エピローグ ゆるゆる後日談(ごじつだん)
「じゃあ、景色も眺めたことだし。アレをやりましょうか」
「いいねー。やろ、やろー。今日こそプロちゃんやツーちゃんとの決着をつけるよー」
「いいのー? この勝負は私が有利だと思うけどなー」
自分が有利だと言い放ったツーが、私とⅩ箱に携帯機を渡してくれる。ツーの分は必要ない。そもそも彼女自身が携帯機だしね。
「じゃあ、ツーの機種販売を祝して。マリオカートでの勝負、スタート!」
山頂でのマルチプレイは、また格別だ。やはりゲーム機の私たちとしては、ゲームプレイこそが本懐というか、本来の機能だろう。皆さまも忙しいだろうけど、たまには勉強や仕事の手を休めて、ゲームを楽しんでみてはどうだろう。それで皆さまの人生が、少しでも潤えば、私たちは満足だ。
翌日、私はツーとⅩ箱を自宅に招いて過ごした。ツーは筋肉痛で辛そうだったので、私とⅩ箱がマッサージを施す。「くすぐったーい」と笑いながら、ツーは喜んでいた。
「今年も夏は暑くなりそーだねー。クーラーは偉大な発明だよー」
「足、痛いから動けなーい。今日はずーっと、プロさんの家にいるからねー」
Ⅹ箱とツーが、冷房が効いた屋内でのんびりしている。遊んでばかりいるようで申し訳ないけど、私たちゲーム機の日常は、こんなものなのだ。
「じゃ、ゴルフゲームでもやる? 今日は私が、二人をもてなしてあげる」
「「賛成、賛成ー」」
実際のゴルフはやってないけど、みんゴルなら私の得意分野だ。本気を出すつもりはなくて、適当に二人にも花を持たせてあげよう。こういうのも接待ゴルフというのかなと思いながら、今日も私たちは同業者と緩ーい日常を過ごしていった。




