風雲は転じ急を告げる、王を戴くは汝なり4
珍しく夕方更新、夜中にももう一回、出来ると良いなぁ(するとは言ってない)
place:王都バルバニエスタ
城壁を登りきった2人の前に現れたのは先程までの喧騒が嘘か幻であったかのような惨憺たる荒廃と王城より漂う禍々しい気配だけであった。
「それで?依頼人様のご依頼は?」
「取り敢えずボコす、あとはノリと流れで」
「了解」
至って乱雑な作戦会議の後、2人して影から影へ渡り王城へと向かう、炎蠢く中、走り抜ける2つの影は既に王都を半分ほども走破していた。
◆◇◆◇◆◇
place:王都バルバニエスタ:バルバニエスタ城
ぽっかりとあいた穴のように静かな城下広場、そこにたどり着いた潤とオスメンは禍々しい気配の源、塔の頂上を見上げていた。
「どう見てもあそこだよな…反応は?」
視線を外さず問うオスメンに潤もまた振り向くことなく答える。
「敵性反応多数、新種、それなりに強い」
「了解、それじゃぁ、行こうか」
その言葉を合図に扉を蹴り開け、城へと侵入した2人を、鎧の大群が迎え入れる。
「げ、すり抜ける隙間もねぇじゃねぇか!」
「正面突破で、足が出た分位は補填してやる、『雷迅矢』っ」
「そりゃ結構な事でっ」
駆け出した2人を阻まんと鎧が動き出す、急所を貫く攻撃が2人より放たれ……
「閏!俺こいつら無理!」
「嘘だろお前もうちょいねぇのかよ!」
「対人特化に何言ってんだよ、てめぇみてぇな化け物と一緒にすんなよ!」
反応の悪さに咄嗟にお互い罵倒しながら1度引く、急所を切りつけても何の反応も無いと言うことはつまりそういうことであり、要するに相性なんて期待すら出来ないのである。
「しゃーねぇちょっと時間稼いでろっ、まとめてぶち抜く!」
「そんなにもたねぇぞ!」
「上等!」
飛び退った潤は[五月雨]を構え、ギリギリと弦を引き絞る、それはどう見ても威嚇の為の空射ちでしか無いようでいて、明らかに空射ちではあり得ない威圧感を伴っていた。
『魔弓術・雷撃』
しかして限界まで引き絞られた[五月雨]は雷を放ち、束ね、一矢とした、それはまさしく魔弓士の真髄、魔弓術…矢ならざる魔法を矢と定義し、魔弓より放つそれは、魔法でありながら矢であり、つまるところ他に代替することの出来ない、唯一無二の物魔遠距離攻撃なのであった。
この魔弓術は絶対書きたかったシーン、個人的にエモいww




