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騎士&付き人VS古い悪魔 2

「なんと、これほどまでの力も持っているとは思いませんでした。人間の中でも強いと思いましたが、私が吹き飛ばされるほどの威力を持っているとは考えもしませんでしたねぇ。素晴らしい。しかし、貴方はこの国の人間ではないのでしょうね」


 悪魔はさっそく、彼の出自を疑い始めた。それも当然のことで彼だけこの国で圧倒的な力があるのだから、そう考えるのも単純な思考能力でも考え着くことだろう。そして、彼は学園で得た知識というか、物語の話を思い出していた。この国には聖女とその付き人の話である。そして、騎士とは違うのに、この国を守ろうとしていることと、その力を考えればすぐにその考えに辿り着くだろう。


「そうか、そういうことですか。なるほどなるほど。となれば、この者たちを相手にしている場合ではありませんね。そこの聖女と付き人から殺してやりましょうか。私の一番の邪魔になるでしょうから」


 悪魔はその場に立ち上がり、その視界には多数の騎士がいるはずなのに、その眼中にあるのは龍樹のみのようだった。騎士たちは既に悪魔を取り囲んでいるはずなのに、悪魔にはその効果は全くなかった。既にターゲットを決めていて、騎士たちがどうなろうとも悪魔には全く関係ないのだ。騎士がまるでそこらの石を子供が蹴るような軽さで騎士たちは吹き飛ばされた。


 がしゃがしゃと騎士たちの鎧と地面とぶつかる音が鳴る。そのあとにうめき声も聞こえたが、騎士たちはすぐに起き上がった。だが、戦線に復帰する前に悪魔が龍樹に再び攻撃しようとしていた。先ほどより本気度の増した攻撃が彼に突き刺さろうとしていた。しかし、彼にその攻撃が届くことはなかった。先ほどと同じように攻撃を防いでいるのだが、悪魔は自身攻撃がどういう原理で防御されているかを理解していない。そもそも、科学を元にして魔法を想像している龍樹の魔法を魔法学を元にして考えている悪魔が理解できるはずがない。そもそも、この世界に科学はないのだから、その魔法は簡単には理解できないだろう。


 悪魔の攻撃を防いで、相手が止まったところで悪魔に視線を向けた。そして、悪魔の腹の辺りに再び風の魔気をぶつける。今度は先ほどより強く、そして、相手が目の前から吹っ飛ばないように後ろに風の壁を作り出した。衝撃だけが、相手の体を貫いた。


「ぐ、は……」


 衝撃が抜けて、相手の呼吸器にもダメージを与えた。逃げようにも悪魔はその場所から逃げることができない。後ろに下がることができないのだ。それに気が付くまで、後ろに何もないはずの壁に背中をつけていた。


「ははは、やりますね。ここまでの人間がこの世界に来ているとは思いませんでしたよ。貴方は女性ではありませんから、付き人なのでしょう。その付き人この強さ。聖女はどれだけ強いのでしょうか。それとも、聖女を守るために付き人の方が強いのでしょうかね。どちらにしろ、試してみればわかることですがね」


 悪魔は自分がその状態でも負けることは考えていなかった。明らかに自分の体にダメージが入っているのにも関わらず、悪魔は自分が優勢だと思っていた。


「口ばかり動かす奴だな。お前はここで終わる。聖女の力も試すことはできないだろうよ」


 彼は冷静に、頭の中で魔法をイメージしていた。その魔法は彼がよく使う魔法の一つだ。彼の前の前に小さな赤く発行する光の球が出現した。それが彼の周りにいくつか出現したところで、それは一瞬で移動する。細長く、赤く尾を引きながら悪魔に向かって真っすぐ飛んでいく。悪魔はそれが何かの攻撃だということは理解していて、自身の前に土の魔気を放出して、それを土の壁にした。人間が作り出す土の壁とは違い、その土の密度はこの世界の人間が作る土の壁の魔法とは比べ物にならないほどのものだが、彼の魔法はそんな土の壁も簡単に貫通する。土の壁を貫通して、悪魔の腹に小さな穴を開けた。熱光線は悪魔の体を簡単に貫通して、悪魔の体を貫通したところで消失した。攻撃がやんだため、土の壁を解除するも、悪魔の体に三つの穴が開いているのは間違いない。


「……この程度では全くダメージにはなりませんが、人間ごときが私の体に傷をつけることができるとは予想もしていませんでした。やはり、この世界の人間とは全く実力が違いますね。しかし、私がその程度を越えられないと思わないことですね」


 そういうと、彼の体に開いた穴がすぐに消滅した。それを見ても驚かなかったのは龍樹と小鳥くらいだろうか。二人は悪魔や天使などの種族が瞬間的な自己治癒能力を持っていると予想していた。その様子に悪魔は全く気に入らないと思った。

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