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流れ落ちた色彩の世界で  作者: 海野そら
4/23

1-1 落ちた先は

2話目です。

 

 大雨で冠水した道路を歩いていると、運悪く蓋の空いていたマンホールへ落ちた。


 吸い込まれるように落ちていく中、息が出来ず、意識が薄れていく。どうしてこんなことになったのか。


 いやっ…!なんで、こんな…!息が…苦しい……死にたくない…!!


 マンホールに落ちたはずなのに、真下へ落ちていくだけ。本来ならそうでなく、狭い通路を横へも移動するはずなのにも関わらず、焦っているこの状況でそれに気付くことは無い。


 どこまで…続くの…?早く、早く…外へ………。


「ゴボッ…ガッ……!」


 呼吸が出来ず、酸欠で意識を失う寸前、目の前が急に光ったような気がした。



 だがそこで意識は途絶えた───





 意識が途絶えた後も彼女は滑り落ちていく。

 細い通路を、ある意味での澪筋を…。



 ───落ちる…



 落ちていく───




 どこまでか……

 底が 分からなくなるほど……





 ───深く、深く落ちていく






 *****



 別の世界、ある木々が蒼々と生い茂り、動物や植物、ある種の力を持った生き物達が住む山の中。

 その中腹にある洞窟にて。


 その洞窟の奥には美しく幻想的な湖があった。

 陽が差し込まないほど洞窟の奥にあるにもかかわらず、岩やその壁に張り付く青白く光る苔によって光り輝く湖。

 湖の外周は5km程度。


 そして、白く小さなキクに似た花、青く桜草サクラソウに似た花、薄紅色の鈴蘭スズランに似た花…それが湖の周囲一面に広がっていた。


 そしてその花に群がる蝶。

 うっすらと光を帯びた群青ぐんじょう白縹しろはなだの色合いの羽を持つ。



 湖の上部のみ天井がドーム状に高くなっていた。そこから絶えず、白糸のように水が落ちてきていた。




 ──────ボシャッ




 何かが水とともに湖へと落ちた。

 その物体は沈んだり、浮いたりを繰り返しながら、湖の岸辺へと流された。




 *****


 その湖の水は、洞窟の出口へ向かいゆっくりと流れている。

 そして洞窟から出る際には、小さな滝となり、山付近に住む人とともに、その世界に住むものから神聖なものとして考えられている。


 山は「サクリス・ヴィリディ(神聖な蒼)」、洞窟は「輝きの洞窟ルセア・アントラム」、滝は「ミカンテ・カタラクタ(光る滝)」、湖は「パピリオ・ラキュム(蝶の住む湖)」という名が付けられている。



 サクリス・ヴィリディ山のパピリオ・ラキュム湖では、極々稀にその水を通じて落ち人が来ると言い伝えられている。


 ───何故落ちてくるのか

 ────何処から落ちてくるのか


 その理由は分かっていない。




 ただ、他の世界から水を通じて滑り落ちてくるように、落ちてくる。



 しかし、落ち人が落ちてくる時、それは空気中に漂う魔力「マディア」が乱れる前後であると伝えられている。理由は分かっていないが、恐らくマディアの乱れが空間の乱れによって澪筋が他の場所、世界に繋がるのではないかと考えられている。



 ───マディアの乱れは自然に、動物に、植物に影響を与える



 過去、最も大きかった乱れでは、魔物の大繁殖が発生した。


 今回の乱れでは何が起こるのか───






 落ち人達は特殊な力を、人々に、世界に安寧をもたらす力を持つ。


 そのため、その世界では落ち人は見つかると保護をされる場合が多かったという。


 魔法の力が溢れる世界、殆どの者が魔法を使え、魔法を使えないものも魔導具を使ってその恩恵に預かっている。





 その世界「アークタス」では────




2000字くらい。どのくらいが読みやすいのでしょうか…。

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