平穏な日常
葛城 重蔵普通のおっちゃん先生。 一応アニメ研究部の顧問だが部長が半ば脅迫して無理やり顧問にしたらしい。
入部してから少し経ったある日の部活の最初で部長が何やら前に立っている。
「今日は大事なお知らせがあります。小紅さんが集まり次第話しますねっ。」
「おぉ!今日はほぼ全員来とるな!後は小紅ちゃんだけやな!」
「入部してからはあまり全員が揃うこと無かったですもんね。あと小紅は先生に呼び出されてたから少し遅くなると言ってまし..ってもう来たのか。」
「遅れてすまんのう、あいつら色々と話しかけて解放してくれんかったのじゃ。」
「そういえば顧問の先生って全然来ないけど良いの?」
「大丈夫ですよ。あの人は1ヶ月に1回くれば良い方ですし来なくても何も問題ないです(ニコッ
」
噂では部長が葛城先生の弱みを20数個持ってるらしい。普段優しそうな感じの人が怒ると怖いっていうのはあながち間違ってないのかもしれないな。
「皆さん全員お集まりいただいたので話をしますね。来週の月曜日から3日間、親睦を深める為に2泊3日の旅行をします!」
「具体的にはどこへ行くんや?」
「滋賀と京都で、京都の旅館に泊まります。」
「京都かいな!大阪やったらうちのおばあちゃん家に寄ったのに〜」
「京都かー、京都といえばあれは半兵衛との..っといかんいかん」「私の胸なら着物入るかしら?あっ!橘さんの”それ”は大丈夫なようね。」「ああ゛ん!もう一度いってみなさい!」
それぞれ思い思いの気持ちを表現しているようで何だか微笑ましかった。
「京村くん、顔がにやけてますよ。」
「そうですか?この前会ったばかりなのにずっと前から一緒に居たように思えてきてしまって」
「あはは、この部活を楽しんでもらえてるなら部長として嬉しい限りですっ。アニメとかってまだ社会に完全に認められたわけじゃ無くてアニメなどのオタクが関わる物などは白い目で見られる事が多いです。だからこそ学校みたいな身近な場所で自分と同じ趣味の人と出会えて話せたらとても嬉しいじゃないですか。そんな場所を作りたかったんですよ。」
「なるほど、そんな思いでこの部活を作ったんですね。」
「成都〜、この怪物倒してくれー!」
「あっ、すみません話の途中だったのに...」
「いえ大丈夫ですよ。苦戦してるみたいなので早く行ってきてあげてください。」
去り際に見えた部長は何か達観したような優しい眼をしていた。もしかしたらこの人なら小紅の事を相談出来るかもしれないと思った。
長くなりそうだったので分割にして投稿することにしました^^;
遅くなりすみませんでしたm(_ _)m