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召喚士アデルの災難 〜なんで!?俺が召喚したのは最強勇者のはずだったのにアホっぽい男がきた〜  作者: 武天 しあん


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第50話 ある意味勇者


メワクに顔バレしてしまったレオンは、メワクに見付かっては勝負を挑まれるという面倒ごとに巻き込まれていた。


「レオン、助かるわー」

「どういたしまして〜、マイク毎回無茶しすぎだよ。命は一つしかないんだから気をつけてよ〜」

「あぁ、分かってるってー」


といつものようにレオンが冒険者たちにヒールをかけていると、またメワクが現れた。


「レオン、俺と勝負しろ。」

「分かった〜、訓練場で待ってて。」


レオンは怪我人にヒールをかけて回り、それが終わるとやっと訓練場へ向かった。


そして毎回メワクは一歩も動けずにレオンが勝利するんだが、それを3度ほど繰り返すと、メワクは満足するのか大人しく帰っていく。


何がしたいのか本当に分からないな。

毎回文句も言わずにそれに付き合ってやっているレオンも偉いと思うぞ。


そしてレオンはまた、怪我をして戻ってきた冒険者や、ギルドに訪れる冒険者とは思えない子供や老人にヒールをかけていく。


「レオン、またあいつが来たぞ。」

「分かった〜」

「何度負けても懲りずに勇者に挑む奴。

まあある意味勇者だよな。」

「だな〜」


そしていつしかメワクは『ある意味勇者』と呼ばれるようになった。



「レオン、またある意味勇者が来たぞ。」

「分かった〜」


メワク、よかったな。お前も勇者と呼ばれる存在になったぞ。


ギルドとしては冒険者でもない奴にタダで訓練場を使わせてやる気はないらしく、メワクに注意をした。


「腕に自信があるなら冒険者になれ。それなら訓練場を使ってもいいぞ。」

そうメワクが登録するように仕向けて。

余計なことをしてくれたものだ。


そしてメワクは登録して依頼を受けながらレオンを追うようになった。



「アデルー、明日からベフおじさんの畑が収穫時期に入るからさー、俺ベフおじさんの畑の依頼受けるね〜」

「は?」


レオンは順調にランクを上げて、先日Cランクになったところだ。

それなのにFランクの格安の野菜運びの依頼を受けるという。

なぜだ?

そしてその依頼を受けようとFランクの掲示板の前にいるところをメワクに見付かった。


「フンッ、勇者とかいう割にはまだFランクかよ。」


散々剣で負けているのによくそんな悪態がつけるものだと俺は感心していたが、レオンに主にヒールで世話になっている冒険者たちが冷ややかな目で見ていることには気付いていないらしい。うん。ある意味勇者だな。



「勇者!お前は森の何階層まで行ったことがあるんだ?」


どうせ浅い階層までしか行ったことがないと思っての質問なんだろうな。そしてレオンより上の階層に行って見下してやろうということか。


「俺は5階層までだねー」

「5・・・。」


メワクは固まった。まさかそんな高階層に行っているとは思わなかったんだろう。

分かるだろ、手も足も出ず一瞬で倒されているのにまだ実力差が分からないのか?


そしてやはり事は起きた。



『ある意味勇者が無謀にも高階層に挑むと出て行った!』


周りの冒険者たちは興味無しという感じで、命知らずな奴だなとか、痛い目見て逃げ帰ってくるんじゃねーか?などと笑っていたが、レオンはすぐに立ち上がって「迎えに行ってくる!」とギルドを飛び出して行った。


「ドラン!頼む!」

「おう、任せろ。」


そして俺はそこにいたドランに後を任せた。

俺は足が速くないからな。レオンには追いつけないし、何階層まで進んでいるのか知らんが5階層だったら俺じゃ対処できないからな。


しばらくギルドで待っていると、ドランとレオンとレオンに背負われて顔を隠しているメワクが戻ってきた。


何で背負われているんだ?

そんな俺の疑問にはドランが答えてくれた。


「メワクは3階層でオークにやられて食われかけていたんだが、それを見つけたレオンが一瞬でオークを倒してヒールで回復させたんだ。」

「そうか。」


食われかけていたのか。それは食事としてか?それとも性的な意味か?

メワクの傷を抉りそうなことはここでは聞かないでおいてやろう。


「ヒールはかけたから回復はしたんだが、まあ精神的にな。腰を抜かして動けなかったからレオンが背負ってきた。」

「あぁ、なるほど。それで恥ずかしくて顔を隠しているというわけか。」


「メワク、レオンに挑むくらいならいいが、これに懲りたら無茶なことはするなよ。」


椅子に下ろされたメワクにドランがそう声をかけると、力無くコクリと頷いた。


そしてメワクは違う意味でレオンに付き纏うようになった。


「レオン様!荷物お持ちします!」

「俺荷物ないし。」

「その剣、重いでしょ?俺が代わりに持ちます。」

「こいつは俺じゃないと機嫌悪くして何するか分かんないから触んないでー」

「レオン様〜待って下さーい」


後でドランに聞いたら、メワクはオークに掘られそうになっていたらしい。

ズボンを膝まで下ろされて号泣しながら必死に掘られまいと抵抗しているところをレオンに助けられたせいで、レオンに懐いてしまったようだ。


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