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セッション1リプレイ_ストーリーパート

GM:「それじゃまずはバルドゥイーンのシーンから始める。特にシーンの要望がなければ高校からの帰り道になるけど」

バルド「特に思いつかないからそれでいいよ。あと名前長いだろうからバルドって略していいから。親しい人間とかもそれで呼ぶっていう設定にする」

GM:「了解。それじゃオープニングフェイズを始める」


●ここから「」の部分はキャラクターのセリフ、地の文はプレイヤー発言か状況描写になります。



~~オープニングフェイズ1「遭遇」~~


GM:飛野市にある私立高校に通う学生であるバルドは友人と一緒に自宅への帰り道を歩いていた。

 

友人:「最近、物騒だよなぁ。でかい鳥が人を襲ってるってさ。俺、まだ見た事ないからピンと来ないよ」

バルド:「他人事じゃないぞ。俺たちも気をつけないと」

    と相槌打ちながら会話する。

友人:まだ実感がない友人は「そうは言うけどさぁ」などと零した。


GM:とめどない会話をしていたバルドと友人は十字路で別れる。

  一人で家路を歩くバルド。

  そんな彼の視界に妙な存在が映りこんだ。

錠介:なになに、ホラー?

ユウ:あれ、これ別のTRPG作品だっけ?

GM:お前ら。分かってて茶々を入れるんじゃない。

  ……その存在を認識したバルドは思わず後ずさった。

  何故ならソイツは本来、見えるはずの手や首、顔を包帯で全て隠し、分厚いコートで身体をすっぽり包み込んでいたからだ。

バルド:へ、変態だぁああああああ!!

錠介:描写されたヤツを想像すると普通にホラーですよね、これ。

ユウ:これは酷い。

GM:やかましい。さてバルドは後ずさってから何か行動をするか?

バルド:えっと……まぁ普通の人間なら警戒するよね? いつでも逃げれるように身構えてこっちを見ているっぽいそいつを睨みつける。

GM:勇ましいな高校生。

  なら身構えたバルドは数秒だけ男と目を合わせる事になる。

  沈黙が続く。

  先に目を逸らしたのは不審者の方だった。

  不審者は彼から目を逸らし、立ち去っていく。

ユウ:眼力だけで不審者撃退か。凄いなこの高校生兼異世界人。

錠介:目で殺すってヤツですね。

GM:不審者が去っていくのを見送り、緊張を解くバルド。

バルド:「なんだったんだ、今のヤツ」

    訝しげに呟き、急ぎ足で家に向かうよ。

GM:ではそうして家路を急ぐバルドの頭上に影が差した。

バルド:「えっ?」

    驚きながら頭上を見上げる。

GM:彼が見上げた先には4~5メートルほどの全長の鳥が奇声を上げながら急降下してくる姿。

バルド:いきなり攻撃!?

    GM、回避って出来るのこれ!?

GM:もちろん出来るぞ。

  能力基本値の『反射』ボーナスの値+2D6(6面サイコロ2つを振って出た値の合計)で判定する。

  難易度は12だ。

バルド:初ダイスロール。幸先良く頼む! (コロコロ!)

    え~っと反射のボーナスは5でそれに2D6の結果である8を合わせて……13だ。

GM:おめでとう。達成値である13はこちらで設定した難易度よりも上なのでバルドは怪鳥の攻撃を回避できた。

  描写としてはこうなる。

  突然の攻撃に対してバルドは地面を転がるようにして、その嘴を避ける事に成功した。

バルド:「危なっ!?」

    叫びながら地面をごろごろ転がり、すぐに立ち上がって怪鳥と向かい合うよ。

ユウ:勇ましすぎるだろ。

錠介:一般人にあるまじきくそ度胸。さすがスーパー系ですね。

GM:怪鳥と一触即発という状況。そこで一旦シーンを区切る。次はユウだ。

ユウ:オッケー、どうぞ。



~~オープニングフェイズ2「調査」~~


GM:フォーチュンに所属するユウ・ニイヤマは最近、飛野市で頻発している怪鳥事件の調査に借り出され、事件現場を巡っていた。

  既に3箇所の現場を見回ったもののその成果は上がっていない。

  現場に残っているのは怪鳥によって行われたのだろう生々しい破壊の痕跡だけだ。

ユウ:なるほど。こいつならこういう感じになるかな?

