第22話 あの連中見ないと思ったら……。
切り立った崖の先、空しかない場所に4人の男女が立っていた。
男女が立っていたのは「神鳥“鵬”」体長はまだ8m程だが、これから大きくなるのだろう。
そして、隻眼隻腕のジツシ・キテス元族長。少し白髪が増えたが、放つ威圧感は並の人間のモノではない。
そして、赤いローブを纏った少女、これは恐らく「赤頭巾ちゃん」鼻から下の顔には包帯が巻かれており、区別がつくのはローブの隙間から覗く長い金髪と、鋭い青の眼光。全容はあまりわからないが他の2人を見るに彼女は赤頭巾ちゃんで間違いないだろう。
そして、傷だらけの全身を見せつける鉢巻・腰簑に一本刀を佩刀する青年。彼は恐らく「桃太郎」。青年の姿なのは他の2人と成長力が違うからなのだろう。現時点で放たれている肉体の迫力は大胸筋白刃取りをしたイソジ上級戦士に匹敵する。
そして、釣竿を背負った少年は「浦島太郎」だろう。彼は薄い着物を着た普通の少年だった。
ifの連中はここに転生していたのか……。
視線をジツシ・キテス族長に戻すと、族長は再び口を開く。
「ともあれ、西海岸へようこそ。同胞よ、歓迎しよう。そして、眼下に広がる我が国へようこそ。名前は“侵略者の帝国”と名付けた」
背後の調査隊、五/十二支達が目に見えて動揺する。
「さて、用件を伺おうか」
ジツシ・キテスの手には、この時代の暗黒大陸にはない筈のオリハルコン製の小剣が握られていた。




