王位争奪戦ですか?
あんまり好きでは無いけど潤君の得意な護衛クエストです、でも1番得意なのは拠点防衛戦です。
place:ネスティア街道・新道:南
「申し訳ありません」
街道を進む間、彼女はそう謝った、そして訥々と話されたのは彼女の名が第3王女、【シェルニエスト=バルバニエスタ】と言うものであり、現在王位争奪戦の最中にあること、12人のうち大半が亜人達を認めず、滅ぼし、奴隷として飼うつもりであること、それに反対する第3王女含む何人かを結託して潰そうとしていること、最早彼女の命は風前の灯火とでも言うべき状態で、手勢も数人しか居ないこと、それらを全て語った上で第3王女、【シェルニエスト=バルバニエスタ】は涙ながらに告げた。
「申し訳ありませんがバルバニエスタまでは同行していただきます、しかしながら、その後は速やかにこの地域を離脱して下さいまし、私との縁によってあなたの命が狙われることは私にとっても本意ではありません」
「いいえ、いいえ、私は殿下の剣となり、弓となりましょう、殿下の望む全てを殿下の前へ捧げ、殿下の意思を妨げる全てを切り払って見せましょう」
「私は恐らく負けるでしょう、一族郎党、さらに私に与した人々全てが処刑される可能性も高いのです、それでも、あなたは私に付いてくると言うのですか?」
「もちろんです、私は殿下のその志に惚れたのです、なればこそ殿下に死なれる訳にはいかない、王位に就いていただかなければ困るのです、ご安心下さい、私はこれでも最強の座を得た者、御身を危険には晒させません」
「……その靭き覚悟、確かに見せて頂きました、では、私の剣となり、玉座への道を切り開きなさい」
「は、御意に」
称号[聖女の剣]を獲得しました。
◆◇◆◇◆◇
place:バルバニエスタ街道:北
「あと2日ほど南に進めばバルバニエスタに到着致します、既に国土としてはバルバニエスタ国領ではありますがね」
プレイヤー達に最後まで狙われなかった為唯一生き残っていた御者が教えてくれる、5日間の行程も半分を消化し、現状は特に問題もなく旅は進んでいた。
「止めて」
使用していた『索敵』に反応がかかり[五月雨]を展開し様子を伺う。
「この先に何かいる、モンスターか刺客かは分からないけど、近くに伏兵が居るかもしれないから、先行は出来ない、覚悟して」
砂漠を統べる王国、バルバニエスタ、激化する戦争に現在最強のプレイヤー、潤は踏み込んでいく。
書きながら結構ややこしいと自分で思ってたんですけど
「私」という王女さまと
「私」というロールプレイ中の潤君
「あなた」と呼びかける王女さまと
「殿下」と呼びかける潤君で区別していただければ…




