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フリージア王国備忘録<第二部>  作者: 天壱
私欲少女とさぼり魔

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Ⅱ227.私欲少女は考える。


「遅ぇぞ」


壊れた扉を潜った先で、プライド達は一度だけ目を萎ませた。

家の中が閉めきられていた為、急に外に出た途端外の眩しさに負ける。手で日差しを隠しながら声のする方向へと顔を向けてもすぐにはヴァルの顔を確認できなかった。数秒の間を取り、瞬きを繰り返しながらプライドは家の外で待たされていた彼へ言葉を返す。


「ありがとうございました、ヴァル。お陰で止めることができました。この後ネイトを医者の元へお願いしたいのですが」

「見てりゃあわかる。死にかけじゃねぇなら歩かせりゃあ良いだろあんなガキ」

面倒そうに身体を揺らしながら言葉を返すヴァルは、そのまま家の壁へと寄りかかる。砂の詰まった荷袋も一緒に掛け、大きく欠伸を吐いた。

プライド達に呼びつけられ、そのままネイトの家へ向かう為の移動手段に使われた彼は大して状況を理解してもいない。ただ、医者をと言われたからにはなるべく人通りの少ない場所にして欲しいと思う。配達人の業務以外で能力を隠している彼は、フリージア王国内でも人目が多い場所では特殊能力は滅多に使わない。

プライドに言われて校外へ出ることになった時も、守衛である騎士に見られないようにする為に校門からではなく裏側から壁を越えねばならなくなった。ネイトの家までは姿をはっきり捉えられないほどの速さで移動したが、医者の元へも緊急でないなら能力で走り回りたくはないのが本音だ。特に今彼はフードで顔すら隠せていないのだから。

嫌そうに首を傾けるヴァルにプライドも少し悩む。ここまで自分達を連れてきて貰えただけでもありがたいのに、ここでネイトまで頼むのは確かに負担を掛けすぎだとも考えてしまう。すると、アーサーが思いつくように「それなら」と軽く手を上げて彼女に呼びかけた。


「医者んとこくらいまでなら自分が負ぶります。この辺だと、俺も医者のいる場所はわかんねぇっすけど」

「ネイトに聞けば良い。最悪の場合は学校の医務室だな」

ネイトの家は城下でも中心地からかなり離れた町だった。最初にカラムに場所を案内された時、こんな遠くから通って来ていたのかとプライド達も驚かされた。

城下にまで行けばどの街にもある程度の医者がいるが、王都から離れればそれだけ人口も施設も減っている。ヴァルとしても運ばされるならそういった人の少ない貧相な場所にしてくれと思ったが、アーサーが足で運ぶならもうどうでもいいかと考え直す。


「なら俺は帰って良いんだな?テメェらも学校には帰らねぇんだろ?」

「まだだ。ネイトが出てきたら、一度壊れた扉の穴だけでも壁で補強して欲しい。一目では壊れているのは気付かれないようにしてくれ」

「それ終わったら帰るぞ」

チッ‼︎と強く舌打ちをしたヴァルは面倒そうに顔を歪める。プライドが学校に戻らないなら自分もわざわざ学校に帰る必要はない。

しかしステイルに「お前には別に仕事があるだろう」と釘を刺された。今の彼にはプライドの護衛だけでなく、不良狩りという役目がある。その言葉にヴァルはうんざりと息を吐き出し天を仰いだ。自分から受けた仕事だが、わざわざまた戻らないといけないのかと考えれば一気に面倒になった。


「どうせ昨日からめっきり見なくなった。この後も釣れるもんなんざ大していねぇだろ」

「それについては明日じっくり話を聞こう。お前の成果については俺達もある程度把握している。……聞きたいことも、ある」

頭をガシガシと掻きながら、途中からヴァルはステイルの言葉に少し興味深そうに目を開いた。へぇ、と一体どのことが聞きたいのか考えながらニヤリと嫌な笑みだけで返せば、ステイルからも上目に鋭い眼差しだけを返された。ステイルとしても本当はこの場で尋ねたいくらいだったが、仮にも民家。しかも家の中にはネイトもいる。誰が聞き耳を立てているかもわからない。

ニヤニヤとヴァルはステイルのこの場では聞けないという苛立ちを煽るように笑みで眺めたが、そこでふと彼の隣の人物が視界に引っかかった。自分に礼を言ってから珍しく何も言わず視線だけをくれているプライドに、顔を顰めて言葉を投げる。


