第一話『初めての○○』――Bパート『初めての戦闘』
「ごめんなさいです、イクサくん……アナタのことは好きでも嫌いでもなかったですけど、私の夢のための犠牲になってもらうのです」
「おい、幼馴染! せめて『友達としては好きだけど』ぐらい言えよ!」
「……そんな事言って誤解されたら嫌ですから。イクサくんに」
大和撫子な外見で学園でもかなり可愛い部類に入るのにモテナイ女・東野葵。
そのモテなさの理由は『空気を読まない鈍感さ』と、ヤロー共の恋心をポキリと折る『天然発言』、そして度を越した『イケメン好き』にある。
※例、勇気を出して「好きだ」と告白した幼馴染に「私はイケメンが好きです」って感じ。
……良く言えば『周囲を気にせず、自分の目的へまっすぐ突き進むタイプ』でもある。
ゆえに現在も、彼女は――
「さあ、始めるのです――私達の『魔導書大戦』を!」
ノリノリで宣戦布告してるけれど、意味が解らないイクサ達は置いてけぼり状態。
ちなみに、神音からはノリで生きてるように思われてるイクサだが、彼はよく解らないことに知ったかぶりをして首を突っ込んだりしない。むしろ、知ったかぶりという行為を彼は恐れる。知らないことよりも、ウソがバレた時のほうが恥ずかしいことを知っているから。
だから、彼は解らないことがあったら素直に聞く。
「葵さん。カッコつけてるトコ悪いんだけど……『魔導書大戦』ってなに?」
『……お義兄ちゃん。解らなくても話を合わせてあげるのが優しさだと思うのですよ?』
「………………………………………………………………………………………………………………ま、まあ、武士の情けです。説明してあげるので、耳の穴かっぽじってよく聞くのですよ」
ゴホンと咳払いして仕切り直し。
恥ずかしさで耳まで真っ赤にしたままだけど、何事もなかったかのように仕切り直し☆
「まずこれが私の魔導書『源氏物語』! そして、彼がその精霊――『光源氏』です!!」
葵が示すその先に――光が舞い、人のカタチをとり――輝かんばかりの美青年が顕れる。
シャツにジーンズという平安時代のイメージからかけ離れた服装ではあるが、その容姿は文句なく伝説のプレイボーイと言っても過言でない神レベル。恐ろしいイケメンで恐ろしい!
『――やあ、キミがイクサくんだね。キミのことは葵さんからいろいろ聞いていたよ。逢えて嬉しいなぁ。仲良くしようね』
「『なんだかとってもフレンドリー(なのです)ッ!?』」
ニッコリ笑って手を差し出されたので、イクサは深く考えずその手を握ろうとする――が、見事にすり抜けてしまう。
イケメンは残念そうな顔をして、神音にも手を差し出し……彼女の手を握って見せた。
――……神音ちゃんと同じ存在で間違いないってことか。
イクサとしてはムカムカすることに。
そんな自分を見て笑みを深めるイケメンに――イクサは警戒心のレベルを上げる。
『魔導書大戦っていうのはね、五つの魔導書の持ち主――かっこよく「マスター」って呼ぼうか――が、誇りとプライドを賭けて争って、たった一人の勝者を決めるバトルロイヤルさ』
賭けているモノは誇りだけらしいです。
「ちょっと適当すぎますよ、源氏様……正確には、五人のマスターが召喚した精霊の能力を使って、他の参加者を屈服させ、勝者が行う『儀式』に協力させるためのシステムです」
『ちなみに儀式っていうのは精霊の「受肉」……つまり勝者には、その愛する精霊がホントの人間になれちゃうってご褒美があるのさ』
その一言に――
「うおぉぉぉぉぉ――――――――――――――――――――――――――――――ッ!」
少年は吠えた。
世界を揺るがしたと錯覚してしまうような、魂を震わせる声で吠えた。
『ちょ、お義兄ちゃん!? なに興奮してるのですか!』
「つまり、あれか! あれなのか!? その『魔導書なんちゃら』で勝ち抜けば、神音ちゃんが人間になって『おさわりし放題』ってワケなんですかいッ!!」
『うん、そだよ』
「いえ、この儀式の凄いところは精霊が能力を持ったまま受肉するという事で……精霊の状態では持っていない物理干渉能力を手に入れた『現人神』の創造にですね……」
『…………葵さん』
葵の肩に『ポン』と手を置き、目を閉じて『フルフル』と首を振るイケメンさん。
彼女の目の前では異常にハッスルする幼馴染がさらにフルスロットルで加速していく。
「俺、勝つよ! 勝って、神音ちゃんを人間にして、イチャラブでエロエロな生活を手に入れてみせるよ! おっさわり! おっさわり! おっさわりぃぃぃぃぃぃッ!!」
