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KAMITUKU 第一部 ~end of the world~  作者: きなみ
第一章 異形襲来編
22/57

第22話 「血に染る仲間達、異様な暴走」

ミカドは木の棒を拾って剣に変えて構える。

ジンも腰の刀を引き抜く。


「楽しませてくれよ、ミカド」バチッ!バチッ!

「ジンの刀、常時雷帯びてるのかよ、ズルくね?」

「ならお前もその剣に雷纏わせるイメージ

してみろ、もう簡単に出来んだろ」


ミカドは剣に雷を纏わせようとしたが

雷を発すると同時に握っている剣は

木の棒に戻ってしまった。


「え~……なんか無理かも……」

「お前にしては諦めが早いな」

「多分だけど――」


ミカド自身が覚醒して使えるようになった

雷の力と祖埜そのシツキに与えられた

物を剣に変える力は別の能力故に

干渉する事が出来ないとミカドは感じた。


「他人から与えられた力か……そいつ何者だ?」

「俺の親友!まっ、実際あいつが何者なのかは

まったく検討もつかない……」


ミカドは過去のシツキの発言――

「もしさ、ミカドとイチカ神様になれるとしたら

なりたい?」や、自分に与えた能力に加えて

屋上で見た凄まじい力『回帰ヌーテーラオ』を思い出す。


「もしかしたらあいつが神様……(だとしたら

俺はお前を……)」

シツキは言っていた、神が異形をこの世界に放っていると。


「神ねぇ……そんな奴がいたらこんな異常事態に

手のひとつも貸さないとか有り得んだろ」

「そうだな……」


シツキが神だと確証のないミカドは

何も言えなかった。


「まっ、そんなことは今はどうでもいいこった!

ミカド!剣を構えろ!戦い方は剣を交えて考えろ!」

「おう!」


「おーーーい!!俺様もまっぜっろーーー!!」

ウズキがこちらに向かって走ってくる。


「よぉ!俺もお前達の鍛錬に混ぜてくれよ!」

「雪ヶ原先輩達と鍛錬してたんじゃ?」

「護身しかやらなくてよ~俺は戦いたいんだ!!」

「そうか……ならよ、今から俺とミカドの闘いを

とりあえず見とけよ、為になるぜ」ニヤッ。

「よっしゃ!!最強の俺様にお前らの闘い見せてみろ!」


呆れ顔のミカド。


「行くぞジン!」

「いつでも来い!ミカド!」

お互い構えて同時に踏み込む。


鍔迫り合うがジンの筋力の前に為す術なく

ミカドは簡単に吹っ飛ばされる。


「痛てぇ……クソゴリラ……」

ミカドはレイの刀捌きを思い出す。


ジンの上段から迫る雷を纏った刀を

ミカドは正中線をズラし下段から切り上げる。


また鍔迫り合うと思い込ませてジンの刀と

ミカドの剣が当たる瞬間にミカドは剣に角度をつけて

ジンの刀をジリジリと音を立て受け流す。


ミカドはそのまま剣の重さを活かし

身体を回転させてジンの頭部に切り掛る。


咄嗟にジンは身をかがめ剣を交わし

ミカドと距離をとる。


ミカドはジンが後ろにジャンプして距離を取ったと

同時に剣を捨てて地面に手を付き技を仕掛ける。


「よっしゃ!喰らえ!!『雷伝らいでん』!!」

「くっそ!!」


ジンが地面に着地しようとするタイミングで

ミカドの雷伝が足下に届く。


「ック……ッソ……」バチチチチチ!!!!


雷伝を受けるジンにトドメを刺す。


「俺の勝ちだ!!『雷閃らいせん!!』」


雷伝を受けて膝を着くジンに向かって

首元を掠めるように狙い飛ばした雷閃が迫る。


「ありがとなミカド!!」

「な!?」


ジンの刀の雷がバチバチを音を立てる。


「『閃斬雷撃せんきらいげき』!!」


刀の雷を切っ先に集中させてミカドに飛ばす。

雷閃と似た様な技だが威力の差で雷閃を飲み込み

ミカド目掛けて閃斬雷撃が飛んでくる。


「うわぁぁぁあ!!!!」


何とかしゃがみこんで躱すと

当たった後ろの木が真っ二つに割れて倒れる。


「俺の勝ちだな!」

「殺す気かよッ!!!!」

「殺す気でやんなきゃ修行になんねーだろ、

なぁ~……ウリボウ……だっけ~?」


ジンはニヤッと笑いながらウズキを見る。


「ウ……ウズキだ!!!!ちょっと俺様は

腹が痛いからトイレに行ってくる!!!!

戻るまで二人でしっかり鍛錬しとけよ!!