   「あ~、まったく。これだけ動き回っても真新しい手掛かりがないとかどうなってんだ?」

   愚痴りながら頭を掻く。

   「こんだけ働いてるんだ。何か特別手当でももらわないと割に合わないぞ、まったく」

   そう続けながら端末に保存した事件の情報と睨めっこって感じだ。

GM:実に設定に忠実な愚痴だな。

  それじゃ愚痴をこぼすユウに判定をしてもらう。

  難易度は10で。

  能力基本値の『知覚』ボーナスの値+2D6で判定してくれ。

ユウ:あいよ。 (コロコロ!)

   知覚ボーナスは4で2D6の結果は10。合計14で余裕の成功だな。

GM:なかなか出目が高いな。なら描写はこうなる。

  端末と睨み合っていたユウは視線を上げる。

  すると遠目に黒い影が住宅街へ急降下してくる姿を見えた。

  遠目からでも普通のカラスや鳩ではありえない大きさだとわかる。

  さて君はどうする?

ユウ:報告だけしてフォーチュン支部に逃げるってあり?

バルド:おい、助けに来てよ! こちとら戦闘に使えるような物を何も持ってないのに化け物と対峙してるんだけど!?

ユウ:う~ん、キャラのロールプレイ的に最低限の仕事だけこなして逃げるってのもありかと思ったんだが……。

GM:あんまり初心者が色々と考えて動く必要はないと思うぞ? いや俺も初心者だから偉そうな事は言えんけどさ。

ユウ:まぁ合流せずに個別で襲われても困るし。合流するか。

   「ようやく現場を押さえられるか! 待ってろ、俺のボーナス!!」

   言いながら黒い影が降りた住宅地に駆け出す。

錠介:既に特別手当がもらえる前提で動いている、だと。

GM:面白いから良し。それじゃユウは現場に駆けつける。

  そこで学生らしき少年と怪鳥が睨み合っているところに出くわした。

ユウ:その場でフォーチュン支給の拳銃を抜き、怪鳥に向けて発砲する。

GM:躊躇いなさ過ぎるだろ。

  まぁいいや。

  発砲音が周囲に響き渡る。

  発射された銃弾は怪鳥の威嚇するように広げられた翼に当たる。

怪鳥:「キシャー!!!」

   奇声を上げながら怪鳥は乱入してきたユウに視線を向けた。

ユウ:よし、こっちに気を取られたな。

   「民間人! 今のうちにこっちに来い!」

バルド:ん~、なら反射的に指示に従うように動くわ。

ユウ:近づいてきた民間人を自分の背に庇いながらもう一度、発砲しつつフォーチュン徽章で基地に報告を入れる。

   「こちらニイヤマ! 住宅街で例の事件の怪鳥らしき存在と遭遇! 襲われていた民間人を保護した! 至急、俺のガーディアンをこっちによこしてくれ!」

基地オペレーター:「了解です! ガーディアンはフォーチュン徽章を辿ってそちらに到着しますので数分耐えてください!」

錠介:数分ってけっこう無茶ですよね?

怪鳥:「キシャー!!」

   怪鳥が天に向かって叫び声を上げる。

   するとどこからともかく二匹目、三匹目の怪鳥が姿を現した。

バルド:やべぇ、絶体絶命じゃないかこれ。

ユウ:拳銃一丁じゃどうにもならないぞ。

GM:という状況でシーン終了です。

   待たせたな、錠介の出番だぞ。

錠介:うっす。

バルド:この状況でほっとかれるのかよ!



~~オープニングフェイズ3「見回り」~~


GM:鍵山錠介は飛野市市長である竹中和仁からとある依頼を受けていた。

  依頼内容は近頃、街を騒がせている怪鳥事件から街の人間を守るという物だ。

  市長のオフィスで錠介は依頼人である竹中和仁と対面していた。

  

竹中:「依頼は以上だ。何か質問は?」

錠介:街中でガーディアンを乗り回すのってあり?