『私、お義兄ちゃんとはプラトニックな関係でいたいから、今のままでいいデスヨ。世間体悪いですし』
愛のバーサーカー誕生にリアルに退いてる非実在少女。さもありなん。
イクサのだらしなく口元からヨダレを垂らし、指をワキワキさせてる仕草とかは幼馴染として長年側にいた葵から見ても引くレベル――無意識に三歩後ずさるぐらいドン引きだった。
「……ってコトはつまり、俺達の薔薇色の未来のためには――葵さんとそっちのイケメンを倒せばいいってコトだよな。ヤるぜ、神音ちゃん!」
『ドン引きですっ!』
己の欲望のために躊躇なく幼馴染を切り捨てようとするイクサに神音は再び退いた。
だが興奮している彼に、彼女の気持ちは通じない。まだ通じたことが一度もない気もする。
「いけ、神音ちゃん! キミの美脚であのイケメンを爆発させてやれ!」
『ケリ技でどうやって爆発させろっていうですか!?』
「美脚で誘惑して鼻血ブー」
『まさかのお答えです!?』
いろんな意味で驚愕だった。
たしかに鼻血噴出は爆発のイメージに合うかもしれない……合うかもしれないが、愛する恋人に『他の男を誘惑しろ』なんて命令するとか、かなり最低だと思う。
『お、お義兄ちゃんはいいのですか? 私が他の男の人にそういうことしても……』
「鼻血を出すほどの美脚、しかし、その美脚は俺のモノ! むしろ優越感しかないわ!!」
『死んじゃえDEATH、バカぁぁ――――――――――――――――――ッ!』
乙女の怒りをのせた、神速の右ストレート炸裂!!
昨夜と同じく、鼻血を撒き散らし、まさしく爆発したイクサ。
……人はこれを因果応報と言う、のかもしれない。
だがしかし、その光景にリアル幼馴染は驚愕していた。
「……な、殴った、のですか? ――もしかしてあの精霊、物理干渉能力を!?」
『……いいや。たぶんだけど「イメージの力」じゃないかな?』
「あ!? そういえば、昔読んだ本に書いてあったです! 目隠しした状態で『これは焼きゴテだよ~』と言われて『ただの鉄の棒』を押し当てられたらホントに火傷したってお話……」
『彼はあの娘に「殴られた」ってイメージを強く持った……「強すぎるイメージによる肉体へのダメージ発現」それが彼が吹き飛んだ理由――彼のチカラだよ』
「……私達の戦いで全く役に立たないどころかマイナスにしかならないチカラですね」
普通はくらわないダメージをくらってしまう能力……ぶっちゃけいらないと思います。
だがそんな重荷を背負っていても――
「そぉ」「れぇ」「がぁ……」「どぉしたぁぁ――――――――――――――――――っ!」
漢は立つ。
鼻血と恥を撒き散らしながら、それでも殴られる前よりイキイキとした顔で不敵に笑って。
「そっちのイケメンがどんな攻撃してくるか知らないけど、俺は負けねーッ!」
葵達を指さしながら、自信満々に吠えてみせる。
根拠はどこにも見当たらないのに、とにかく凄い自信なのが恐ろしい。
そんなイクサに、イケメンは余裕の笑みを返し、言う。
『フフ……安心してよ。ボクはキミに危害を加えたりしないよ。だって、ボクの能力は「異性に対する魅惑」だからね』
その言葉とともに、イケメンの瞳に妖しい輝きが宿る。
光源氏――源氏物語を読んだことがなくても、その名前を知らない人はいないだろう。
イクサもちゃんと読んだことはない。せいぜい古文の授業とかマンガで上っ面をなぞった程度――それでも彼が凄いプレイボーイで、ちっちゃな女の子を自分好みに育てた挙句にお嫁さんにした偉人だと言うコトは知っている。
「……ふ、ふん。神音ちゃんは俺とラブラブなんだ! そんなの効くかよ!!」
『ああん、源氏様ぁぁん☆』
「神音ちゃんッ!?」
……残念。思いっきり効いてました☆
その様子を見て、葵は嗤い――そんな幼馴染の、いままで見たことのない邪悪な笑みに、イクサは思わず冷や汗を流しながら後退った。『笑ってる』のではなく『嗤ってる』のが怖い。
「イクサくん、この『魔導書大戦』において精霊を召喚したマスターに共通していることが何か解りますですか?」
「……ま、さか」
「さすが、頭の回転が速いですね……そう、マスターはキャラクターの『愛』ゆえに精霊を呼び出すものなのです。つまり基本『異性』を召喚するのですよ」
男なら『女性』を、女なら『男性』を。
「ゆえに異性を魅了する能力を持つ『光源氏』は無敵なのです! マスターが男なら精霊を魅了し、女ならマスター本人を魅了できるのですから!」
