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俺と異世界とチャットアプリ  作者: 山田 武
【始まる】面倒事対処 その01【準備】
6/129

スレ06 取れた無魔法



 ──俺って、魔法の才能が無いのかな?

 自室として与えられた部屋の中で、何度もそう自問している。


 あの時間にいろいろな属性の魔法を試してみたが……結局、属性魔法の習得はどの属性もできなかった。


 同じ方法をやっていた他の奴らは、どれか一つは習得していたんだけどな。


「……まっ、目標は達成できたと思うから、別に良いんだけどさ」


 俺はアキに聞いた通り……鑑定スキルを発動させて、自分のステータスを確認する。


---------------------------------------------------------

ステータス

名前:アサマサ・ワタリ(男)

種族:【異世界人Lv2】

職業:【■■使いLv1】


HP:100/100

MP:100/100


ATK:10

DEF:10

AGI:10

DEX:10

MIN:10

LUC:0


通常スキル

(言語理解)(鑑定)(無魔法)


固有スキル

【■■使い】


祝福

(地球神の加護)

---------------------------------------------------------


 そう、属性を持たない魔法――(無魔法)を習得……いや、入手(・・)できたのだ。


 先に言うが、俺はこの魔法を習得するために何か努力をしたつもりはない。

 それなのに習得しているのには……単純なわけがあるのだ。


「それもこれも、アキの教わった[称号]機能のお蔭だな」


 前回、アキにスキル習得について相談をしている最中、こんな会話をしていた──


===============================


アキ:……そうだ、朝政

鑑定スキルは使ったか?


アサマサ:いや? まだ使ってないけど


アキ:そうか、なら一度、鑑定を発動させてみてくれ

仕様が変わっていないなら、たぶんステータスが表示されるから


アサマサ:──表示されたぞ

いつの間にか種族レベルが上がってた……能力値に変動が無いのは割り振ってないから?


アキ:それはお前だけだ

普通は今までの行動に合った能力値が増加するはずだ

……そこについては今は置いておくとして、次は『ステータス』の部分を鑑定してくれ


===============================


 そして、俺は[ステータス]の部分を凝視してさらに鑑定を使った──


---------------------------------------------------------

[メニュー]


ステータス ストレージ ………… 称号

---------------------------------------------------------


 ──ゲームみたいだが、そもそもステータスが出てくる時点でそこは気にしていない。


 ゲームっぽいステータスが出てくるケースがあると、話だけは聞いていたのでそもそも驚くようなことでもないんだがな。


===============================


アサマサ:メニューが表示されたぞ


アキ:いろいろと項目があると思うが、それについては後で確認してくれ

今はその中から、[称号]を選んで鑑定だな


===============================


 そして、鑑定をしたわけだ──


---------------------------------------------------------

[称号]


[■■]:未開放

[■■]:未開放


   ・

   ・

   ・

[■■]:未開放

[特殊]:確認する


---------------------------------------------------------


 すると、称号に関する項目が出現した。


===============================


アサマサ:ほとんど確認できないぞ

唯一[特殊]だけは見れるんだが


アキ:最初はみんなそうらしい

異世界に行った奴の特典が入っているぞ

詳しいことは見て考えてくれ


===============================


 特典ってのはあの二つのスキルかな?

 ……実際、調べみたらそうだった。


---------------------------------------------------------

称号:『召喚されし異界の魂』


条件:種族『異世界人』


特典:(言語理解)(鑑定)の自動習得

---------------------------------------------------------


 ……うん、俺って実質何のスキルも持っていないってことだよあ。

 とある魔王様も錬成ができたのに、俺のはバグって使えない……なんでだろう。


===============================


アキ:たぶんそろそろ見たんだろうな

称号は、外部からソイツを強化するためのオプションだ

だから自分自身で成長できない朝政でも、強くなることは可能なんだ

最初は同じことを愚直に行っていけば良い

それだけで取れる称号もある


アサマサ:そうなのか?


アキ:あぁ、例えば『見習い魔法使い』

アレは魔力(・・)を使って魔物を倒すと取れる


アサマサ:魔力? 魔法じゃなくてか?


アキ:ああ、魔力だ

魔力を直接相手に打ち込むって技術があるらしいくてな

それを試した奴がその称号を取れたらしいから、間違いないと思うぞ


アサマサ:それで、どんな効果なんだ?


アキ:火・水・土・風魔法の習得率が上がって、威力が微増する……だったっけ


アサマサ:へ~、便利な称号だな


アキ:……だが、あえて先に言っておこう

お前が、普通に属性魔法を習得する可能性は──皆無だ!


アサマサ:な、なんだってー


アキ:属性魔法を操るのには才能がいるんだ

そして、その才能は選ばれた者のみにある

それがどういう意味を表すのか……もう理解してるだろう?


アサマサ:人並み以下の才能しか持ってない俺には、人以上の才能が必要な属性魔法は習得できない


アキ:そう、後天的に習得もできるが、それは才能が1はあるということだ

始めっから0の者が多い才能は、お前もまた0である可能性が大だ


===============================


 ──アキとのチャットはまだまだ続くぞ。



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