第4話 解体
今話から魔物と魔族のレベルをなくしました
かなりめんどk、数値を決めるのが大変なことが分かったのでレベルについては人間限定にさせてください
魔法
この世界に存在する生き物がすべて持っている魔力を素材としておこる神秘の現象である
人間が魔法を使えるようになったのは神話時代よりも前のことらしく現代に残っているものではその起源は分からない
魔法は炎を出したり、土壁をつくれるようになったりと人によって千差万別である
だが、魔法を扱う上で知らなくてはならない規則も多くある
まず1つ目に扱える魔法の属性は技能に依存する点である
例えば、初級火魔法の技能しか覚えてないものは火属性の魔法しか扱えない点である
だが、初級魔法や中級魔法という風に属性の表記がないものは基本属性の地水火風と応用属性の光雷氷闇を使える
ほかにも初級基本魔法や中級応用魔法のようなものもある
これらは前者は基本属性の地水火風の魔法を、後者は光雷氷闇の魔法を扱える
2つ目の規則として、その扱える魔法の規模は技能のランクに依存する
以前技能には初級や中級、上級、聖級のようにランクが存在すると説明した
魔法の場合は剣技と違って、このランクに応じた魔法を扱える
初級程度の技能であれば、火を生み出しその炎をぶつけたり、水を生み出すくらいしかできない
だが、上級にもなると炎を槍のように変形させて投擲したり、不可視の風の刃で切り刻むこともできるようになる
3つ目の規則として、魔法のほとんどは術者のイメージを基に発動される
光と水魔法で使用可能な回復魔法であれば、対象の傷が癒えて元通りになるイメージができて初めて扱える
土の魔法で馬を作るのも、高度な技術などは必要ない
だが中にはカイトが扱う召喚の魔法のように詠唱が必要なものもあるが、これらは結果が定まっているのでイメージする必要はない
中級魔法に火炎弾という魔法がある
この魔法は先ほど述べた召喚魔法のように詠唱を必要とする
だが、火属性の魔法技能を持っているものであれば、だれが扱っても同じ規模、同じ威力、同じ消費魔力である
なお、この世界の人々はイメージ力に乏しいためこの詠唱による魔法を主として使っている
4つ目の規則として魔法にはそれぞれ得意な事象が決まっている
火の魔法であれば『火力』が高く
風の魔法は仲間の身体能力を上げて『強化』することができ
水の魔法は対象を『毒殺』することが出来る
土の魔法は『錬金』を得意とし
雷の魔法は、8属性の魔法の中で1番『速度』が速い
氷の魔法は像などをつくる『創造』ができる
光の魔法は万物の治癒と『浄化』に特化している
闇の魔法は敵を『弱体化』することができる
もちろん土の魔法で岩石をぶつけたり、光の魔法で光線を撃って魔物を倒すことが出来る
これらの各属性の細かい魔法の説明はいずれ行うこととする
俺は倒したワイバーンを倒した後、砂漠の熱い砂の上で正座させられた
現在シエルに説教されているのだ
その内容は「…もっと楽に倒せるはず」とか、「…なんでワイバーンのブレスを切ったのか」などなど
おそらくシエルは俺がワイバーンのブレスを切ったときの余波で少し火傷をしたのが気に食わないのだろう
正直、ワイバーンの火魔法を防いだ時のように水で壁を作って防いでから反撃しても余裕で狩れただろう
だが初めての依頼でテンションの上がった俺は安全よりも見栄を優先してしまった
このような戦いをしていたらいづれ大怪我を負うことになるだろう
それをシエルは心配してくれての説教だという事は5年の付き合いで理解している
今となってはかなり反省しているのだ
「…このくらいで許してあげる。早くワイバーンの解体をしましょう」
シエルに説教されて足が痺れているが、無理やり動かしてワイバーンの元へいく
まず尻尾を切断して血抜きをしながら討伐証明にもなる「魔石」を取り出すためにワイバーンの心臓を見つける
ワイバーンだけではないが、魔物の討伐証明は「魔石」となっている
魔石はすべての魔物の体内に必ず存在する魔力を含んだ結晶である
一般的に魔物の心臓付近に存在するそれは、街に魔物が侵入するのを結界や魔道具の動力に使われる
また、魔道具や自立型のゴーレムの素材となるため高値で売れるのである
ランクが高い魔物ほど魔石のの大きさは大きくなり、含まれている魔力も大きくなる
魔石には含まれている魔力は各魔物ごとに固有のパターンが決まっている
この魔石を冒険者ギルドに見せることで、その討伐した魔物をギルド側が特定し討伐報酬をもらえる
依頼を受けていたら別途その報酬金や素材の売却料も発生する
魔石をギルドに売るかどうかはその個人に委ねられるが、魔道具を所有している冒険者はいないため基本的には売るらしい
俺は持っているから売らないけど
次に武器や防具になる牙を、弓の弦になる健などを持ってきたバックに入れた
最後に肉の切り分けを行った
ワイバーンの肉は美味なため、解体して持っていくことができればかなりのお金になるし自分で食べることも出来るが、こんな巨大な体を持っていくことはできない
だが、それは一般的な冒険者の話であり俺はこの肉すべて持っていくことが出来る
