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KAMITUKU 第一部 ~end of the world~  作者: きなみ
第一章 異形襲来編
14/57

第14話 「死者蘇生」

カズイチの案内で病院に向かっている道中も

急いでる事などお構いなく異形は襲ってくる。


ユウタ、イチロ、レイ、タカオミ、バジオ、結埜は

襲ってくる異形を倒し、一瞬も足を止めることなく

病院に走る。


「陽山さん!目の力を使って異形の動きを予測すれば

もっと早くたどり着けませんか!?」

「ごめんねぇ~セイヤ君の言う通りだなんだけど酷使

すると一時的に失明しちゃうんだよ……」


「神の目も大したことねぇーなー」

「何も出来てない俺達に何か物言う権利はない!!」

「俺様はメグミちゃん守るので忙しーの、セイヤ

みたいに名ばかりリーダーさんとはちげーの」

「クッ……痛い所を……」


ウズキはそんな事を言っているが

終始ビビりっぱなしなだけである……。


「ウズキ君の気持ちは嬉しいけど……今はユアサさん

を早く助けないと……メグミも力があればな……」

「いーんだよメグミちゃん、走り疲れたらいつでも

言えよな!」

「……ウズキ君は焔高校最強なのに戦わないの~?」

「いやいやいや!?!?ちょうど今!?

