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妄想の中では、無敵の俺  作者: 菊RIN
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ネカフェの住人



今日もバイトが終わり、ネカフェに直行する。

受け付けのお姉さんは、今日も可愛い。心の中で彼女の事を「管理人さん」と呼ぶことにした。


たまにトイレやマンガを取りに行くと、ほぼ毎日のように見る顔がある。ペンキの付いたツナギを着ている男、いつも地味なジャージ姿のおっさん、ちょっと挙動不審な、いつも何かを警戒している風の眼鏡の女性、ヲタクを絵に書いたような姿そのものの小太りの男…よし。コイツらはここの住人と認めよう。名前を付けるか。「ツナギさん」「ご隠居」「魔女さん」「アキバさん」うん。なんかしっくりくるな。


ツナギさんは、カレーばっかり食べてる。ヤンキー系のマンガをよく読んでるな。うん、ぽいよ。なんか元ヤンが更生して、ペンキ屋で働いてるって感じ。ご隠居は、ナニワ金融道とか、ミナミの帝王とか、読んでるな。借金で会社潰した系?追われてたりして(笑)

魔女さんは、BL好き。なんか、自分でも書いてたりすんのかね?コミケで同人誌売ってそう。意外とそっち方面では有名人だったりして…行動範囲が一緒なのかな?この間ウチのコンビニに来て、ヨーグルトとプリンを買って帰った。仕事終わりにコインランドリーに行くと、魔女さんが居た。マンガなら勘違いから恋愛に発展するパターンなんだろうけど、俺的には100パーないな。

アキバさんは、読んでる本の趣味が合う。でも、話しかけるのはナシだな。なんか変なこだわりとかあって、後々めんどくさそうだし。

勝手なイメージだけど、これがここの住人。可愛い管理人さんの居るアパート的な所かな。なんかそんなマンガあったよな。出がけに

「頑張ってくださいね!」

とか、言ってくれるのかな…ちょっとやる気出るかも…



ある日、魔女さんに声をかけられる。あれ?今日は眼鏡かけてないんだな…

「あの、コンビニの人ですよね?」

「はい。」

「いつも、ここ居ますよね?」

「はい。」

「…」

(だけかよ!いや、俺も「はい。」しか言ってねぇけど)

「貴女も、いつもいますね?」

「え、知ってたんですか?」

「まぁ、よく見かけるので。」

「そ、そうですか…」

「今日、眼鏡じゃないんですね。」

「え?は、はい。いえ、ブースに置いてるだけです。」

「そうですか。」

「…」

「…じゃあ。」

「あ、はい。」

うん。ただの挨拶で終了。発展させる気もないし、眼鏡外したら超絶可愛い…ってことも無かったし…まぁ、アパートの廊下ですれ違って、挨拶したくらいの感覚だな。うん。

それよりも新刊読まなきゃ。ブースに戻ろう。


魔女さんとのやり取りを アキバさんが見ていた。まぁ、何かを言われたわけではないけど、ひょっとしたらアキバさんと魔女さんは、知り合いなのかな?コミケでコスプレしてる魔女さんを、hshs言いながら写真撮ってるアキバさん…まぁ、あるっちゃあるかもな。そうなると、こちらの意図せずしてライバル視とかされるパターンか?警戒すべきなのか?んなわけ…


いかんいかん、妄想に飲み込まれて新刊読めないじゃないかよ。今日の妄想はおしまい!

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