第八章 登場人物紹介
アン・セリスティア:二十四歳。女性。人と言う種族として希少な遺伝を受け継いでいたため、アプロネア神殿の研究に協力し、毎日生物的検査を受けている。仕事や世界の変化を気にしなくてよくなってから、週に一回、弟が見舞いに来てくれるのを楽しみに、神殿の研究施設で入院暮らしをしている。
白い髪と青い目を持つ。肌は薄いオレンジ。身長百六十センチ。体重五十キロ。痩せっぽち。
ガルム・セリスティア:十九歳。男性。ハウンドエッジ基地の偵察兵であり、同時に兵器「アンナイト」の専属操縦士。朱緋眼保有者であるが、常に青のカラーコンタクトレンズを付けている。姉とそっくりの女顔で、服を着た状態だと小柄に見えるため、度々基地内で痴漢に遭う。ガルムからの反撃により視力や聴力がおかしくなったり、前歯が欠けた奴は多々居る。
白い髪を持つ。地の瞳の色は朱緋色。肌は薄いオレンジ。身長百六十八センチ。体重五十九キロ。筋肉質。
ノックス・フレイム:十九歳。男性。ハウンドエッジ基地の偵察兵。ガルムのルームメイト。アンの肉体が普通の病院で昏睡状態だった時から、「いつかアンねーちゃんが起きること」を楽しみにしていた。実際に意識を取り戻したアンに会い、彼女が秘めていた思いを受け取ってから、「ねーちゃんとして見れない」と意識が変わる。
黒髪と茶の目を持つ。地の肌色は白いが、日に焼けると褐色がかる。身長百八十二センチ。体重七十五キロ。筋肉質。
アルフォード・コナーズ:二十五歳。男性。ハウンドエッジ基地の偵察兵。ガルム達の先輩。面倒見がよく人柄も良いが、時々ガルム達の居室に乱入してきて、変な疑いを持ったりする。自分の家の血筋が魔力を持つ背景をおとぎ話として知っている。魔力兵士としての基礎教養である術を器用に使いこなせる。リキュールも好きだが甘い物も好き。
明るい茶色の髪と水色の瞳を持つ。肌色は白っぽく、あんまり日に焼けないので、炎症を起こさないように日焼け止めを塗っている。身長百八十三センチ。体重八十キロ。骨太い。
トール・ボガード:十七歳。男性。ハウンドエッジ基地の偵察兵。ガルムの後輩であり、信者。後輩にあたるガッズの「教育」に手を焼いている。「君の親戚に、ルミネって言う人はいない?」と聞かれた時から、何となくガルムと打ち解ける。姓が同じだが、ルミネ・ボガードとは近しい親戚ではない。
赤毛と茶の目を持つ。肌色は白く、日にあたると血色を透かしてピンクになる。身長百六十五センチ。体重五十五キロ。筋肉は付いているがまだ成長期。
ガッズ・ノーク:十七歳。男性。ハウンドエッジ基地の偵察兵。ガルム達の後輩。十七になってから入隊したので、兵士としては新米。基地内の事情に疎い。トールからは「筋肉馬鹿」と呼ばれており、度々首に関節技をかけられる。まだ関節技の解き方を勉強していないため、一度首を決められると解けない。
黒い髪と褐色の目を持つ。肌の色は若干の薄いオレンジ。身長百七十センチ。体重七十二キロ。青少年にしてはごつい。
ガート・リオン:四十代。ハウンドエッジ基地の軍医術師。四十代前半頃までは戦線で補助術師の任についていた事もある。近年は基地の医務室に駐在している。医務室にしばしば出入りする者には「リオン先生」として知られている。兵士として働く者達の「訳アリ」な所にはあまり干渉しない。
暗めの茶色の髪と灰緑色の瞳を持つ。肌は白。身長百七十九センチ。体重六十九キロ。筋肉の鎧はまだまだ衰えていない。
サクヤ・センド:十四歳。女性。亡父ヤイロから任された「世界で起こっている内情を記録し続ける」と言う仕事を担っている。情報を現地収集するため、一年前から東の大陸を飛び回っている。忠実な執事と共に、倭仁洛の屋敷に住んでいる。かつて「永劫の者」と呼ばれていた存在が世界を操っていた事を知っている。
黒い髪と琥珀色に近い茶の瞳を持つ。肌は薄いオレンジ。身長百五十八センチ。体重四十九キロ。スレンダー。
ハクト・リノ:十八歳。男性。倭仁洛出身の青年。代々、執事と言う仕事を担う家系に生まれ、ヤイロ亡き後、祖父に代わってセンド家に仕える。子供の頃から忠誠心と所作の他、異国の言葉を学んでいた。多少の体術の覚えがあり、サクヤのボディ・ガードも務めている。名前を漢字で書くと「白兎 梨野」になる。
黒い髪と焦げ茶色の瞳を持つ。肌は薄いオレンジ。身長百七十九センチ。体重七十三キロ。分厚い筋肉は執事服の中に隠されている。
