表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
KAMITUKU 第一部 ~end of the world~  作者: きなみ
第二章 黒神兄妹編
37/57

第37話 「怪光の異形餌付け作戦!」

隊列を成す異形を全て女神鳥により殲滅され

姿を現した本体の異形。


クヲォォォオン!!!!


棍棒のように発達した二本脚と

しっぽで身体を支えている。

身体から人間の様な胴体が生え、

異様なまでに細長い両腕で身体から

分泌しているであろう泥を手に取り投げつけてくる。


泥纏の異形の飛ばしてくる泥をタカオミ達は

躱し続けるが足場がどんどん悪くなる。


近づこうとすれば直線的に勢いよく飛んでくる泥、

距離を取れば放射状に飛び上から降ってくる泥。

再び苦戦を強いられていた。


「マズイなこれ以上足場が悪くなれば

ただの的になっちまう!!」

「タカオミ!私行ってくる!!」

「危ねーぞ!」

「大丈夫!!スピードには自信あるから!!」


結埜は異形の元へ一人で向かう。

異形はすぐさま結埜に反応し泥を結埜目掛け

直線的に飛ばしてくるが、神格化のおかげか

身体能力が上がり俊敏に躱し泥に全く触れること無く

異形の足元までたどり着く。


クヲォン


棍棒のように発達した脚を上げ、結埜を

踏み潰そうとするが遅い動きで簡単に躱される。


しかし結埜は嫌な予感が過ぎりすぐ様ジャンプして

地面から遠ざかる。


異形の脚が地面に振り下ろされると、

地面は大きく抉れ異形自身もバランスを崩し

倒れてしまう程の威力。


チャンスと見た結埜は二本のブレードを手に

異形に斬りかかろうとするが、異形は倒れたまま

飛びかかってくる結埜を細腕を伸ばし細長い指で

キャッチして掴んだまま地面に叩きつけた。


「結埜!!」

「行くぞ!!お前ら!!」

「今助けるぜ~!!」


異形は体勢を起こし、結埜を掴んだままでいる。

手の中の結埜は完全に伸びてしまっている。


クヲォォォン……


太いしっぽ一本で身体を支え、棍棒の様に発達した

両脚を上げて地面に振り下ろし、タカオミ達の

行く手を阻もうもする。


「来るぞ!!」

「俺に任せろ~!!『送風(おくりかぜ)』」


バジオの送風でバジオ、ユアサ、タカオミは

空中へ浮かび異形の元に飛ぶ。


「下ろせ!バジオ!!」


異形の細腕が伸びてくる、技の解除が遅れ

ユアサが捕まってしまう。


「ユアサ!!」

「悪ぃ……」


異形は細腕を地面目掛けて振り下ろす。


「問題ない」

氷搔裂爪(ひかれっそう)


ユアサの手は氷の鋭利な爪を纏い

異形の細指を切り裂き脱出した。


氷牢(ひょうろう)


動き出そうとする異形の足元を氷漬けにし

結埜を救出しようとするが簡単に砕けてしまう。


異形は太いしっぽを地面を抉りながら

ユアサと結埜目掛け薙ぎ払おうとするが

当たる寸前でしっぽが真っ二つに裂かれ

なんとかユアサは結埜を救出。


「すまない助かった……」

「俺達は何もしてないぞ?」

「ユアサがやったんじゃないのかぁ?」

「いや、俺も流石にあの速度には反応出来ない……」


クヲォッ……クヲォッ……


異形の方に目をやると何やら黒いモヤが

飛び回り異形の纏う泥諸共次々と切り裂いていく。


黒いモヤの素早い動きに反応出来ない異形は

大量の泥を分泌し身を守ろうとするが

黒いモヤはお構い無しに切り刻み

異形がバラバラになるとそのままスっと

どこかに消えて行ってしまった。


「なんだありゃ~?」

「新手の異形か……?」

「俺達を助けたってことは異形じゃないだろ~」


泥纏の異形との交戦で一家だけでは

まだまだ戦闘力が出現する異形と

見合ってないと判断したタカオミ達は

仲間達がいる焔高に戻る事に。


道中で頭から血を流すジンと肩と腹部に

風穴が空き出血しているバクマルが

焔高に戻ろうとして動けなくなっている所に

出くわし、タカオミとバジオが肩を貸して戻る。


一方で一人になってしまったミカドは

イチカの生存を信じ辺りを探し回っている所で

異形が出現してしまう。


全身からヒラヒラとしたヒレのような物が伸び

女性の様な体つきの人型異形で身体の所々かは

怪しげな七色の淡い光を放っていて

あまりの美しさに見惚れてしまいそうになる。


怪光の人型異形はミカドの周りをフワフワと

飛び回り様子を伺っているのか、攻撃してこない。


「な、なんだ……攻撃してこない……

こっちから攻撃していいのか……」


幸いにも異形のコアはどうどうと

腹部にあるのが確認できる。


ミカドは身構えているが、

一向に異形は攻撃はしてこない……。


「異形……だよな……ワンチャンあの時みたいに

餌付けしたら仲間になったりしないかな……」


ミカドはポケットからイチカの大好物の

『カムフルバー』を取り出し包みを空ける。


怪力を手に入れたイチカにビビり

いざと言う時はカムフルバーを差し出して

命拾いしようとこっそりストックしていた物だったが

異形を仲間に出来るならとやむを得ず差し出す。


「ほら~美味しい美味しいおやつだよ~

あげるから仲間にならないか~……」


ルルルルルルルーン♪


「うおっ!」


怪光の異形はカムフルバーを見るなり

甘い香りに誘われたのか勢い良く飛び付いて

ミカドの手に両手を添えカムフルバーを

ハムハムしている。


「温かい……異形も生きてるんだよな……

なんか……可愛いな……」


ルーン♪ルーン♪


「――まさか……お前イチカじゃないよな……」


攻撃してこない上にカムフルバーに

勢い良く飛び付いてくる異形に

もしやと思ってしまうミカド。


「そんなわけないよな~」ハハハハハ……


カムフルバーを食べ終えた怪光の異形は

再び宙に舞いだす。

一応身構えるミカドだがやはり異形は

全く攻撃してこない。


それどころか身構えるミカドの拳に

手を添えて優しく下ろさせる。


「仲間になってくれるって事でいいのかな?」


ルーン♪


異形の言葉は理解出来ないが、異形の方はこちらの

言葉を理解している様な反応をしている。


「なぁ異形……せっかく仲間になってくれた異形を

異形って言うのもなんか可哀想だよな……

お前ってなんか名前あったりする……?」


ルーン


「うん……わからん……」


ルーン……


「そうだなぁ~鳴き声通りだが『ルン』って

呼ぶ事にしよう、お前は今日からルンだ!

よろしくな!!ルン!!」


ルーン……


どこか不満そうな怪光の異形改めルン。


「ごめんな、ネーミングセンス無くて……」


ルンルン!


「分からないけどOKと捉えよう、そういえば

この辺で荒ぶってる女の子見なかったか?」


ルールン


首を横に振るルン。


「そ、そうか……マジで言葉分かるんだな、

今までの異形も話せば何とかなったとか?……

そんなわけないか……」


怪光の異形改め『ルン』を仲間にしたミカドは

イチカの捜索を一旦やめて仲間達に合流し

再び捜索する事に。


しかし焔高に戻ると大変な事になっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