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インスタントジョーク

作者: 灯宮義流


 1.臆病な男


 ある男が、大学受験に勤しんでいた。

 しかし、第一志望第二志望と悉く落ちて、ついに最後の一校にまで追い詰められてしまった。

 不安になった男は、友達に不安を打ち明けた。

「俺、また落ちるんじゃないかって不安なんだ。テストは出来たと思うけど、自信なくて」

 友達は、相手を安心させるためか、朗らかな笑顔で答えた。

「安心しろ、お前の頭なら大丈夫だ」

 翌日、結果を見に行くと、合格者の中に男の番号があった。


 数週間後、男達は受験後の慰安旅行にと外国の砂浜へ出かけた。

 みんな、砂浜で女性との出会いを期待して楽しそう話しているが、あの最後に受かった男だけが浮かない顔だ。

 どうしたのかと聞くと、男は恥ずかしそうに話した。

「俺、実はカナヅチでさ、溺れやしないかと不安なんだ。女の子の前で恥をかいたらと思うと……」

 友達は、相手を安心させるためか、朗らかな笑顔で答えた。

「安心しろ、お前の頭なら大丈夫だ」


 2.危険


 休みの日、夫婦が買い物帰りに歩いていると、一人の少年とすれ違った。

 少年は、耳にIpod、手にはニンテンドーDSを持ちながら、呑気に犬の散歩をしている。

 それを眺めていると、少年が走ってきた車に轢かれかけいて、それを見た夫がうんざりしたようにぼやいた。

「あんなことしてると、いつかあの小僧怪我するぞ。いや、むしろ今度こそ轢かれ死ぬかもな」


 翌日、妻は夫にIpodと、ニンテンドーDSと、犬の散歩綱を持たせた。

「ほら、早くしないと遅刻するわよ」


 3.宝くじ


「俺、宝くじ当てたんだ」

「またまた、そんな見え見えのウソを」

「豪邸が買えちゃうくらいなんだぜ、すごいだろ」

「あのな、その手のわかりやすいウソつかれても、全然面白くないって言ってるだろ?」

「せっかくだ、五千万くらいやろうか?」

「ありがとう友よ!」


 4.ペンギン


 南極で暮らすペンギンの元に、南国のカモメから電話が入った。

「今、南極の氷が溶けて死活問題になってるそうじゃないか。大丈夫か?」

「いざとなったらそっちでカキ氷屋開くよ」


 5.タクシー


「お客さん、どこまでいきますか?」

「そりゃ、死ぬまで」


 6.流行夫婦


 個人面談の日、厚化粧をした母親とノイローゼで肌の色がおかしくなった父親がやってきた。

「助けてくれ! モンスターペアレンツだ!」


 7.パクり


 絵描き志望の男が、友達に自作を見せにやってきた。

「こんな絵を描いてみたんだ、どうだい?」

「それ、まさかどこかに公開しちゃいないだろうな」

「え? HPに載せてるけど」

 少し咳払いしたあと、友達はその質問の意味を答えた。

「言っちゃ悪いが友よ、盗作……すなわちパクりは良くないと思うぜ。著作権違反だ」

「なんだって!」

「だって、これと似たような絵を中国で見たし」


まだ練習中。もっと「上手い!」といわれる落語に通ずるようなジョークを使ってみたい。

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― 新着の感想 ―
[一言] うまいの一言です。 シンプルで尚且つ笑えで、とても好みです!
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