セッション1リプレイ_エンディング
~~エンディングフェイズ「始まり」~~
GM:戦いは終わった。
しかし怪鳥の存在はイヅモに、引いては世界に驚愕の事実をもたらした。
この生物、最初はアビス技術が関わる奈落獣の亜種ではないかとされていたが、調査を進めるうちにアビスエネルギーがまったく感知されない事が判明したのだ。
ならば生物的な外見をしたガーディアンかとも疑われたがAL粒子も感知されない。
まったく新しい生物、それも人類に対して敵対的な存在の出現である。
連邦軍はフォーチュンによってもたらされたこの情報をその関係の如何に関わらず公表し、注意を促した。
その存在を危険視する者、鼻で笑う者、何事かを画策する者。
様々な者たちが怪鳥、いや新しく作成された種別『怪獣』の存在を切っ掛けに動き出し始めていた。
GM:バルドゥイーン・ロッシュは両親と相談した上で、スーパー級ガーディアン『ラスト・オブ・キング』のリンケージとしてフォーチュンに籍を置く事になった。
彼の要望で学校へは引き続き通う事を条件とし、表向きは怪鳥の襲撃事件後もなんら変わらない生活をしている。
強いて変わった事を言うならば、彼はリンケージになったあの日以降、その腕に宝石が埋め込まれた腕輪を付けるようになった事。
そして飛野市支部に肌を包帯で隠したコート姿の不審者が現れるようになった事くらいである。
バルド:不審者状態で出歩いてるのかよ!
ユウ:ぶは! やべぇ、俺の職場で不審者が練り歩いてるとか。
錠介:これは酷い。
GM:ユウ・ニイヤマは新しいリンケージを支部に連れてきた事で、彼の教育係を任される事になった。
面倒事を押し付けられてたまるかと支部長『ランドル・バルカニアス』に直訴する物の給料アップを理由に説き伏せられ、渋々ではあるがこの役目を引き受けたのだ。
試作実験型のデータは充分に取れているという事でボーナスが支給された事だけが慰めだろう。
そのボーナスもすぐに消えて、自業自得の貧困生活がまた始まるのだろうが。
ともかく彼の毎日は新米隊員の教育係りが増えた程度で、そう変わる事は無かった。
今はまだ。
ユウ:気になる引き方をするな。
錠介:次以降のお楽しみって事なんでしょ。
バルド:というか完全にバルドの事、厄介事と見做してるなこの人。
GM:鍵山錠介は今回の事件の詳細を依頼人である竹中和仁に報告した。
彼はその報告を受けて思案すると君に礼を言う。
「街の人々を守ってくれてありがとう」
ポーカーフェイスではあったが確かな感謝の気持ちが宿ったその言葉に錠介は「それが今回の仕事ですので」とそっけなく答える。
これから仕事の期限が尽きるまでの間、錠介はアンサイズと共に街の哨戒を続ける。
しかし怪獣が現れる事はなく、依頼完了として報酬を貰い彼は早々にこの街を離れた。
傭兵である彼を繋げる物はこの地には無い。
しかしこれからもそうであるかはわからない。
そう、本人を含めた誰にも。
ユウ:ハードボイルド過ぎ、わろた。
バルド:いかにも傭兵って感じだねぇ。
錠介:まぁそーいうキャラですしね。
GM:最後だ。
こことは違うどこか。
暗雲が太陽を隠し、昼夜の区別が付かないほどの闇が支配する世界。
そこにはあの怪鳥が群れを成していた。
その数二桁どころか三桁でも足りない程。
そしてそれは怪鳥だけではなかった。
地上を走り回るモノたち、水中を泳ぐ者たち。
様々な種類の怪獣たちがその場所で日々を過ごしていた。
怪鳥の群れの一部が暗雲の中へと消えていく。
それを確かな知性を感じさせる瞳で見つめる巨大生物の存在が何を意味するのか。
あちらの世界の人間たちに知る術は無い。
バルド:なるほど。
オリジナルのエネミーである怪獣連中は異世界からの来訪者だったわけね。
錠介:生物系の敵って事は生存競争になるんですかね?
人類か怪獣か、生き残るのはどっちか!? みたいな。
ユウ:そりゃまた壮大な話になりそう。
GM:それは今後のシナリオ次第だな。
さて本当なら各自ロールプレイして終了にしようと思ってたんだが、初めてのTRPGでけっこう限界っぽいからこっちで締めさせてもらったぞ。
今更だがあんな感じで問題ない?
PL一同:問題なし。
GM:初回でキャラ作成からセッション1までぶっ続けでやったからな。
最後の息切れは仕方ない。
次からはキャラ成長とセッション部分だけだから今日ほど時間はかからないさ。
楽しみにしとけ。
今回は初期レベルである3からレベル5に出来るだけの経験点25点を全員に、それとレコードシートのチェック分の点を配布する。
レベル上げられる分の点はGM独自のボーナス点だ。
レベルが上げられるのとそうでないのとじゃやっぱり面白みが違うからな。
それじゃセッション1これにて終了!
お疲れ様でした!
PL一同:お疲れ様でした!