「……なんだ」

「いえ。平気そうだからほっとしただけです」

ハァ?と、返された言葉にヴァルは片眉を上げる。

一瞬何のことかとすら思ったが、自分の顔を覗くプライドを見るとまた何か余計な心配でもされてたのかと考える。

平気も何もやったのは単なる移動のみ。しかも自分はネイトとは無関係なのだから興味もなかった。プライドがいくらネイトのことを心配しようと自分が無茶を言われようとも「またか」としか思わない。他人事だというのに寧ろ落ち着くなという方がヴァルにとって無理な話だった。何よりこんな風に突っかかってくるプライドが妙だとすら思う。

しかし、プライドから見れば事情は知らないにしろ、ネイトに乱暴を犯していた男を目にしてヴァルが不快に感じないかと後から気になった。ネイトの事情も知らない上に、一方的に呼びつけてしまった彼に対して更には不快なものを見せてしまったとなれば悪い事をしたと思う。

実際は、ヴァルはまるでさっきのことなど見なかったかのようにいつもの調子だ。セフェクやケメトのことを大事に思っている彼にはあまり見て気分の良いものではなかった筈なのに、とそればかりを考えてしまう。


「緊急の為とはいえ、予定外に巻き込んでしまったから。嫌な想いさせていたらごめんなさい」

「俺の前科知って何言ってやがる」

寝ぼけてんのか、と。ヴァルは今度こそ正直な感想を言葉に返す。

ネイトの状況だけは扉の向こうから眺めて理解したが、それについてヴァル自身は何とも思わない。彼にとっては〝どちらも〟珍しいことではなかったのだから。

しかもネイトの伯父に関して言えば、自分はそれ以上にえげつないことも散々している。寧ろ良い年をしてあの程度で小金を稼いでいたのかと考えれば呆れの方が強い。発明の特殊能力者の価値は詳しくないが、子どもから奪う大人など下級層には飽きるほどいた。むしろそうではない人間の方が珍しい。ヴァルにとっては家の中か路地裏かの違いだ。

嫌いかどうかと言われれば、むしろ自分と同種であるネイトの伯父よりも子どもの方が嫌いに入ると思う。

それを、自分を裁判で捌いた張本人が何を言っているのかとヴァルは半ば本気で神経を疑った。しかし、プライドもプライドで首を傾ける程度だ。

彼の前科は当然覚えている。彼自身が吐露した罪も含めて全て。しかしそれでもヴァルはああいう人間は視界に入れたくないのではとプライドは思った。

じっ、と見つめあげてくるプライドへヴァルは気分悪く顔を顰める。


「……〝できねぇ〟と〝したくねぇ〟は別モンだ。どこのガキがボコられてくたばろうと俺の知ったことじゃねぇ」

「ケメトとセフェク相手だったら許さないでしょう?勿論答えなくて結構です」

「…………………」

鼻で笑って終わらせようとしたヴァルだが、切り替えされた言葉に思わず口を閉じた。

無言のまま目だけで思い出したように扉の向こうへ目を向ける。今の自分の位置から姿は見えないが、プライド達が飛び込んでいった時にはちらりと見えた。十三ぐらいのガキだったかと思い出せば、確かにセフェクともケメトとも大きくは離れていない。

そういう意味か、とやっとプライドが言いたい言葉を理解する。しかしやはり年齢が近いというだけで他の子どもにまで情は移らない。正直ケメトとセフェク以外の子どもは嫌いな上にどうでも良い。

ヴァルが突然口を閉ざしたことに、プライドは遅れて余計なことを言ってしまったかと反省した。

どういった理由であれ、彼が本当に気にしてなかったのならわざわざ想起させる必要はなかったと。しかし、ネイトの伯父と自分を同種のように語るヴァルの言葉だけは少し引っかかってしまった。


ヴァルの沈黙へ答えるように「すみません、余計な話でした」と続けて謝罪した。

どちらにせよ頭を下げることになったプライドに、ヴァルは煩わしそうに口を歪める。ステイルやアーサー、さらにレオンまで聞いている中でこれ以上面倒は話はしたくない。しかし、まるで自分へ踏み込みすぎたと言わんばかりに勝手に表情を曇らすプライドの方がよっぽど不快だった。別に自分は傷ついてもいなければ、ネイトに対してやはりどうとも思わない。

過去の自分の行いに後悔も反省もなければ、それを突きつけられたとしても戸惑いすら感じない。敢えて言うならば


「……そういう気を回す相手が欲しけりゃあ、俺より鏡を見るんだな」


え?と、プライドは低い声で独り言のように呟かれた言葉に大きく瞬きで返した。

どういう意味かと思ったが、ヴァルはそれ以上は言う気もなかった。ステイルやアーサーはその言葉に無言で頷くが、背後に控えていた二人のその動作にプライドは気付かない。レオンもすぐに意味を理解したが、ここで顔に出すとヴァルに睨まれるなと顔を一度だけ背ける。確かに……、と心からヴァルの言葉に無音のまま同意した。


