第三章 登場人物紹介
メル:女性。ネイルズ地方(エイデール国)の白霧森と言う町に住んでいる。毎日、徒歩とバスで雪水湖にあるお菓子屋さん「マンマ・ペポカボチャ」に出勤している。チーズケーキ作りの名人。ウィスプの南瓜祭に関するお店への案内状を出す係をしていた。
ローズマリー:女性。白霧森に住んでいた占い師。引っ越しをする前に不要物を庭で燃やしていたら、アンに止められた。アンの持つ二つの特質を見抜き、彼女に魔力を分け与える。
ディネーラ:雄。白霧森の宿のカウンターにいつもいる鸚鵡。第一棟から第七棟まである宿の全部の部屋の状態を把握している。気に入った客には、帰りがけに「また来てくれよな!」と声をかける。ディネーラに「また来い」と言われた者は、次から宿泊料を割引してもらえる。
シーカ・ライム:女性。白霧森の宿でアンと遭遇した旅の剣士。面倒見がよく気さくであるが、「他人に関わられたくない人」にとっては苦手意識を感じさせる。
N:雌。蜂蜘蛛の住処で子供達が飼っている山羊。娘のクルミを生んだばかりなので、たくさん乳が出る。知らない人間に対して気性が荒い。
クルミ:雌。エヌの産んだ子山羊。
デニアス:隠密行動の時にタイガが使っている偽名。
アラム:セラの偽名。
ソミー:ノリスの偽名。
ビルティ:カオンをさす呼称。
マムナト:男性。アンが集めた「蜂蜘蛛を守る大人」のうちの一人。蜂蜘蛛の住処に進む軍人達に呼びかけて、肩を撃ち抜かれる。
ショラ:女性。アンが集めた大人のうちの一人。回復係。
ウラン:男性。先行部隊のうち、捕虜にされた一人。霊媒から拷問を受けて気が触れた。
トラン:雄。ウランが生まれてから一緒に育ってきた犬。十六年生きて大往生。
ササヤ・レイマーク:女性。サクヤの「守護幻覚」。双子として育てられ、二人同時に親から捨てられた。
サクヤ・レイマーク:女性。母親の胎内で「守護幻覚」であるササヤを発生させ、双子として生まれる。ササヤに危害を加える両親から、ササヤをかばっていた。
ヤイロ・センド:女性。東の果ての島国から来た「守護幻覚」の研究者。辿り着いた答えを確かめるために、西の島国クオリムファルンの地を踏む。
イームス:ノリスとタイガが使っている「サクヤ」をさす呼称。
タユタ:女性。作曲も行うチェロ奏者。十数年前から行方不明になっている。「虹へ向けて」は、彼女の事実上の遺作である。
アン・セリスティア:女性。ドラグーン清掃局所属の出張清掃員。あまりにも有休を取得しないため、事務のおねえさんから休むように進言される。九年間溜め続けた有休を消化中。
ガルム・セリスティア:男性。アンの実弟。十一歳まで孤児院で暮らしており、後にアンと同居を始めた。十三歳から私立中学に通っている。
ホウガ:ドラグーン清掃局付きの精霊。アンが助手の必要な仕事の時に連れて行く相棒。結界を張る時のエネルギーチャージをしたり、地図や情報を読み込ませて空中に映し出したりできる。
アヤメ・コペル:女性。片眼に碧色竜眼と呼ばれる特殊な瞳の特徴を持っている。軍で狙撃手として働いている。
ノーラ:女性。冬の河辺で死にかけた時、守護幻覚を発症する。蜂蜘蛛の住処に導かれ、蜂蜘蛛の女王を「ほんとうのおかあさん」と呼んで懐いている。
ノノラ:女性。ノーラの発症した守護幻覚。ノーラとうり二つの女の子で、双子のように見える。他者には「威圧的な邪気」を放っており、理由を知らないと不気味な気配の女の子に見える。
カオン・ギブソン:女性。愛称「霊媒」。先代の蜂蜘蛛の女王からの命令を受け、新女王となる幼虫と共に要塞から逃げた。邪気侵食の影響から自分の名前を憶えていない。蜂蜘蛛と子供達の面倒を看ている。
ジュノ:男性。片眼に赤色鳳眼と言う赤い瞳を持っている。教えられた魔力を操るのが上手。マンションの四階から投げ落とされた時に守護幻覚を発症する。
ジャネット:女性。ジュノの守護幻覚。ジュノとうり二つだが、ジャネットのほうが少し髪が長い。ジュノと同じく赤色鳳眼を持っている。
ノリス・エマーソン:女性。軍で治癒の術が使える衛生兵として働いていた。親戚の子が蜂蜘蛛の住処に行く時に、表向きは間者として同行した。蜂蜘蛛の住処で子供達を見守る他、軍に情報を流す。
ヴァン・エマーソン:男性。ノリスの親戚の子供。家で食事がもらえず、山に木の実を探しに行って飢え死にしかけた時に守護幻覚を発症。片膝に鎌で切られた傷がある。
ヴィヴィアン:女性。ヴァンの守護幻覚。守護幻覚が、常に主の周りにいるのではなく、主の必要な情報を得るために遠隔的にも発生する事を証明した個体。
タイガ・ロンド:男性。軍で通信兵として働いており、隠密行動の任にも就く。ノリスと打ち合わせた行動に従って、言葉を交わさずに情報のやり取りをする。
セラ・リルケ:男性。二年前から、逃がした蜂蜘蛛の幼虫の行方とカオン・ギブソンの行方を追っていた。やがてその行動は暴走してく。
ルイザ・ケリー:女性。軍で戦闘要員の術師として働いている。数年前、西の渓谷で、魔獣を作っている魔神と遭遇する。
ガート・リオン:男性。軍医術師。出動要請がないときは、仲間と交代で医務室勤めをしている。十代で他界した娘の思い出と一緒に生きている。
イリル:女性。ガートの亡き娘。
ラム・ランスロット:男性。死霊の町を掃除したときの件で、アンと知り合った霊体しか存在しない術師。ファルコン清掃局員。アン達にはどうしても「ランス」と苗字の省略形で呼ばれてしまう。
ネリア:女性。ドラグーン清掃局員。精神感応能力に優れる。その術の応用で、他人の表層の思考を読んだり、本人にしか分からない思考のざわめきを解読したり、意識の内部に侵入したりできる。
ターナ:女性。魂と霊体しか存在しない女の子。死霊の町の騒ぎから、エム・カルバンに付き添うようになる。ファルコン清掃局に保護されており、エムの仕事を手伝う。
エム・カルバン:男性。死霊の町から保護された男の子。体の中に邪気を保存できる能力と、魂を見通す目を持っている。ターナと一緒にファルコン清掃局の密偵として働いている。