(こんなヤツらと鍛錬してたら異形じゃなくて

こいつらに殺されちまうぜ……)」


「今日はここまでにするか、一日でこれだけの

進歩がありゃ十分過ぎるだろ、お前のお陰で

俺も一つ技を使える位の力は戻ったしな」

「くそぉ~あそこで逆転されなきゃ、

立場逆転してジンを見下そうと思ったのに!!」

「んだよ……人が礼を言ってんのに……」


ミカドとジン、イチロとウタカタは鍛錬を終え

ミカドの祖父の家に戻る。


「あれ?ウズキが戻ってくる」

「逃げたと思ったが意外と根性あるじゃねーか」

道中でウズキが全力疾走で戻ってくる。


「ゼェ……ゼェ……」

「どうしたそんな息切らして?」

「ゼェ……やべぇよミカド……鬼が……ゼェ……」


ウズキの呼吸が整うのを待ち

ミカドとジンは話を聞く。


「アイツらが……やりやがった……」

「まさか、アクビとコタロウじゃねーだろうな!!」

ジンは察して声を荒らげる。


「戻ったらよ……全員血まみれで倒れて……

アクビとコタロウだけが……焦ってる様子だった……

たぶん、逃げんぞ……アイツら……」


「アイツら逃がさねぇ!!行くぞミカド!!」


事情を聞いたミカドは完全に上の空に

誰も死なせないと鍛錬した矢先に

多くの仲間を死なせてしまった事に

何も考えられなくなってしまった。


「ミカド!!しっかりしろ!!自分の目で

確認しなきゃわかんねーだろ!!諦めんな!!」

「そ……そうだな……行くよ……」

「しょーがねーな!!ウリボウ!!

お前は後から着いてこい!!」


ジンはミカドを背負って全力で現場に向かう。


「待ってぇぇぇえ!!一人にしないでぇぇぇえ!!

もう俺のスタミナはゼロよぉぉぉお!!!!!!」

必死に追いかけるウズキ。


途中でイチロとウタカタに合流し

事情を話て急ぎ向かう。


ミカドの祖父の家に戻ると

全員血まみれで倒れていた……。

まだアクビとコタロウは残っていた。


「貴方達……やりましたね……」

「テメェーら!!死ぬ覚悟はいいか!!」


ウタカタとジンはすぐさま二人に刀を向ける。


「イチカ……みんな……」

ミカドの身体からバチバチと稲妻が走り出す。


「こいつはもう誰も死なさねーって必死に

鍛錬したんだ!!お前ら終わりだ……

しっかりこいつに殺されろ」


「ちょちょちょ!!ちょっと待て!!!!

やったのは俺達じゃねー!!!!」

「そうです!!そうです!!それに皆さん

生きています!!やったのはこの異形です!!」


「あァ!?異形だと!?」


仲間達に混ざり一匹の大鎌を持った

人型の異形が倒れている。


「そうだ!!突然この異形が現れてよ!!

鬼灯やこの刀持った女が全員を護りながら

戦っててよ!!」

「そうです!!そうです!!あと少しの所で

皆さんやられてしまって、最後に弱った異形を

私と暇地鬼さんで倒したんですよ!!!!」


「なんでお前らはピンピンしてんだよ」

「サボってたら急にヤバそうな異形来たからよ

つい隠れちまっただけだ」

「でも、私達が最後に残ってたからこの異形を

倒せたんですよ!!本当に!!最初からいたら

確実に私達も、やられてましたよ!!」


「八蘇木君達……戻ったのね……今すぐみんなの

治療を始めるわ……」

「無理言うな赤髪の嬢ちゃん、あんたもボロボロ

じゃねーかよ」

「そうです!そうです!死にますよ!!」


「私は火花衣サヤよ……誰も死なせない……

その為に手に入れた技術なんだから……」


バチン!!!!バチチチチチ!!!!


「ど、どうしたんだお!?!?ミカド!?!?

みんな生きてるお!!落ち着くんだお!!!!」


物凄い雷の音にウタカタとジンは振り向くと

身体が徐々に黒く染まり黄色く染まった瞳から

生気が消えて黄色混じりのドス黒いオーラを

纏って、明らかに様子がおかしいミカドがいた。


「――――――」


「まずい……『狂鬼化きょうきか』でしょうか……

(私の時とは明らかに違いますが……)」

「いや、鍛錬で分かったがこいつは確実に鬼じゃねー

ただ、暴走状態なのは間違いねーな……」


「私が食い止めます!!怪我人を家の中へ!!」


護ろうとした仲間を死んだと勘違いして

完全に正気を無くしたミカド。

ウタカタはミカドの正気を取り戻す事が出来るのか。

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