素敵スキルですか?
やっとチートスキルの一部を回収出来ました、ほんとは規定モンスターを一定数撃破とかにしようかとも思いましたが長引くだけなので止めておきました。
place:極彩色の森(2F)
「『斉射』っ」
次々と襲いかかるモンスターに対して一射辺りの殲滅速度を上げることでなんとか対応する、なけなしのMPがゴリゴリと削れていくが構ってもいられない…潤は今、モンスターの群れとの死闘中であった。
そもそもこの極彩色の森というダンジョンは潤にとって比較的相性の良い狩り場であった、『索敵』によりモンスターの位置を特定しての先制、奇襲に対しても『警戒』による警報を受けてからでも『速射』の恩恵により対処は可能であったのだ。このモンスターの群れに出会うまでは!
「ええいなんちゃって『斉射』LV3!」
何の事はなく初めて『斉射』を習得した時のように矢を二本番え、両方の矢で『斉射』を行うだけの話である、しかしながらそれはリソースの消費速度の倍加と引き換えに殲滅速度の倍加をもたらす…常に上手くスキルを発動させることが出来たならの話ではあるが…
「あっ」
そしてとうとう、潤の集中力は切れ、『斉射』の同時起動に失敗する、しかもそれは、狙いが逸れたことで弱点を外し、辛うじて生き残ったモンスターへと辺り、2連撃の様な状態になった、「矢がもったいない、ただでさえ生きるか死ぬか瀬戸際だってのに」吐き捨てながらも体は滑らかに動き次の矢を番える、『速射』の恩恵は甚大であると言えた。
それから5分の後、その場所には、精魂尽き果てた様子の潤と、大量の破壊痕だけが残されていた。
『連射LV1』を習得しました
[魔物達の祝宴]よりソロで生還したため特別報酬が送られます。
スキルシリーズ『矢』を習得しました。
[乙女座の首飾り]を獲得しました。
[魔法銀の矢]を獲得しました
突如として大量に響いてきたシステムメッセージに暫く放心していた潤も流石に正気を取り戻す、まずは内容を確認しないことには始まらなかった。
『連射LV1』消費MP2
矢が中った所に追加で攻撃を付加する、その際攻撃の質は放った矢に準拠する
クールタイム3秒
優秀なスキルであるが一部謎の部分がある、放った矢の性質…?何か矢に付与するようなスキルか魔法があるのだろうか?
スキルシリーズ『矢』
次に放つ矢に様々な性質を付与する、矢の種類により消費MPが異なる。
このスキルシリーズの威力、成功率はDEXに依存する。
クールタイム 無し
『麻痺矢』消費MP1
矢が中った対象に確率で状態異常:麻痺を付与する
『毒矢』消費MP1
矢が中った対象に確率で状態異常:毒を付与する
『炎熱矢』消費MP3
矢に炎属性を付与する、矢が中った地点から一定範囲を延焼させる
『凍結矢』消費MP3
矢に氷属性を付与する、矢が中った地点から一定範囲を氷結させる
『嵐矢』消費MP3
矢に風属性を付与する、矢が中った地点から一定範囲に地形効果:カマイタチを付与する
『水裂矢』消費MP3
矢に水属性を付与する、矢が弱点に中った場合、それを切断する
『散岩矢』消費MP3
矢に土属性を付与する、矢が中った地点から岩による散弾が敵方向に向けて飛び散る
『爆炎矢』消費MP5
矢が中った地点が一定時間後に高威力の爆発を引き起こす。
『魅了矢』消費MP5
矢に中った対象に確率で状態異常:魅了を付与する
スキルは随時追加される。
潤はスキル説明を見てそっと目を逸らした、このスキル群はいささか強力すぎる、運用には細心の注意を払わなければいけないだろう、しかしそれらの心労を考えても遥かに有用なスキルではあった、『連射』との相性を考えると恐ろしい物があると凶悪な笑みを浮かべる潤だった。
次は装備の確認である、スキルの事を考えると恐ろしい物があるが確認せねば始まらないのである。
[乙女座の首飾り]
装備者のMPを900%増加させる、MPの回復速度を著しく引き上げる、MPの回復量を著しく引き上げる
これは、ヤバい、潤ふ咄嗟にそう判断した。これは売りになど出せるものでは無いのだ。確実に身に危険が及ぶ事を察した潤はその首飾りを自分で使用する事に決めた。
そして、最後の1つ、それの存在は以前から示唆されていた、[魔法銀]の存在、最早素材からして人前で使えはしないそれが一締め単位でスタック2マス分、そしてその能力は…
[魔法銀の矢] ATK:60
属性系のスキルの効果を高める、霊体系モンスターに特効
そこまでを確認すると潤は静かに意識を手放した。
割合簡単にぶっ壊れ性能プレゼントしたように見えるけど運営の想定では、「最高の装備、最高のスキル、最高のバフが揃った上で運がとPSが突き抜けてたら行けるかもね」位の想定です、こんな最初に取らせるつもりはありませんでした。