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第7話 この感情は殺せない

〜クリス編〜


 食事のあとはカルロからのポーカーの誘いを断り、クリスはバーカウンターでグラスを拭いているアレハンドロを見つけ、カウンターに腰を降ろした。彼になぜ自分の部屋に行かないのか尋ねると、いつも通りここで酒に囲まれていた方が落ち着くという。クリスはジェームズが飲んでいたウィスキーを頼むとブッカーズが出てきた。もう一つグラスを出させ、彼にも注ぐ。アレハンドロは少し口をつけると表情が緩み、このホテルにポーカーをしにくる大物の話や、自身の出生を語った。


メキシコ系の二世だと言った。彼の父親は内戦に反政府軍として参加していたらしい。


 しばらくすると、シャーリーがやってきてクリスの隣に座る。昨日と同じ笑顔だった。シャーリーもカクテルをオーダーする。

「酷いことに巻き込まれてしまったね」思ってもないことを言ってしまった。彼女の仕事や趣味など、他に話たいことがいくらでもある。こんな状況なのに異常な思考だと思われないか心配だった。

「それ、気を遣って言ってるのがバレバレ」シャーリーは少し間を開けて笑いながら言った。


 いつの間にかアレハンドロはボトルを置いていなくなっていた。こんなに笑ったのはいつ以来だろう。彼女も屈託のない笑顔を浮かべ、お互いのグラスは何回も触れ合っている。クリスはカクテルを持とうとしたシャーリーの手に触れた。指先の冷たさを感じる。彼女は何も言わずに見つめてくる。抱き寄せてキスをした。


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