「最低だよ、それっ!」
つまり彼女は光源氏の能力を使ってカップルを破局させようとしている。
それはカップル限定なこの争いでは、効果的で絶対的で最凶最悪の能力かも知れない。
現に、イケメンに魅了された神音はイクサから離れフラフラと源氏の元へ歩み寄っていく。
引きとめようと手を伸ばしてもすり抜ける。
必死に「行っちゃダメだ」と呼びかけても届かない。
「もう負けを認めるのですよ、イクサくん。いまなら傷は浅いですよ? これ以上、決定的なコトになる前に止めれば神音ちゃんとも、きっとまだやり直せるのですよ……たぶん」
「たぶん、とか言うなーッ!」
普通なら、相方を奪われた時点で勝負は決まる。
愛する精霊が他の男に走って、それでもその精霊のために戦えというのは無茶だろう。
だが――神山イクサは普通ではなかった。
『無駄だよ、葵さん。この子は――イクサくんは、そんな言葉で諦めたりする男じゃない』
「……ああ。俺は、絶対に負けない!」
「いいです。それなら……源氏様、神音ちゃんの唇を奪っちゃうのです!」
『………………了解、マスター』
了承の言葉とともに、イケメンがその手の中に一本のポッキーを出現させる。
彼が触れているということは、現実のモノではなく彼等が纏う衣装と同じモノ――イクサには触れなくて、神音には触れる幻影。
彼はそのポッキーを口に咥え――反対側を神音に差し出す。
メロメロになっている彼女は何の躊躇いも見せずにソレを咥え……ポッキーゲーム開始!
「現代に毒されすぎだろ、光源氏ぃ!」
『郷に入れば郷に従えというよね』
ポリポリポリポリ……。
少しずつ、少しずつ、近づいていく唇。
神音はされるがまま。抵抗するどころか、トロンと潤んだ瞳で期待しまくり。
それでも繰り返すように『ごめんなさい』と消え入るような声でイクサに謝っている。
そして、その謝罪の声にイクサの我慢が限界を迎え……る前に葵の方が限界突破した!
――……バカですか私は!? 源氏様に他の女とキスしろとか……ああ、バカですね私は!
「は、はやく負けを認めるのです、イクサくん!」
「……嫌だ! 絶対にノゥ!」
「ほ、本当にいいのですか!? アナタの理想の女の子が他の男とキスしちゃうのですよ!」
「……俺は……俺は信じている!」
『信じても無駄だよ。ボクの能力は最高権力者に愛された女性でも抗えないんだから』
父親の女を寝取った男が寂しげに嗤う。
そこには確かな後悔が浮かんでいるのに、それでも彼は止まらない。
『源氏様ぁぁん……』
残りポッキー、五センチ……三センチ……。
神音の頬を流れる涙一筋――それを見てもイクサは負けを認めない。
「イクサくん、アナタって人は――ッ!」
そんな幼馴染に、葵はキレた。
完全に自分達のことを棚に上げて、それでも一人の女の子としてキレて、その怒りを思いつく限りの罵倒に言葉に変えてぶつけて――やろうとしたその瞬間、漢が吠えた。
「俺はッ! 俺にNTR属性があると信じるぅぅ――――――――――――――――ッ!」
……バカだった。
神山イクサという男は、葵が考えている以上にバカだったのである。
そして、その信じる心が通じたのか……なんか興奮し始めていた/頬が紅潮していた/息が荒かった/下半身が――(自主規制)――していて……葵はなんか泣きたくなった。
「…………こんなのが私の幼馴染なのデスか……」
葵はイクサを『真剣に相手をするのもバカらしい大バカ』と結論づけ、情けを捨てた。後悔すればいいと思った。後悔させてやろうと思った。だが――
『……ボクの、いやボク達の負けだね』
彼女の相方の意見は違った。
「え、ちょっと源氏様!?」
突然の敗北宣言――葵が振り向けば、その隣には微笑む彼の姿/神音は開放……いや、まだ夢うつつな表情で『ボ~』っと立っている。
『ボクの能力は異性を魅了すること――それによる精霊とマスターの絆を崩壊させることにある。イクサくんがあんな心構えでいる以上、何をしても勝てないよ』
「勝てないかもしれないですけど、負けたわけでも……」
『でも、いいよね、彼。彼を見てると乳兄弟の惟光を思い出しちゃうよ』
と、愛しい人を見るような目でイクサを見つめる源氏。
惟光とは藤原惟光という源氏物語の登場人物――光源氏の恋愛を『なんでそこまで?』って言いたくなるほどサポートし支え続けた、光源氏の家来にして乳兄弟である。
――……しまったのですッ!?
