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流れ落ちた色彩の世界で  作者: 海野そら
8/23

1-4 先人の教え?

 

 ────花畑に座り、日記を開いた



 その最初にはこう記されていた。


 ───────────────────


 私は、684年にアークタスに流れ着いた。西暦で言うなら2000年ってところかしら。いま貴方がいるのと同じ、その湖に。私の名前は、「吉野よしの あかね」と言います。そこに着いた時、18歳でした。


 私は川遊びを友人としていて、たまたま深みにはまって流されてしまった。そうして、気付くとこの湖に打ち上げられていたの。…18歳にもなって、川遊びって思ったでしょ?私のいたところは暑かったし、田舎だったからそうやって遊んでたのよ。


 まあ、何だかんだ色々ありながら、平穏とは言い切れないながらも、楽しくこちらの世界で過ごしていました。


 それから20年以上が過ぎ、私はもう40歳を超えた。だから、まだ元気なうちにこれまでの日記とこの世界について簡単に書いておこうと思った。そしてこれを、次の、落ち人へ渡すと決めた。



 だから、今これを書いている。

 まあ、この後のページは日記や僅かばかりの基本的な知識を書いてみたの。


 落ち着いたら、続きを読んでみて?


  A

 ─────────────────────



 おお…やっぱり異世界だったのか。

 そんなところに感心しつつ、ページをめくる。



 ─────────────────────


 684年 10月5日


 突然、川に流されて、気付いたら湖に打ち上げられていた。トドみたい。その後、洞窟の出口まで歩いた。そこでカーゴやサシャ、ブノワ、トマス、ロコに会わなければかなりしんどかった。


 だってあんな魔獣って呼ばれる大きくて強くてって生き物がいると思わないじゃない。本当に…みんながいてくれて良かった。


 あれから、2ヶ月くらい。

 空気中に漂う魔力の素をマディアと呼ぶらしい。その乱れを正す為に各国を回るらしい。なんだか大変そうだが、決まってしまったことだし…仕方がないのかもしれない…。


 ─────────────────────



 そんな日記が続いていた。


 日記を読んでいた時、ふと、日記の後ろの方に破れた付箋がついていた。そこを開いてみた。


 そこには、なんと魔法の使い方が書かれていた!


 まず、ステータスを開くための魔法が書かれており、それを確認することが必要らしい。


『落ち人は人よりも多い魔力を持っていると言われているから大丈夫だと思うけど、一応確認してね!』


 というメモ付きだったので、早速確認してみる。



 目の前にメニュー画面が開くイメージをして…


『ステータス』



 *********************


  立花 鈴乃 (スズノ・タチバナ)

         Lv. 10


    HP  500   / 650

    MP  12000  / 15000


 《称号》

    落ち人


 《肉体スキル》

  疾走        Lv. 1

  跳躍        Lv. 1


 《魔法スキル》

  異空間収納     Lv. 10

  魔力操作      Lv. 10

  魔力治癒      Lv. 10

  魔力付与      Lv. 10

  全魔法耐性     Lv. 10

  全魔法利用     Lv. 10


 《生産スキル》

  鑑定        Lv. 10

  調合        Lv. 10

  錬成        Lv. 10

  料理        Lv. 10

  製菓        Lv. 10

 

 《特殊スキル》

  言語利用      Lv. ∞

  空間浄化      Lv. ∞

  空間調整      Lv. ∞

  魔法創造      Lv. ∞

  マディア吸収    Lv. ∞

  マディア結合         Lv. ∞

 

 *********************



「おお!なんか出た!」


 ステータスと唱えると、他人には見えない半透明の白い縦長の長方形の画面に、名前やレベル、スキルが表示された。


 また本に目を落とすと、スキルには10段階でレベルがあり、落ち人はレベルが存在しない(∞)スキルがあるらしいということだった。



 へえ…なんだか凄いのかよく分からない…。


 MPもあるし、魔法は使えそうだ。あと鑑定スキルがあるから、困った時は頼ろうと思った。そして、言語利用があるってことは、おそらく言葉は通じる。…良かった、何もわからない状態で放り出されたくはなかったから。


 そしてやはりそこには「落ち人」という称号もあった。



 日記の続きには、洞窟を出るまでに必要になりそうなスキルは、ライトという光を生み出す魔法らしい。


 茜さんによると、洞窟は一応あの光る苔があるから大丈夫は大丈夫なんだけど…日本に慣れているとどうしても何か出そうで怖いんだよね。女の子だったら可哀想だし、最初に使う魔法としても良いから、頑張ってやってみて!ということだった。



 さて、魔法の使い方は以下の通り。


 ① 血液みたいに魔力が身体を循環してるイメージを持つ

 ② それが指先に集まってくる想像をする

 ③ 指先が光ると信じて、「ライト」と唱える



 …かなり想像力任せらしい。


 とりあえず試してみよう。



 1回目、失敗。

 2回目、光りかけた。

 3回目、指がホタルのお尻みたいになった。

 4回目、切れ掛けの蛍光灯風。

 5回目、長く光が続いた。




 これで、魔法が使えるってわかった。




 残るは脱出かな。





 

─────────────────────

⚫スキルレベル目安

Lv. 1 …… 初心者

Lv. 3 …… 一般者

Lv. 5 …… 熟練者

Lv. 8 …… 達人技

Lv. 10 …… 神業

Lv. ∞ …… 落ち人の特殊スキル

─────────────────────

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