身体が温まって加勢する所だったよ!?!?」


ウズキは黄金に輝くメリケンを指にはめて

顔中に冷や汗を垂らしまくりながらレイの元に走る。


「どうしたの?今忙しいのだけれど」

「いや~加勢が必要かな~っと……」

「いるわけないでしょ、あなたじゃ役不足よ

戻りなさい」

「ですよねぇ~いやいや頑張って下さい!!」


ウズキはイチロの元に行こうとするが……。


「ウォォォオ!!皆殺しだおぉぉぉお!!」


鬼化したイチロに殺される事を察して

他の人に目を向けるが、とても五黒一家の面々には

加勢出来る雰囲気では無い。

唯一行けそうなミカドの元に走る。


「おーっス!ミカド加勢しに来てやったぜ!」

「……あ、ありがとな、助かるぜ……」


ミカドは一瞬嫌な顔をするが、剣を振るうことに

慣れていないミカドは体力的に辛くなってきていた

ので、雑魚処理位は出来るだろうとウズキの加勢を

歓迎した。


「着きました~、火花衣病院です!さっ!早く!」


加勢してメグミにいい所を見せられると思ったが

病院に着いてしまう。


「なんだ残念だなぁ~せっかく俺様の無双を

見せてやろうと思ったのに」

「そうか、それは良かったな、無双し放題だぞ」

「ハハハ……痛たたた!足首捻ったかも……」

「無双が見れなくて残念だなー」


病院の敷地には大型の異形は見当たらないが

小型、中型の異形がワラワラとのさばっていた。


「提案がある……」


異形の巣窟と化している病院に全員で入るのは

無謀と判断して、マサは病院に入るチームと

隠れ家に先に向かうチームで別れる提案した。


マサは背負っているユアサをタカオミに託す。


「頼んだぞタカオミ」

「任せろ!必ずユアサは助ける!」


隠れ家の扉を開くにはマサの手に埋め込まれた

鍵が必要で隠れ家に向かうチームには必須。


――――――――――


病院に入るチーム

陽山カズイチ

雨昵タカオミ

氷洞ユアサ

秋月結埜

八蘇木ミカド


隠れ家に向かうチーム

五黒マサ

風夜見バジオ

野乃木葉イチカ

輝義志セイヤ

雪ヶ原レイ

来恋千メグミ

蘭闘ウズキ

白地イチロ


――――――――――


「ミカド!しっかり!」

「あ、あぁ……イチカ……死ぬなよ」

「大丈夫!しっかり守ってもらうから!ミカドこそ

頑張ってユアサさんを助けてね!戻ってきたら

ご褒美あげるから!」

「任せろ、行ってくる!」


イチカと離れ離れになる事にどんよりしていたが

ご褒美に期待してキリッとした表情でタカオミ達の

元に行く。


それぞれが必ず生きて再開することを約束し別れる。



病院の敷地を前にして立ち止まるミカド達。


「にしてもこの数どうします……」

「一点突破しかないね!」

「カズイチ、院内もこんななのか?」

「いえ、院内は大したことないです……ただ……」

「ただって……怖いんですけが!?」

ビビり散らかすミカドに最悪な悲報のお知らせ。


「院内の異形が少ないのには理由がありまして……

人間、異形構わず殺戮するやば~い異形が

いまして……僕が外であまり目の力を使わないのは

この異形を避けて通る為に温存してるんですよね~」


「強いの……?」


「そうですね~先程の人型の異形よりもうんと

強いかと……院内を自分の縄張りにする為か、

入ってきた異形を殺戮する位ですからねぇ~、

でもその異形のお陰で僕達も今の所

生かされているのも事実なんですよね~、

とりあえず見つからないように行きましょ~」


「まずはここを突破しないとね!」


ミカドは結埜のサポートをしながら

一気に異形の群れを突破して

無事に病院内に入る事に成功するが

ミカド達と一緒に異形も着いてきてしまう。


「カズイチ!異形も一緒に着いてきたじゃねーか」

「えぇ、普通に着いてきますよ!

問題はここからです……とにかく全力で走って!!

僕に着いてきて!!奴は直ぐに来ますよ!!」


ミカド達は異形に追いつかれないように

院内の地下を目指して走る。


院内に突如、強風が吹き出す。


「なんで建物の中でこんな風が!?」

「結埜さん立ち止まらないで!僕に着いてきて!」


ミカド達の後ろを追って来ていた異形が

突然細切れに。


「異形が!!陽山さん!!」

「振り返る暇はないですよ!!こっちです!!」


非常階段から地下に降りる。

ミカドは気になり後ろを見ると、

大きな黒い羽を生やした人型の異形が

ミカド達を追ってきていた異形を

次々と殲滅していた。


「なんだよあれ……あんなん無理ゲーだろ……」


ミカド達は無事に地下に辿り着き

一番奥の倉庫に向かった。


「ここまで来ればとりあえず一安心」

「で、火花衣先生はどこに?」

「もう少しです、急ぎましょ~」


院内の地下倉庫に辿り着き扉を開けると

二人の生存者がいた。


「おかえり無事だったのね」

「おかえり陽山君、おや?他にも生きてる人が」


赤髪の白衣を纏った女性が『 火花衣ひばないサヤ』

ザ!サラリーマン風貌の男性は『往念おうねんヒラノリ』


「火花衣先生!お久しぶりです!!」

「あら、秋月さんに雨昵さん久しぶりね

他の人達はどうしたのかしら」

「それが……」


雨昵は背負っている氷洞を地面に寝かせ

サヤに状態を確認しもらった。


「完全に亡くなってるわね……」

「もう助かりませんか……?」

「普通の医療では無理ね……でも大丈夫

死後硬直していなければ簡単に戻せるわ、ただ……」


「マジかよ……て事は異形に殺られても」

ミカドはこの先生が入ればと思ったが……。


「そうなんだけど、助けられるのは氷洞さんだけ、

非常電源の残り電力の残りを殆ど使ってしまうわ」


「というか、死後硬直始まるまでなら助かるって

こいつに死後十分と聞いたが」


「一般的に十分と認識してもらってるわ、

実際はDNAさえ採取出来れば復活できるの

その場合はその人の形をした別の人だけど

でも死後硬直前なら記憶もあるから安心して」


火花衣サヤの死人を復活させる技術は

複製やクローンの類いの技術だった。


幸いな事に復活に必要な設備は地下にあり

例の異形に接触すること無く氷洞の治療に専念できた。


「俺……死んだ筈じゃ……」

「ユアサ!!」「ユアサ!!」「氷洞さん!!」


無事に氷洞を復活出来たユウタ達は

新たな生存者サヤとヒラノリを仲間に加え

マサ達の後を追う。

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