第28話 旅立ちの前に……その1
「先ずはお前達に情報を叩き込むッー!」
「ワカタ」
「ジョーホー」
「ホーホー」
うーん。三馬鹿兄弟は昨日と同じ姿勢で転がってて目も濁ってるし、皆は脳筋だらけだし……。意味あるのかなこの講義?
「……まぁいい」
――俺は先ずこの先の戦闘に必要な知識から叩き込む事にした。
「先ずは人間種と魔王を含む悪魔種の違いからやっていこうか。我々人間種は、毒や麻痺等の状態異常に弱いと言う欠点を持っている。特に魅了等の精神系状態異常には特に弱い。その辺は自覚あるなラーノラ医師?」
「ないなー」
「……」
「そうか、じゃあ続ける。その状態異常は耐性をつける事と耐性のある防具をつける事で対処出来る。おい! 例の物を!」
十二支で一番の鈍感野郎ウシが大量の腰簑を持ってくる。
「これは俺が錬金術の粋を使って作った魂の腰簑だ。偽世界樹の樹皮と海竜の髭と、いつも使ってるガサガサの腰蓑の木の皮を使ったスペシャルブレンド品だ。着け心地はいつも以上に最悪だが、状態異常の殆んどを軽減してくれる。だが火属性攻撃にだけは気を付けろ。酒を飲んだ翌日の小便くらいよく燃えるッ!」
「ボーボー」
「ドカン!」
「勉強の続きだッ! 逆に人間の強みは武器や防具をつけられるだけ着けて使えると言う点と、身体強化がほぼ無尽蔵に掛かると言う所だッ! つまり、俺達ノアキ族は素で最強民族の名を欲しいままにッ! 話がそれたぁ!」
「今度は魔王を含む悪魔種の弱点だッ!それは強すぎる故に遊んで戦うと言う事ッ!俺達を不意討ちで全滅させたりはしねぇ!」
「それとほぼ全ての状態異常に掛からないッ!同じ様に身体強化もほぼ素通りするッ!だから只でさえ強い身体が更に強化されるなんて事はねぇ!」
「故に作戦はッー!身体強化して死ぬまで殴れッ!蹴れッ!槍で刺せ!斬れ!殺せッー!以上だッー!」
「「「ウオオオオオオオオッ!!!!!」」」
「「ノーザーキ!ノーザーキ!ノーザーキ!」」
「何で族長コールにならないかなー」
◇ ◇ ◇ ◇
「おい、十二支のウマよ」
「ナンダ族長」
「今日習った事を言ってみろ」
「……酒ノンダ翌日ノ小便ボーボー、ドカン。悪魔見タラ身体強化シテ死ヌマデ殴ル。蹴ル。槍デ刺ス。斬ル。殺ス。ノザキ最強」
「……わかった。ありがとう」
ちゃんと賢く育ってるみたいだな……。




