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俺と異世界とチャットアプリ  作者: 山田 武
【始まる】面倒事対処 その01【準備】
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スレ07 進化する無魔法(知らない)



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アサマサ:ってことはつまり、結局俺には幾つになっても魔法使いになる才能が無いってことか


アキ:安心しろ、ある意味では魔法使いにはなれないが、魔法を使うことはできる

それこそが──無属性の魔法だ


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 ちょっと何を伝えたいのか分からなかったが、魔法が使えるということだけ理解する。


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アサマサ:無属性?

身体強化とか、属性魔法以外の魔法か?


アキ:たしかに……創作物だと定義が違うってこともあるのか

無属性とは力を属性を変換しない、純粋な力の塊として扱う属性だ


アサマサ:力属性か?


アキ:ちょっと違うが……まあ、最初はその認識でいい

すべての法則を力で捻じ伏せるんだし、強ち間違ってもいないしな


アサマサ:あ、お兄様のあれか!


アキ:そうそう……って話が逸れた

無属性はコスパこそ最悪だが、魔力さえあれば誰でも入手できるスキルだ

お前が魔力を持っているってことは、少なくともこの魔法を取ることはできる!


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 強引に力を行使する……俺にはあんまり似合いそうにないな。

 そういうのは、アイツが似合いそうだ──初めて会った時も、そんなこと言ってたし。


 ──だけど、それなら俺は魔法使いになれるんだな! とも今は思っているけど。


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アサマサ:で、どうやったら習得できる?


アキ:魔法を習得しようとすれば、自ずと称号スキルとして入手している

……心だけは、折れるなよ


アサマサ:ん? わ、分かった


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 ──そして、現在に至ると。

 称号を見ると、新しく[魔法]という項目が開放されていた……のだが。


「……アキさんや。あんさんの気持ち、よーく分かりました」


 入手できた称号は、このようなものだったのだ──


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称号:『無能の才能持ち』


条件:属性魔法を自力で扱うことができない『異世界人』が、十回以上属性魔法の発動に失敗する


特典:(無魔法)の習得


[スキルは自動的に習得されます]

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 使えないって断言されたんだが……。

 自力でって部分に引っ掛かれそうだが、そこについても確認済みである。


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アサマサ:なあ、俺が火とか水を出す可能性は絶対に無いのか?


アキ:いや? さっき書いた称号にも、強制的に属性魔法を習得させるものがあるし、その世界には魔道具がいっぱいある


アサマサ:魔道具……スクロールは存在しないのか?


アキ:予想は付いてたみたいだな

自動的に属性変換を行ってくれる道具があるから、魔法を使えない人々でも、日常的に火や水を作れるようになっている

スクロールも、数は少ないが存在している

ただ、魔法が覚えられるとかそういうのじゃなくて、スクロールを作った人が籠めた魔法以上に魔力を流して、擬似的にそいつが使っていた魔法を再現するだけだ


アサマサ:スキルとしては習得できないと


アキ:変換は自分でやれてないんだしな


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 自力=自分で属性の変換ができるっていうわけだ。

 そういう意味なら、俺は一生属性魔法が使えないということが確定した。


「……まあ、明日は無魔法を試してみるか」


 属性魔法が使えない俺でも、与えられた無属性への才能。

 俺はそこに期待する! ……いや、才能も無いから習得できたわけだけどさ。


 そんな現実から目を逸らして、さっさと就寝することにした。




===============================


参加者:アサマサ以外


 ・

 ・

 ・


ハルカ:……と、いうわけで無事、朝政さんが魔法を使えるようになりましたー!


リホ:ドンドンー


フユツグ:パフパフー


ナツキ:でもまだ(無魔法)だけなんでしょ?

早く戦闘系のスキルでも取ってあげないと


アキ:戦闘してないのに、戦闘系のスキルを取るのは難しいだろう

今のままだと、朝政があの称号取っちゃうだろうし……その前になんとか何かを倒してほしいな


ユキ:うむ、せめて刀術を……そうでなくとも、せめて剣術をだな


ハルカ:ああ……それ、もう無理ですよ

朝政さんのステータスを視てたら、結構な数の称号を取れてましたし


アキ:い、嫌な予感しかしないんだが……


フユツグ:同感だ


リホ:どんな称号だったの?


ハルカ:一つ一つ紹介すると時間が掛かりますので、そのまま出しますね──


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称号:『伸びぬ者』


条件:スキルレベルが上がる行動を何度行っても、レベルがまったく変わらずにいる


特典:(器用貧乏)の習得


[スキルは自動的に習得されます]

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称号:『成らぬ者』


条件:育成系のスキルの影響下を受けても成長できずにいる


特典:(愚者)の習得


[スキルは自動的に習得されます]

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称号:『無能の極地』


条件:絶対に成長できないことを運命づけられる


特典:(虚無魔法)の習得


[(無魔法)は(虚無魔法)に統合され、格納されました]

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 ──他にも『恩恵を授かれぬ者』『神々の同情』『世界の憐憫』『運命の枠外』などなど……こっちでは分かっていたけど、見れなかった称号がいっぱいです


他にも文字化けしている称号幾つかがありますので、現在解析中です


ナツキ:マサ、いろいろな存在から可哀想な奴として見られてるわね

私も最初はそう思ってたし


アキ:まあ、枠外の存在なんだし

それにその影響で、今の関係になったんだから、悪いことばかりじゃないだろ


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 朝政が眠っている間に、このようなチャットが繰り広げられていた。



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