17.港町シーベルク01
ひなた「すぅ~~…はぁ~♪ 海風が気持ちいい~♪」
しばらく馬車に揺られてシーベルクに到着すると、
馬車を降り、早速、深呼吸をして海辺の港町の香りを堪能する。
アラタ「あぁ…気持ちいいな」
同じく馬車から降りたアラタも、
軽く深呼吸して海の香りを堪能した。
ひなた「さて、やっぱりこういう所に来たからには、
海鮮料理を食べないとね~♪」
楽しそうに辺りを見渡しながら言う。
アラタ「そうだな。そろそろお昼時だしな。」
ひなた「あっちのお店ある方に行こう」
海沿いに色々な店の並ぶ通りを指差す。
アラタ「あぁ、行こうか」
アラタがこくりと頷くと、2人で並んで歩きだす。
道中、恒例の如くなんか色々とアラタに降り注ぐ不幸な出来事を
しれっと全部はね退けながら歩いていく。
アラタ「なんか…動き、慣れたな?」
ひなた「そうだね。もう当たり前な感じしちゃって。」
そんな私の姿を見て呟いたアラタにお茶目に笑う。
アラタ「…ほんと、頼もしいよ。」
私を見つめてクスッと柔らかな笑みを浮かべた。
…
ひなた「あった!海鮮レストラン!」
嬉しそうにそのお店の方へ向かう。
アラタ「いい匂いがしてくるな」
アラタも私の後ろに続いてお店の方へ向かう。
店員「いらっしゃい。何名様でしょう?」
賑やかな客たちの声とともに、店員が声をかけてきた。
ひなた「2人です。」
店員「では、ご案内します。」
店員に続いて2人で店内の奥へ向かう。
店員「どうぞ。」
店員に案内されたのは、
綺麗な海の景色の見える窓辺の2人席だった。
ひなた「わぁ!アラタくん見て!『オーシャンビュー』だよ!!」
席に着くと、窓の外を眺めて興奮気味にアラタに言った。
アラタ「そうだな。いい眺めだ。」
クスッと笑ってアラタも席に着き、窓の外のその絶景を眺める。
ひなた「ひろーい、おっきい~。水平線、どこまでも見えるね~♪」
手振りも交えながら楽しそうに海の景色を堪能する。
アラタ「そうだな、ほんと。」
一緒になって楽しそうに海の景色をゆっくり眺める。
ひなた「あ、メニュー選ばないとね。
やっぱりここは『おすすめ海鮮セット』かな♪」
メニューに目を移し、改めて内容を見ながら言う。
アラタ「それが良さそうだな」
そうして決めると、
店員を呼んで『おすすめ海鮮セット』を2つ注文した。
料理の届くまでの間、店内を見回したり、
アラタと他愛もない雑談に花を咲かせたりした。
店員「お待たせしました。『おすすめ海鮮セット』です。」
店員が手際よくテーブルにお皿を並べていく。
そこにはタコ、イカ、エビ、ホタテのような見た目の
海の食べ物が所狭しと並んでいた。
ひなた「美味しそう~♪ いただきまーす♪」
手を合わせていただきますをして早速食べ始める。
アラタ「あぁ、いただきます。」
アラタも私に倣うように、
手を合わせていただきますをしてから食べ始めた。
ひなた「んー!美味しい!!」
体を揺らして喜びながら口いっぱいに頬張る。
アラタ「ほんと美味いな、これ。」
私に同意しながら美味しそうに食べる。
ひなた「こっちの海鮮サラダも美味しいよ~♪」
フォークに海鮮サラダを刺して口に頬張る。
アラタ「…美味しそうに食べるよな、ひなたって。」
ひなた「え?そうかな?」
改めてこっちをマジマジと見て言うアラタに小首を傾げる。
アラタ「あぁ。」
落ち着いた声でそっと微笑む。
アラタ「それに…こうやって料理をゆっくり堪能して食べるのも、
俺、この世界に来てから初めてかもしれない。
ちょっと気を休めようとするとすぐ、
何だかんだ色んな不幸なことがやってきて、
全然ゆっくりできなかったからさ。」
テーブルに頬杖をつき、しみじみと思い出すように話す。
ひなた「私がそばにいて、ほんと頼りになるでしょ~?」
クスッとお茶目に笑ってフォークを振り、そんな軽口を言う。
アラタ「ほんと、それな!」
そんな私を見て楽しそうにクスッと微笑む。
その後も2人で楽しく談笑しながら、
海を眺めてのんびりと海鮮料理を堪能した。




