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
サーヴァント。
それは法術師が使役する侍従の総称である。
サーヴァントは、実に様々な種類がいる。野良猫から人造生命体まで。人間以外なら、ほぼサーヴァントとして対象となる。
サーヴァントの身体能力・知性・法力は、使役する法術使いの能力に比例する。
一流の法術師ならば、並みの法術師を凌駕するサーヴァントだって作り出せる。龍族だろうとサーヴァントにしてしまう。
逆に、主人が三流の法術師では、ろくなサーヴァントにならない。頑張っても、対象は犬か猫あたりが関の山だ。能力も一流のそれにはるかに劣る
ゆえに、まだ力の無い法術師がサーヴァントを持たない、持てないことも珍しくない。
また、一流だとしても、己の力を信じ、サーヴァントの所持に魅力を感じない者もいる。
サーヴァントの維持には、対価が必要となる。絶えず法力をサーヴァントに注がねばならない。そのため法力の容量が少ないと、主人の力があっさりと無くなってしまい、結果、サーヴァントも力を失ってしまう。
サーヴァントと主人の関係は、必ずしも良好になるわけではない。時に、サーヴァントが主人にかみつくこともある。結果、未熟な主人が死ぬことも。
サーヴァントの存在にどれだけの意義を見出すかは、主人次第だ。相棒として共に戦うか。それとも、ただの便利器具として、日々の小間使いをやらせるか。もしくは、使い捨ての駒として、すぐに使いつぶしてしまうか。
作り方も難しくはない。法術師が、サーヴァントにしたい生き物に、法力の道筋を作ればいい。それは、ただの法術を使うことと、大差ない。しかし、対象が持つ力次第では、主人の法力をはじき返してしまう。龍族の様に、知性も力もあるモノが相手となると、一流法術師でなければ太刀打ちできない。
サーヴァントを何にするか、どう使うか、ともすれば、どうされるかは、主人たる法術師の資質によるだろう。
これから幕を開けるのは、法術師とサーヴァントによる、ちょっとした冒険譚。
デコボコな二人の、ささやかな物語である。