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召喚士アデルの災難 〜なんで!?俺が召喚したのは最強勇者のはずだったのにアホっぽい男がきた〜  作者: 武天 しあん


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第74話 バルムンクとグルメなワイバーン



ワイバーンの餌はレオンとバルムンクが嬉々として狩ってくるから、特にワイバーンから不満などが出ることはないようだ。むしろ、バルムンクがそれくらい暴れていないと不満で暴れ出しそうになるらしい。

とんだじゃじゃ馬な剣だな。さすが竜殺しの剣だ。

レオンのような人間辞めているやつが現れるのを錆びつきながら待っていたのかと思うと健気な気もしていたが、とんでもなかった。


そしてワイバーンが大人しく従った理由だが、バルムンクの圧に恐れ慄いたというのが一番強い理由らしい。

なるほど。竜と言えるのか分からないが、ワイバーンと言えどバルムンクには逆らえないというわけか。

更にレオンがダメ押しをしたようだが、両者が揃うと危険なのは俺も知っている。ワイバーンたちよ、無事でよかったな。

俺はワイバーンに哀れみの目を向けたが、目があった長老のワイバーンから同じように哀れみの目を向けられた。


くっ、そんな目で俺を見るな。

俺だって好きで人間辞めたわけじゃないんだ。

お前たちはせいぜいレオンの乗り物として頑張って働いてくれ。


馬車に乗れず、徒歩での移動など全然進めないと思っていたところで、ワイバーンで移動など、とても、とても、とても、人間離れしているが、まぁいい。



次男、お前は決して俺に近づくな。何がサービスだ。こっちは死ぬかと思ったんだ。


「はーい、みんなご飯だよ〜」


レオンが長男に乗って帰ってきた。


アイテムボックスから魔物の死骸を大量に出して積み上げていく。


「ん?こんなに食べれない?え〜?そんなに体大きいんだからいけるでしょ〜?

食べてくれないとアイテムボックスの中に溜まっちゃうからさ〜、いっぱい食べてよ。」


その魔物の一部は俺たちの飯になる。


「そろそろ野菜買いに行きたいよね〜」

「あたし、ハイエナ人族になってから肉だけで生きていけるようになったっぽい。

野菜食べなくても肌荒れしないし。」


「え〜。それいいね。でもたまには食べたくなんないの?」

「ん〜、フルーツとかは食べたいかも。」


「あ、フルーツいいね。俺も食べたい。パフェとか食べたくない?」

「そんなのこの世界にあんの?」


「無いかもだけど、作ってもらえばよくない?」

「確かに。牛いるなら生クリームとかいけそうだし。ミノタウロスって牛乳取れるの?」


「それは無理かも。ミノタウロスの子連れとか見たことないし。」


子連れのミノタウロスだと?恐ろしい発想をするものだ。

ドランはレオンとアリサの会話など自分は関係ないとばかりに、さっそくコカトリスの解体を始めている。

俺もそうするか。とりあえず火を起こして湯でも沸かすか。


ワイバーンたちもだいぶ火に慣れて、目の前でなければ暴れることも無くなった。

最初は焚き火のような小さな火でさえ大暴れして全員揃って逃げようとしていたが、最近は火で炙った肉の美味しさを知ってしまったからか、俺やドランが焼いているのをくれと催促してくる。


しかし、火を目の前にするのはまだ怖いようで、自分で焼いたりはしない。

だから余計に面倒なんだ。



俺が火を起こしていると、ワイバーンの長老が羽の先でツンツンと俺の背中を突いてきた。

それ、手加減してるんだろうが地味に痛いんだからな。


「はいはい。分かってる。焼いて欲しいんだろ?仕方ないな。」


こいつらは体もでかいからよく食うんだ。

だから焚き火で焼くなんて面倒なことはしない。

コカトリスやなんかは一羽丸ごと食うから、俺はバルムンクにコカトリスを含め色々な魔物を適当な大きさにぶった切ってもらい、その辺に積み上げて魔法の火でボワーっと炙ってやる。


強すぎると焦げて、こいつらは文句を言ってくるんだよな。

だからいい感じに仕上げるために試行錯誤を繰り返すことになった。


ワイバーンってグルメなのか?

偉そうに。と思うが、乗せてもらっているから文句は言わないでおいてやってる。


「アデル〜、みんながアデルの焼き加減が一番好きって言ってるよ。良かったね〜」

「褒められても全然嬉しくはない。」


「でね、追加が欲しいんだって〜、焼いてあげて〜」

「仕方ないな。」


ワイバーンが好む焼き加減で肉を焼けたとしても、今後の人生に何の役にも立たないだろう。

俺は一体どこを目指しているのか・・・。


まだ味付けまで文句を言ってこないだけマシか。



「アデル〜、この前のハーブ塩出して〜、あれ美味しかった。」

「分かった。」


ワイバーンたちよ。塩は貴重なんだ。そんな物欲しそうな目で見てもお前たちに分けてやったりはしないからな。


「あ、そうだ〜

さっき岩塩見つけたから取ってきたよ。バルムンクがこれは純度が高いから人間に好まれるって言ってて、だから持ってきた。ほら。」


目の前に置かれたのは俺の身長を軽く超えるほどのでかい岩だった。


仕方ない。ワイバーンたちにも塩を恵んでやるか。

それに味を占めて毎回要求されることになるとは知らず、軽い気持ちで俺はワイバーンのために焼いた肉に塩をかけてやった。


読んでいただきありがとうございます。

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