「……。べちゃべちゃじゃねぇか」

プライドが意味を尋ねようと唇を動かした時、上塗るようにヴァルが視線を彼女からその服へと向けた。

突然の指摘にプライドも短く声を漏らしながら自身の服に目を向ける。ネイトを抱き締めた時に彼の涙や服の水分を吸い込んで正面だけが濡れて変色していた。

日の当たる下でそれを見れば、改めてなかなかの汚れだと自分でも思う。透けてはいないが、血の汚れもついている。これはどちらにしても学校には帰れないと腕を前に組んで大まかに沁みを隠した。


「確かに結構な目立つかもしれないわね……こんな汚れていてお医者様のところに入れるかしら」

「それは問題ないと思いますが、気になるなら一度帰」

「ガキにゃあお似合いだ」

気を遣うステイルに反し、ケラケラとせせら笑うヴァルにプライドはむっと両腕で隠したまま見返した。

唇を尖らせ、釣り上がった目が「私の実年齢を知ってるでしょう‼︎」と叫んでいる。今は十四歳の彼女だが、実際はもう成人した女性だ。しかしステイルやアーサーも羽織らせられるような上着を身に着けていない今、彼女の格好を隠せるものはなにもない。

一度戻るか、ネイトの家から何か隠せるものを拝借するかとステイルとアーサーが提案する間も、挑発するようなヴァルのニヤつきは止まらなかった。あまりにも不快な笑みでニヤニヤと見られる為、そこまで笑うことはないでしょうと言いたくなる。プライドからすれば、今回は露出していないだけマシだ。もう一度くらい言い返してやろうかしらと考えたが、それよりもレオンがその場から動く方が先立った。


「……そろそろネイトの着替えも終わるみたいだ。僕は一足先に戻った方が良いかな」


玄関手前で視線を家の中へと向けていたレオンが、その場から顔だけでプライド達のいる外を覗く。

プライド達もその言葉にはっと振り返ると、慌てて周囲に注意を払った。今のところ、家の周りには誰もいない。王族であるレオンはその格好だけでも充分目立つが、整った顔立ちだけでも一気に注目を浴びてしまう。周囲に誰の気配もないことを確認したアーサーは「大丈夫です」ときレオンに一歩先の外へ出ることを頷いた。彼が瞬間移動で消えるのは家の中にいるネイトにも見られるわけにはいかない。

そっと扉の外へレオンが出れば、アーサーは素早くドアノブの代わりに穴に手を引っかけて扉を閉じた。そのまま誰も近付いていないことを確認するように神経を張り巡らせ続ける。


「本当にこの度はありがとうございました、レオン王子殿下。また次の折りには宜しくお願い致します」

「いや、僕こそ力になれて良かったよ。また今度ゆっくり話せるといいな。ネイトを宜しく頼むよ」

最初に瞬間移動でつれて来た張本人であるステイルが頭を下げれば、レオンも滑らかな笑顔でそれに返した。

見られていないとはいえ、仮の姿の間はあくまで〝庶民〟と〝アネモネの王子〟として会話を成立させる。ステイルに対して敬語不要の話し方は新鮮だなと思いながら、レオンは瞬間移動の為に彼の手を取った。

ちょうど城下へ馬車で移動中だった彼は、これからステイルの特殊能力でそのまま停めた馬車の中へ戻らなければならない。


「じゃあ、また」

「!あ、のっ‼︎」

人が来る前にとにこやかに手を振ったレオンに、プライドは慌てて声を上げた。

まだレオンにちゃんと言葉でお礼を言えていないと、先ほどの視線の交わしでは足りないプライドは僅かに声が上擦らせる。

レオンからすれば、ネイトを抱き締めたままのあの視線で充分自分が貢献できた証になった。プライド達にとってもここで自分が人に見られても困る今、礼なんて後日で良いのにと思う。むしろ、彼女にこんな形で頼って貰えたことがレオンには嬉しかったくらいなのだから。だが、それで満足するプライドでもなかった。

レオンが視線を向けてくれた途端、仮にも第一王女がこんな格好でお礼を言うことに恥じらいを覚える。しかし腕を組んだまま向き合うわけにもいかず、一度緩めて汚れた大部分を抱えるような手つきでレオンを見上げた。

頭の端ではさっきのヴァルのニヤつきの所為で、恥ずかしい格好であるという意識が抜けない。唇を絞り、一度視線を落とした後、縮んだ自分より遥かに背の高いレオンを見上げて口を開いた。


