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詩、紡ぐ場所(α)

あの頃

作者: 蒼井托都

あんまり認めたくはないけど

あの頃の君が好きだった

今の君も勿論好きだけど

過ぎていった時間と日々の

君が好きだった


きっと通り過ぎて行ったあれやこれやの

眩しい記憶たちを美化し切り

今以上にあの頃に置いてきた

僕らをとても懐かしく思い出すんだ


もう戻れやしないのに

もう手を伸ばせないのに


君に向かって笑う僕を

僕だけが嘘吐きだと知っている

情熱とか憧れとか

忘れたわけじゃないのに

この重たさを比べてしまう

僕は自己嫌悪のループに溺れる

今の君も勿論好きだよ

それ以上にあの頃の君が好きだった



もう認めるしかないけど

あの頃が僕は好きだったんだ

流れる風 時間 笑い声さえ

何がどうなってだか曖昧で

きっと通り過ぎて行ったあれやこれやの

心残りが疼いて止まらなくて

あの頃に置いてきた

何もかもが今は恋しくて


今を見てなんてられずに

隣の君の顔を見れずに


君に向かって笑う僕を

僕だけが嘘吐きだと知っている

愛情とか親愛とか

現在進行形で持っているのに

この感情を比べてしまう

僕は終わりが見えない闇を泳ぐ

今の君は好きだよ

それ以上にあの頃の君に会いたい



あの頃と何が違うの

今の何が劣っているの

今を生きてるようでそうじゃない

あの頃の夢の中にいるみたい

不確定な未来が怖い

いつか今を失うんじゃないかって

確定されたあの頃に

縋ったって今は今でしかなくて



そう君の言葉が突き刺さって

背中はもう振り返らなくて


君に向かって笑う僕を

僕だけが嘘吐きだと知っている

ある日突然怖くなったんだ

君がいなくなったらどうしようって

僕に向かって笑う君は

あの頃がどんどん嫌いになって

思い出に区切りをつけて

今を生きない僕にさよならを告げるんだ


もう戻れやしないのに

もう手を伸ばせないのに

それはあの頃の話

今息をしてる話




○お読みいただきありがとうございます。

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こんな感じの世の中(?)になって二年目みたいな感じかと思いますが、好きだった遠くのスターは遠くなり、遠くの地はとても遠くなり、遠くに行くというのは石でも投げられる覚悟がないとやりづらくなり、そういうのをぼんやり考えてる時に「だからこそ追い求めたくなる人間心理もあるんだろうなあ」とかしみじみしてみたり、そこからこういうものが生まれてみたり。あえてというか、あの頃に固執して今が見えない「僕」へカウンターパンチかましています。ちょっと痛いとこ突かれつつ

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