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学園に行けるのか? 4

 学園に着いて、ベルシャインとベアトリスの案内の元、途中編入の際には、教員室に行き、そこからクラスに移動するらしい。クラスといっても、そのクラスだけで授業が完結することはなく、あくまで、連絡事項を滞りなく伝えるための場である。それが一日の始まりと、終わりに一回ずつ。イベントの際にもそのクラス分けで行われるため、自身のクラスは必ず全員が覚えていることでもある。


 ベルシャインが教員室の扉をノックして中に入ると、教員室にいた人たちが彼らに視線を向けた。しかし、すぐにその視線は元に戻る。


「ついに、編入ですね。私一人で授業をするよりももっと多くのことを学べますよ」


 彼らの話かけたのはセレナル先生だった。


「王様から話は聞いていますから、ベルシャイン様とベアトリス様は先にクラスの方へ行っていてください。聖女様たちは、あとから私と行きますので」


 セレナルがそういうと、二人は教員室を出て行った。二人は少し不安そうな顔をしていたが、セレナル先生なら面識もあるし大丈夫だろうと考えいた。


 セレナルは龍樹と小鳥の他にもう一人いることは聞いていたが、まさかその人がメイド服を着ておらず、制服で登校してくるとは思わなかった。おそらく、彼女の趣味ではなく、王様の命令なのだろうと予想はできたが、王宮に行ったときには必ず、メイド服で出迎えてくれる人なので、多少は違和感があった。だが、それは制服が似合わないというわけではなく、普段のメイド服を見慣れてしまっているからだった。


「セレナル先生。今日からよろしくお願いします」


「ああ、こちらこそよろしくお願いしますね。それと、これから行く教室が君たちのクラスになりますから、明日からはそちらに登校していただきます。迷うことはないとは思いますが、ちゃんと覚えていてくださいね」


 それから、いくつか今日の連絡事項でベルシャインとベアトリスに着いていき、授業を受けるように言われた。これから一週間は二人と共に、主な授業や講義と人気の高い講義を受けることになるようだ。全ての授業を見て回るには、十日以上かかるようで、この一週間で見て回ることができない講義は各自で選んで、講義を受けることになる。


「では、そろそろ行きましょうか」


 セレナルに続いて、三人は学園の廊下を歩いていく。


 メインの校舎は三階建て。各フロアには二十ほどの部屋がある。様々な授業に対応できるようにそれぞれの部屋の環境は違っていて、同じ作りの教室は座学を行うための教室だけ。メインの校舎に隣接して体育館が二棟ほど建っている。それ以外には魔法の訓練専用の施設だけが入った魔法訓練棟や、武術のみの訓練所など、様々な建物があり、どこに何があるのかを覚えるのは難しいだろう。自分の受ける講義に関係する場所くらいしか覚えていないものがほとんどだろう。ベルシャインとベアトリスは その建物のほとんどを覚えていて、ファベルはこの学園に通っていた時に全ての位置を覚えていた。その位置は今も変わっていないため、迷ってもファベルが案内できるのだ。


 廊下は、赤いカーペットが敷かれていて、中々踏み心地の良かった。廊下の壁は

窓が連なっていて、火の光が最大限に取り込まれている。教室側の廊下にもすりガラスがついていて、中は見えないが、廊下側にも光が取り込まれている。教室の扉は綺麗に白く塗られている。


 セレナル先生が一つの教室の扉を開けて、その中に入っていく。彼が入ると中から数名の挨拶の声が聞こえた。そして、教師が入ってきたことを理解して、他の生徒も各々席に着いた。しかし、彼の隣にいる三人は見たことがなく、それが編入してきた生徒だとわかると、生徒たちは近くの人とこそこそと話出した。その間に、二人は教室の中を見回していた。中は教壇を中心に円形に机が配置されていて、それぞれの席には四、五人が座っていた。一番後ろの席にはベアトリスとベルシャインが座っていて、ベルシャインがどこか不安そうに、ベアトリスはわくわくしているような様子で座っている。彼らのいる机だけは二人だけで座っていた。


「では、今日もホームルームを始めましょう。まずは、皆さんも気になっているであろう三人の紹介からしましょうか。彼らはこのクラスの編入生です。彼女が小鳥様。彼が龍樹様。彼女がファベルさん。学園の案内は既にベルシャイン様に引き受けていただいておりますので、他の生徒はあまり詰め寄って質問しないように」


 小鳥と龍樹が異世界人であり、聖女とその付き人だということは秘密で、それがばれることはないだろうが、生徒たちには編入生三人が明らかに身分が高い者たちで、うち一人が二人の侍従だと考えるのにすぐに理解した。さらにベルシャインが案内するというのだから、おいそれと話かける気にはなれない。学園内では身分は関係なくとも、学園内も国の中。王子様やその客人に粗相をすれば、裁かれるのは間違いない。この学園に通っている一般庶民からすれば、彼らは面倒事であることは明らかだった。

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