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ボッタクルですか?

明日からは長々とお休み…きっと沢山書けるはず、です(フラグ)

 place:商魂都市:ボッタクル:協会

  「ようこそ協会へ、本日はお祈りですか?それとも聖水をお求めですか?」


「いえ、都市間ポータルの解放をお願いしたく参りました」


「まあ、そうでしたか、それではお一人様30000ミルスのお布施をお願いしております」


「やばっ、私30000も払ったら帰れないよ!」


「誰かに貸して貰えば良いだろう?同じパーティーのメンバーとか」


「じゃあライナス貸してよ!、今同じパーティーなんだし」


「帰ったら解散する以上返済の目処が立たないから断る、誰かほかを当たれ」


「それこそやだよ!アリスはケチだし、ヒカルはもうなんか嫌だし」


「ちょっとエリータ、聞こえてるわよ」


「ひぃぃっ、ごめんなさいっ」


 ヒカル、シューインと黙って支払っていくなか後ろでコソコソ話しているのはどうやら金が無いなどと言うなんとも情けない話のようだ、その話を尻目に潤は…90000ミルスを支払った。


「ライナスは自分で払えよ、僕は男にまで優しくする趣味は無いから」


「あ、ああ、後で半分払う」


「ん?ああ、分かった、帰ってからな」


「ありがとー閏ちゃん!すっごく感謝するよー」


「ありがとうね、か」


 アリスの言葉はそれ以上長くは続かなかった、潤の地雷を踏んだエリータがその氷のような殺意を一身に受けて動けなくなっていたのだ。


「僕は、男だ、分かるね?エリータ」


 そんな殺気を撒き散らしながらも笑顔で確認する潤、ガクガクと首を縦に振るエリータは後に「笑顔があんなに恐ろしい物だって、初めて知った」、と語って居たとか…


「では皆様、このまま都市間ポータルをご利用されますか?今ご利用でしたら特別に2000ミルスのお布施となりますが」


「全員このまま帰るよな?うん、じゃあ全員利用でお願いします」


「かしこまりました、ではこちらへどうぞ」


 と人からさんざんミルスを搾り取ってくれたシスターについて歩く、やがて到着したのは協会の奥まった所にある部屋で、床には魔方陣が輝いていた。


「ではこちらへお並び下さいませ、ええ、ええ、そうです、では都市間ポータルを発動させますので皆さんリラックスを…」


 そう言って全員が力を抜いたのを見るとシスターがいきなりヒカルの背中を突飛ばし、シューインの背中を突飛ばし、他のメンバーも順番に突飛ばして行った、そして最後に潤が[警戒]に従って魔方陣に飛び乗った所で見た物は……凶悪な笑顔を浮かべるシスターの姿だった。


 ◆◇◆◇◆◇


 place:始まり町、ノルン:協会

  「おっと」「ぐっ」「へぶっ」「やっ」「もっ」「無理…」


 潤が都市間ポータルを抜けた所で見た物は、困ったような笑みを浮かべるシスターと足元に積み重なる人の山、だった。


「ああ、ごめん」


 大して悪びれた様子も無く潤が山の上から退くと倒れていたメンバーも順番にたちあがり、口々にシスターへの悪態をついた。


「申し訳ありません…ボッタクルから来られた方ですよね、いえ、ポータルのご利用で受けたダメージの方はこちらで回復させて頂きますので、他の都市ですとそうでも無いのですが……」


 凄く申し訳無さそうなシスターに毒気を抜かれ、黙って回復を受けた面々は酷く疲れた足取りで協会から出てきた。


「ふぅー、じゃあ椿に連絡してみるね、今いるかな…」


 そんな中スキルと立っていた順番のお陰でたいした被害も無かった潤は1人、フレンドへ文句を告げに連絡を取るのだった。

ボッタクルのシスターさん的には、都市間ポータルの利用に慣れない人はその感覚に慣れない人も多いためその感覚を出来るだけ感じなくて済むように突き飛ばすのだとかなんだとか……

まあ凡そ本音としては帰るならさっさと帰れ、と言うものになりますが……

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