   ライトニング級でサイズSだし、イヅモってこういう犯罪が多いみたいだから道とか広そうだから問題なさそうなんだけど。

   いざ襲撃された時にガーディアンに乗ってた方がいいですし。

GM:ならその旨を竹中に提案するという事でよろしく。

錠介:それならこうします。

   「街の哨戒はガーディアンで行っても良いでしょうか? この怪鳥というのがどの程度の力を持っているかわかりませんが、目撃情報からわかる大きさだけでも持ち運びが出来る拳銃などでは対処できない可能性が高い。被害が広がらないうちに迎撃するにはガーディアンに乗っていた方が良いと思うのですが」

竹中:「尤もな意見だ。市街地でのガーディアンの使用許可はこちらで手配しておこう。他に何かあるかね?」

   彼が持つ権限によって錠介は哨戒任務としてガーディアンで街の中を練り歩く事も可能になった。

   冷静な声音とまるで仮面のようなポーカーフェイスを維持した顔で、竹中は錠介の発言を促す。

錠介:他には、今のところないですね。

   「ではさっそく仕事に就きます。何かあればご連絡を」

竹中:「よろしく頼む」

錠介:錠介はオフィスを後にして、愛機に乗り込んでさっそく街に出ます。

GM:特に無ければそのままガーディアンで市街地に出る事になるけど、何かあるか?

錠介:今、わかってる怪鳥の情報をまとめるって出来ますか?

GM:開示出来る範囲の情報って事か?

  ん~、それならまとめられた情報を手に入れられるかどうかを能力基本値の『理知』ボーナスの値+2D6で判定してくれ。

  ただし難易度は公開しない。

  達成値の数字に基づいて情報を出すぞ。

錠介:それじゃダイスロール。 (コロコロ!)

   知覚ボーナスは4で2D6の結果は3……合計は7。

   ついてないなぁ。

ユウ:ひっく!?

バルド:ファンブル一歩手前じゃん!?

GM:まぁ運が絡めばこういう事もあるのがTRPGの醍醐味なんだろうな。

  それじゃ開示する情報はこれだけだ。

  ・怪鳥は昼夜問わず現れる。

  ・そのサイズは目撃情報から4~5メートルほどと見られている。

  どうやらもらった資料の一部がミスプリントだったようで詳細な情報は得られなかった。

錠介:職務怠慢かよ!

ユウ:これ錠介がこの事を抗議したら資料作った職員クビになるんじゃね?

GM:細かい事は気にするな。

  さて特に何事もなければこのままガーディアンで街を哨戒する事になるが?

錠介:余計なロールしてファンブルのもやだからそのまま流れに乗って仕事に出ます。

GM:では君はガーディアンで街を練り歩く事になる。

  量産型ガーディアンである『ミーレス』が街中で土木工事などを行っている姿もある為、ガーディアンについても多少注目される程度の物だ。

バルド:こんなロボットがいるのが普通の世界ってのもすごいよなぁ。

ユウ:お台場のアレと同じサイズのロボが街中練り歩くってのも怖いけどな。

錠介:確かに想像するとけっこう怖いですね。

GM:シナリオを進めるぞ。

  錠介の機体アンサイズのレーダーが市街地にいる異物を捉えた。

  明らかに人の大きさではないそのエネルギー反応を受けて君はどうする?

錠介:えーっと。

   「早速か……」

   と呟き、ガーディアンを反応がある場所に向けて動かします。

   ガーディアンの足の裏に取り付けられたターボローラーで地面を滑るように颯爽と進む感じで。

GM:では同等のエネルギー反応が三つ集まった状態で錠介は現場に到着した。


ではここで一旦シーンを区切る。



~~ミドルフェイズ「出現するガーディアン、出現する怪鳥」~~


GM:絶体絶命かと思われたユウ、バルドの耳にローラーの駆動音が聞こえる。

  彼らの目の前を通過するように現れたのはライトニング級ガーディアンだった。

ユウ:「援軍か!?」

   驚きながらも助かりそうである事に安堵する。

バルド:じゃあ。

    「ガ、ガーディアン!?」

    と驚いて戸惑っている。

    一般人だし状況が上手く飲み込めてない感じ。

錠介:なら錠介としてはこんな感じになるかな?

