I'm in Love 02
「私はずっと君一筋なんだよ。だからこの世界に転生して、こうして君と巡り合えたことはこの上ないことなんだ」
何の因果で俺の娘として転生した彼女から愛の告白を受けるのだろう。
隣にいるシャムを見ると、言いようのない表情をしていた。
困惑と対抗心をないまぜにしたようなそれを保ちつつ。
「何よ?」
俺の反応を覗う。
「あの、ベリーさん、私達の子供は結局どこに?」
ミランダが率直に問い質すと、彼女はまたあの仕草を見せる。
「これは私とヨモギダくんのゲームだ、外野は引っ込んでなよ」
「外野じゃない! ソマリは私の娘なんだから!」
「あっそう? じゃあ、母親の面々にもご退場願いますか」
と言い、彼女が指を鳴らすとシャム達までふっと消える。
「ヨモギダくん、どう、これで満足?」
「満足なわけがないだろ」
嘆息気味に彼女の戯言を否定すると。
彼女はパチンとまた指を鳴らし、大人の姿を纏った。
「……何? 驚いた顔してるよ?」
「シェリーを思い出しただけだ、特に意味はない」
彼女のことは前世から知っていようと、遺伝子は彼女の前世を知らないようで。
今、大人の容貌になったベリーは母親のシェリーによく似ていた。
「踊ろうか、ヨモギダくんとはしたくても出来なかったことが山積みだ」
「……音楽をくれ」
と、楽団に指示すると穏やかなラブソングが流れ始める。
彼らの機転のいい働きに感心したもので、彼女とのダンスの足並みは軽くて。
「いい曲だね」
「これは、愛し合う二人が、一時の誤解で離れ離れになって」
――それで、結末から言えば二人は気付くんだ。
「何を?」
「Im in Love、私は恋しているんだと」
「……素敵だね、つって」
彼女は惚けているが、どこが素敵なんだ。
現状はまだなんら解決していやしないし。
ソマリ達どころか、今度はシャム達まで消失してしまった。
よくよく周囲を窺うと、先程までいた大切なゲスト達までもが姿を消している。
俺はその光景に夢を見ているんじゃないかと、懐疑的な現実逃避を起こし始めた。
「ねぇ、何か言ってよ」
何か?
言われた俺は、今さらになって聞いていいものかと、想起したものもあるが。
シャムやソマリ達がいなくなった今聞くべき内容ではない。
「シャム達をどこへやったんだ、彼女達を返してくれ」
「……駄目だな君は、まだ私の気持ちを理解していない」
「君の気持ち?」
そう言われ、若干憤った俺は彼女を両手で突き飛ばした。
「君こそ、俺の気持ちを理解していたのか?」
俺達は何をやってるんだ、互いに理解を示さないで、対立している。前世の頃からそうだったけど、この矛盾感に堪えられなくて、俺は彼女と付き合っている体裁を保ったまま、自然消滅するのを願っていた。
いずれ彼女が俺に飽きてくれることを、願っていた。
「母さんとはどんな感じだった? 母さんはずっと君を讃えてたよ、最期の最期まで」
けど彼女は事態を看過するように俺に話し掛ける。
そのことで覚えた少量の憎悪は、拳を握りしめることで霧散してくれた。
「シェリーとは、本当に行きずりの関係だった」
「でも君は母さんを助けたんだろ?」
「そうかも知れない」
「……ごめんね」
「何が?」
「空気悪くしちゃって。私は謝ることを知らなかった」
――だから、前世の時も上手くいかなかった。
「でも今は違うんだ、前世の時に色々と学んだよ、それで色々と気付いたよ」
彼女の懺悔めいた言葉を耳にしても、胸の奥にあったわだかまりはとれなかった。
一時の誤解とは言え、彼女に覚えた不信感はそうは拭えない。
でも、それでも彼女は俺から離れなかった。
「私は、ヨモギダくんが好きです。ヨモギダくんは私のこと、好きでしたか?」
おはよう御座います、日の丸。
今朝は暑い!
もう今日から本格的な夏が来るのでしょうか?
私は暑いの苦手です。
何故かと申されれば、結構な汗っかきなもので。
熱中症にも幾度かかかったことあります。
皆様もこの夏は熱中症に気を付けましょう。