俺のスキルである時空間干渉能力で何もない空間に穴を作ってそこに肉を入れた
この穴は亜空間へとつながっている
そこはほぼ無限に広がっていて、かつ時間が止まっているため肉などの食品も永遠に保存可能である
だが、直径1mもない穴に入れなければならないのでそれ以上に大きいものは切るか分解しなければならないため少し不便である
この時空間干渉能力はシエルやシキも使えるため、シキが拠点で栽培した野菜や乳製品をこの穴の中に入れれば俺も取り出すことができる
そのため多少の欠点は目をつぶれるのだ
そんな話をしているうちにワイバーンの解体が終わり、空が暗くなってきた
「シエル、そろそろ帰ろう。夜の砂漠は冷え込むらしいから、暗くなる前には帰りたい」
「…そうね。…また馬のゴーレムで帰りましょう?」
シエルのいう通りに馬ゴーレムを錬金してアプリコットへと向かった
まだ暗くなる前に街についた俺とシエルはアプリコットの入り口から見えないところで馬ゴーレムを消して町の中に入り冒険者ギルドの中に入った
扉を開けるとアデルの好きだったアルコールの匂いが鼻についた
ギルドの中は昨日入った時とは打って変わって人がたくさんいた
100人以上でも余裕で宴会できるほどの会場の座席はほとんどすべて埋まっていた
冒険者たちはみな俺たちと同じように依頼達成や素材を売りに来ているらしくたくさんの人が訪れていた
受付の人たちも4つのカウンターすべてに1人ずつ入り、かなり大変そうである
「お帰りなさいませ」
それなのにたまたま昨日と同じ受付嬢に対応されることになった
「はい。ただいま戻りました。依頼達成の確認をお願いします」
「はい、分かりました。ギルドカードを見せてください。……えっと、ワイバーンの討伐ですね。魔石の提示をお願いします。」
ギルドカードは専用のカードリーダー(読み取り機)に通すことで依頼内容の確認ができるらしい
俺は背中に背負っていたバックから先ほど解体したワイバーンの魔石を受付嬢に手渡した
「ありがとうございます。なかなか大きい魔石ですね。これなら報酬は期待できますよ。魔石はこのまま売られますか?」
「そうですか。それは何よりです。魔石は手元に残しておきたいので売らずにお願いします」
それを伝えると途端に受付嬢の目が光ったように感じた
これで俺が何らかの魔道具を持っていることが分かっただろう
俺は残りのワイバーンの牙などの素材をカウンターに乗せていき、素材の状態を確認してもらった
受付嬢曰く、かなり解体の腕がいいらしく、素材を売ったお金もかなりでるらしい
「では、依頼達成料で金貨60枚と討伐報酬で銀貨50枚で合わせて金貨1枚と銀貨10枚となります。素材の売却料はまだ鑑定できないので、明日にでも訪れてください。もしくはギルドにお金を預けられますか?」
「ん?ギルドにお金を預ける?」
「……素材の売却料はこちらの手元に来るのにランクの高い魔物の素材であれば1月ほどかかる時があるの。…払う金額が多すぎる場合もすぐに用意できない時があるから、このくらいのお金が入っているとギルドカードにデータとして入っているわ」
他にもシエルが言うには、ギルドは銀貨1枚からお金を預けて引き出すことが出来るらしい
カードにお金が入っていれば外の武具店などで買い物することもできるのだ
簡単に説明すると、このギルドカードは1枚で身分証明とクレジットとキャッシュカードになるのだ
「なるほどな。ありがとうシエル。でしたらこの素材の売却料はカードに振り込んでいてください。えっと、すみませんお名前を伺ってもよろしいですか?」
「あ、そういえば昨日自己紹介してませんでしたね。私はアプリコットの冒険者ギルドで働いているラーシェと申します」
「ギルドカードを見ているのでわかると思いますが、俺は魔法剣士のカイトです。今後ともよろしくお願いします」
彼女の名前はラーシェか、後でシエルに聞いて少し調べてみよう
他にも少しラーシェと話して敬語の禁止とお友達になろうと言われた
友達の話については本心かもしれないが、それには俺の情報を得たい思いもあるはずである
まぁ隠蔽の上位スキルを持っているから鑑定系のスキルは俺には効かないから大丈夫と判断してオーケーしておいた
一応人間で初めての友達になるのか、アデルは師匠だったしな
「おい兄ちゃん、後ろがつかえているからその辺でいいか?」
後ろにいる20代後半のおっさんに話しかけれてしまった
さすがに話し込みすぎていたか
「すみません。すぐに帰ります」
「おう。まぁこんな可愛い嬢ちゃんと話したくなる気持ちはよくわかる、次から気をつけろよ」
「じゃあラーシェもこれで」
「はい、また明日お会いしましょう」
ラーシェと別れた俺は宿に向かうためにギルドの出入り口に向かった
後ろから「あ、ゼリーねだるの忘れた」と聞こえたので、明日こっそりと差し入れすることに決めた
「なんだ。これ?」
ギルドの扉を開けて外を見ると異質な光景が広がっていた
先週は投稿できずに申し訳ありません
来週は大学の前期試験ですね
この時期はわが社の繁忙期ですので、投稿できないかもしれません
申し訳ありません