   「竹中市長に雇われた者です。こいつらはこちらで引きつけておくので早く逃げてください!」

   とそれだけ言い捨てて敵に向かっていく。

GM:じゃあここで急に天気が悪くなっていく。

  先ほどまで雲ひとつ無い晴天だったはずなのにあっという間に暗雲が周囲を覆い尽くしてしまった。

ユウ:「なんだ、こりゃ!?」

   と叫びながら民間人の様子を確認し、周囲を見回す。

GM:暗雲の中から聞き覚えのある奇声が聞こえた。

  今までよりも遥かに大きなその声は暗雲を切り裂いて君たちの前に姿を現す。

  目測だけでも今までの怪鳥の2倍以上の大きさである事がわかる巨躯の怪鳥が複数現れた。

ユウ:おおい! そろそろ俺の機体が送られてきてもいいんじゃねぇ!?

GM:うん、そうだな。

  それじゃこうしよう。

基地オペレーター:「ニイヤマさん! ガーディアンはおよそ30秒後にそちらに到着します!」

GM:オペレーターからの連絡を受けてユウが基地の方向を見つめると、こちらに向かって飛んでくるガーディアンの姿が見えた。

ユウ:「よっしゃ!」

GM:ユウが自動操縦でコンクリートの地面に着地した機体に乗り込もうと身構えたその時。

  ほんの少し目を離した隙を突いて小型の方の怪鳥がバルドへと襲い掛かった。

バルド:ちょっ!?

    最初みたいに回避できない!?

GM:する必要が無いんだな、これが。

  バルドに飛び掛った怪鳥は横合いからとてつもない衝撃を受けて吹き飛ばされた。

バルド:「っ!?」

     驚きのあまり目を見開く。

GM:バルドを助けたのは、先ほど見かけた不審人物だった。

錠介:マジで!?

ユウ:助けられたのはいいが不審者ってのがなぁ。

バルド:う~ん。

    でも助けられたわけだし、とりあえず戸惑いながらも不審者に声をかける。

    「あんた、なんで俺を助けたんだ?」

GM:バルドに声をかけられた不審者は彼の事を見つめ、こう呟いた。

  「ついに見つけた。私の、『ラスト・オブ・キング』の操者を」

  そして君たちの目の前で不審者の姿が光に包まれ、次の瞬間。

  西洋騎士のような姿を持ったガーディアンが出現した。

  ガーディアンはバルドに対して片膝を付いて手を差し出すように地面に置く。

バルド:お~~、王道だ。

    なら俺はこう動くよ。

    「こいつ、俺に乗れって言うのか?」

ユウ:じゃあ自分のガーディアンに乗り込みながら。

   「あいつ、自然発生のリンケージか」

   と呟き機体のチェックを始める。

   「厄介事が増えちまった、真面目に特別手当もらわないと割に合わん」

   そう言いながら操縦幹を握り締める。

GM:ぶれないロールプレイだな。

バルド:あ、バルドは差し出された手に飛び乗る。

    「わけがわからないけど。こいつらを倒さないと街が危ないんだ! 手を貸してくれ!!」

錠介:さすがスーパー系パイロット。だったら俺はとりあえず怪鳥退治に助力してくれそうな2人が、ガーディアンに乗るのを邪魔されないよう怪鳥たちを牽制します。

   何か判定とかいります?

GM:いやここでは特にいらない。威嚇するようにライトニングマシンガンを放つことで牽制は成功したって事で。

  ただの演出だから弾数を減らす必要もないぞ。

  さてこれで3人がガーディアンに乗り込んだ状態になった。

  

それじゃ戦闘シーンに入るぞ。

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