タイガ・ロンド:二十三歳。男性。ハウンドエッジ基地の通信兵。補助術師を兼任する。隠密行動の任にも就く。ガルムが朱緋眼保有者であると言う素性を誤魔化して軍に入隊させた人物。入隊直後で勝手の分かっていなかったガルムに、基地内で「身を守りながら生活する方法」をアドバイスしていた。愛称は「タイガ坊や」。辛党。
煉瓦色の髪と青い瞳を持つ。肌の色は白。身長百八十五センチ。体重七十二キロ。デスクワークが多いので、軍人としてはあまり筋肉質ではない。
カーラ・マーヴェル:十六歳。女性。「エデン」での、サブターナ達の生活を助けたり、守護のための結界を作る仕事を任されている。元々持っていた理屈っぽい考え方と、守護幻覚のキーナから受け取った行動力を上手く共存させている。サブターナから「成長する事で女の子の体に起こる変化」を相談される時もある。
黒い髪と青い瞳。褐色の肌を持つ。身長百六十七センチ。体重六十キロ。筋肉が柔らかいため、少しぽってりさんに見える。
ハンナ・マーヴェル:三十代。女性。カーラを明識洛に引き取った女性。通信の術で龍族や「エデン」とのやり取りをしている。
オレンジを含む金髪と青い瞳をしている。肌の色は基本的に白っぽく、日に焼けると淡い褐色になる。身長百六十五センチ。体重七十キロ。洋梨体形。
ジーク:年齢不詳。男性。人型の龍族。身体の大部分が機械化されており、右腕と両脚と内臓の一部を部品として取り外せる。左腕と胴体は生身。首と脳は取り外せない。アンナイトの機能を応用した照射映像疑似形態の試験者に成りたいと名乗り出た。疑似形態を「エデン」の中に発生させて土地を調べていた際、サンプルとして目を付けられる。
髪の色は基本的に茶色いが、何らかの方法で染めているらしく所々カラフル。気まぐれに瞳の色を変えたりもする。身長は百七十センチ台。機器の部分の重量があるため、体重は重い。
シャニィ・ルーン:十八歳。女性。メリュジーヌの屋敷でメイドを務める。赤毛と黒い瞳。魔力持ち。
エルトン:年齢不詳。人間に化ける蝙蝠男。メリュジーヌの屋敷に出入りする者達に手紙を届ける役目を担っている。
案内人:世界の隙間の一部に居る存在。人間の姿をとると、蛇のような鱗の生えた皮膚と、性別の分からない顔を持った、フード付きローブを着た形になる。世界の隙間に来る者達を、案内人として助けたり迷わせたりする。
サブターナ:十歳。女性。魔神達に作られ育成されている「エデンの人類の祖」の片割れ。朱緋眼保有者。大人並みの知能と落ち着きを見せる。「エデン」を運営するためのカリスマとして働いている。
髪は黒。瞳は朱緋色。肌は薄いオレンジ。身長体重は測った事がないが、十歳児としては平均的な見た目をしている。
イヴァン:十歳。男性。荷物運びの仕事をしながら、陰で治療師もどきの仕事を引き受けている少年。目を失った人の目に眼球を発生させた時、化物だと言って追い立てられた過去を持つ。
髪、黒。瞳、朱緋色。肌は薄いオレンジ。髪を長く伸ばして縛っている。顔はサブターナとそっくり。力仕事をしているので、子供にしては筋肉がある。
アナン:年齢不詳。女性。鹿と人間を混ぜたような姿で、脚に蹄がある。裾に向かって広がる丈の長いドレスを着ている。サブターナ達の教育係だった。「エデン」を導くアドバイザーとして働いている。
マァリ:外見年齢十五歳。女性。精霊の一種で、天井から吊るされているように霊体が逆様に成っている。サブターナの使う「精霊術」の先生。
アリシャ:零歳。雄。魔神達の魔力と「向こう側のエネルギー」で作られた、黒いチビ龍。人語は喋れないが、幼児ほどの知能を持つ。
ラム・ランスロット:年齢不詳。男性。霊体として存在する術師。紙の人形に宿った時は、二十代くらいの青年の姿になる。ファルコン清掃局に所属している。魔力波で機能する町を作るため、邪気から変換したエネルギーを「資源」として扱う方法を考えていた。
髪と瞳は黒。褐色の肌を持つ。身長と体重は測っても意味がない。見た目としては、瘦せ型。人間を一人抱えて運ぶことくらいはできる。
フィン・マーヴェル:三十代。女性。ファルコン清掃局に勤める清掃員。直接の戦闘には関わらない。仕事を任された時は、現場に補給所を作り、清掃をはかどらせるための発明や他の清掃員達の回復をする。ラム・ランスロットが「妙にアンに肩入れしている」事を知っている。
髪、金色。瞳、灰褐色。白い肌をしているが、日に焼けるとうっすらと褐色に色づく。