「今日は本当にありがとう、ございました。お陰で本当に助かりました。このお礼は必ずお返しします、どうぞご公務頑張って下さい。……レオン様」


ぽそっと、あくまで庶民として目上の相手への話し方を意識したプライドの声は恥じらいの所為で余計に甘くレオンに響いた。

彼女に敬語で話されるのも懐かしいなと最初こそ暢気に思っていれば、最後の呼び名に一気に熱が上がった。頬だけでなく首まで白い肌がぼわりと紅潮し、口を僅かに開けたまま呆けてしまう。翡翠色の目が丸くなりながら、恥じらい笑い掛けてくれるプライドに釘付けになってしまった。

舌がゆるく痺れ、うっかり「もう一度」と言ってしまいそうな衝動を幸いにも抑えた。今日で二度目になる十四歳姿のプライドだが、やはりこの上なく愛らしいと胸の鼓動が何度も謳う。しかも羞らう姿は余計に彼女の愛らしさを際立たせた。そして当然ながらプライド本人は全く気付いていない。

レオンが返事もなく呆けてしまったことに、何か失言でもあっただろうかと自分の言葉を顧みる。

仕事中に呼び出して置いて「頑張って」は無責任に聞こえてしまっただろうかと考え出す。「あっ、いえ!」と慌てて言い直そうとしたところで、これ以上の被害になる前にとステイルが慌てて彼を瞬間移動した。ただでさえ熱を上げたレオンがこれ以上発熱したら、彼の帰りを待っている従者達が病だと騒ぎかねない。

レオンが一瞬で消えたことに「あっ」と短く声を漏らしたプライドだったが、伸ばした手は行く手もなく落ちた。ステイルが「もうネイトも来てしまうので」とプライドに断る中、アーサーも「また今度言いましょう!」と拳を握って声を掛けた。彼の目からしてもあそこでレオンを避難させたのは英断だった。

今のプライドはうっかり何を言うかわからない。今度こそレオンの赤面が一時間は治らないような発言をしてもおかしくない。

そうね……と肩を落とすプライドと、慰めるステイルとアーサーを横に、ヴァル一人がレオンの消えた場所を眺めながらニヤニヤと笑みを続けていた。近々レオンをからかいにまたアネモネに寄ってみるかと悪趣味なことを考える。


「待たせてすまなかった。レオン王子殿下はもうお帰りになられたか?」

コンコン、と鍵の壊れた扉を内側から叩く音が飛び込んだ。

カラムの声にアーサーが一声で応えると、静かに扉が開いた。包帯を至る所に巻かれたネイトは、割れたゴーグルだけを目に掛け俯いて現れる。まだ顔を上げられない彼は、カラムの一歩後ろに隠れるようにして付いていた。

ネイト、とプライドが優しく声を掛ければ肩を揺らして僅かに視線を上げる。彼女の白い足とスカートの丈まで視界に入ったが、それ以上は上がらない。プライドもそれに無理に覗こうとはせず「歩くのは辛くない?」とだけ背中を丸めて尋ねた。すかさずアーサーが「乗っとけ」と彼に背中を向けて腰を落とせば、ネイトは無言のままその背中に身体を預けた。

軽々とおぶり、アーサーが立ち上がればネイトの視界も自然と高くなった。アーサーの後頭部と肩に隠れるようにして小さく周囲を見回せば「ッひっ……‼︎」と大きく肩を上下させた。視線の先には壊れた扉を誤魔化すべくヴァルが歩を進めたところだった。

一度学校で見かけたことあるぞ、と思いながらあまりに凶悪な顔に怯えるネイトをアーサーが「噛まねぇから大丈夫っすよ」と宥める。伯父に酷い目に遭わされた直後にヴァルの顔はネイトには毒だった。

彼の視界にヴァルが入らないようにと気を配りながらアーサーは家から数歩離れる。


「ところでカラム隊長、三限の授業は……?」

「大丈夫だ。先生には事前に断りをいれて来た」

ステイルの問い掛けにカラムは前髪を指で払った。

既にネイトの様子を見に行くと決めた時点で、三限に間に合わなくなる可能性も鑑みていた。真剣な表情と覇気で懇願するカラムに、教師が断るわけもなかった。

ヴァルが修復している間にも、彼らは一番近い医者はどこかと確認する。ネイトが消え入りそうな声でここから真っ直ぐ行った先にあると説明すれば、すぐに行き先も決まった。


「…………お前ら、本当なんなんだよ……」

「?さっきジャンヌが言ったじゃないすか」

くぐもった声にアーサーは答える。

プライドやカラムにも目を上げられず、ヴァルと目も合わせたくないネイトは行き場のない視線を彼の肩に埋めていた。口元もくっつけながら未だにガラガラとした酷い声のネイトに、アーサーは気にしないように軽い声で返した。


「味方ですよ」


揺れるから辛かったら言って下さい、と言葉を続けたアーサーは口を絞るネイトを背負ったまま歩き始めた。


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