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♯15 素直に受け入れた結果がこれだよ!

「いいセンスじゃない! バッチリよ!」


「そ、そうか?」


「じゃあ次はサングラスを掛けてっ! 掛けてっ!」


 タモちゃんが嬉しそうに体をよじらせてお

願いするものだから。


 傀儡は得意げになって。


「こ、こうっ?」


 シャープな感じのサングラスを具現化してみせた。


 ところが。


「あー、そういうかっこいいのじゃなくて、まん丸なやつ!」


 タモちゃんが指で輪っかを作って目に当てて見せる。


「ふむふむ。まん丸ね!」


「レンズの周りに花びらなんかつけちゃったら可愛いかな! ひまわりみたいな感じの! LEDで光っちゃったら、なおキレイ!」


「ほほう……?」


 傀儡がひまわりサングラスをLEDでピカピカ光らせると。


 タモちゃんがきゃはっと飛び跳ねた。


「そうそう! いい感じ! そしたら今度はマスクをつけるの。かなり大きめのサイズがいいわね!」


 傀儡が言われたとおりにサングラスと不織布のマスクをつけてみせるが。


「でもこれじゃ、顔がほとんど見えないわよ?」


「いいの! いいの! それが魅力的なんだから!」


 タモちゃんがデレデレして喜んでいるので。


「こんな見て呉れが最近は流行っているのかあ!」


「とぉーっても似合ってるよぉ!」


「そっ、そうかなっ」


 傀儡はまんざらでもない様子になってきた。


「それでね! 髪型は眉毛のところで前髪を切り揃えて、それ以外は刈り上げにするの!」


「いわゆる坊ちゃん刈りね。はいはい! それで?」


「最後はウサちゃんをかたどった衣装に変身してほしいな! ウサ耳としっぽもちゃんと着けてね! 武器は餅つきの(きね)でお願い!」


「ウサちゃんをかたどった? そうか! バニーガールだあ! 耳としっぽも忘れずに~、と! 武器は杵! ふふん! これで、完璧ぃ! …………ん、ちょっと待て?」


 LEDでピカピカするひまわりサングラスと、大きいマスクで素顔を隠した、坊ちゃん刈りのステテコおやじが、バニーガールに変身して杵を構える、その姿はどうみても!


「これじゃお月見の夜に出没する変な人じゃないですかぁあああっ!」


 それを見たタモちゃんが大爆笑!


「ぎゃははははっ! ヘンタイ少女、バニーおじさんっっ」


「ヘンタイ言うなっ! だましたな!」


「『ウチの月見だんごがハネムーン!』って呪文みたいに言ってみて!」


「言うかそんなのっ! 意味わからんわ! これのどこが理想よぉっ!」


「でも、そんな奴に倒されたら死ぬほど屈辱的だけど? ねえ?」


「もういいっ、自分でやる!」

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