葵はその時初めて自分の犯した過ちに気付いた。
精霊はマスターの愛で具現化される――そして、その性格はマスターの感性により変化してしまう。同じ物語でも、人によって見方が変わるように、マスターによって文章に書かれていないけどこうだろうな~って性格が追加されてしまうのである。
――……そうです。私……惟光があまりにも献身的だから……そう考えちゃったのです。
源氏と惟光がそういう関係で、源氏は女の子に浮気して惟光の気を引きつつ、惟光は惟光でNTR属性な人でヤキモキしながら興奮しててという倒錯しまくった愛の劇場……。
つまり、葵の召喚した光源氏には――『BL要素』が追加されていたのである。
床に手をつき敗北者《orz》のポーズをとる葵さん。
「相手を魅了して勝つはずが、逆に魅了されちゃって負けるなんて……マヌケ過ぎです」
『これだから人生は面白いんだよね☆』
――……アナタが言うな、なのです!
と言いたいけれど、そのイケメンフェイスを見ると何も言えなくなる葵だった。
「……受け取るのです」
「いいの?」
「敗者は魔導書を勝者に預ける――それがこの戦いのルールです。預けるだけですよ! 儀式が終わったらちゃんと返すのです!!」
強気なセリフだが、声も手も震えている。
差し出された巻物――彼女の魔導書『源氏物語』――のとても綺麗な保存状態をみれば、それが彼女にとって大切なモノだということはイクサにだって察しがつく。それでもルールだから、誇りを賭けた勝負だったから、彼女はその誇りに殉じようとしているのだろう。
「返せってコトは……儀式が終わっても、また精霊は召喚できるってこと?」
「……ホントに頭の回転だけは早いのですね」
それは肯定――彼女は感心したような、呆れたような顔で続ける。
「そうです。儀式で失われるのは『受肉』される勝者の魔導書のみで、残る四つはそのまま残るのです。儀式再開に必要な地脈エネルギーが溜まって、新しい魔導書がもう一冊やってくれば、次の儀式がまた始まるのですよ」
「……そうなんだ」
正直、それはイクサにとっても嬉しい事実だった。
今回は葵が一方的に攻めてきてなし崩しで応戦したが、神音を失う可能性もあったかと考えると恐ろしく思う。何故あれほどノリノリで応戦してしまったのか……ホントに恐ろしい。
そう思うからこそ、イクサは彼女からそれを奪うようなコトをしたくなかった。
「じゃあ、ソレは葵さんが持っててよ」
「……どういうつもりですか?」
「それは儀式をやる時に貸してくれればいいよ。俺、カップル引き離して愉しむ趣味ないし」
「クリスマスとかバレンタインにバット振り回して暴れていたのにですか?」
葵にはイクサの言葉が信じられなかった。
だって彼は去年の年末「サンタの服は返り血を隠すのにうってつけ☆」と暴れた漢だから。
だって彼は今年の二月「ハート型チョコは粉々に砕くためにあるぅ!」と暴れた漢だから。
その言葉があまりに信じられなくて、胡散臭い目で幼馴染を見る。
モチロン、そんな目で見られた方は気分の良いものではない。
「……やっぱ回収しておこう」
「あ、ウソウソ、ウソです! 冗談なのです! OKです。儀式にはちゃんと協力するから、返してなのです――」
――でも、アナタが負けたら、敗者復活するのですよ。
最後の言葉は言わない。
「……ゴメンナサイです、お義兄ちゃん」
イクサが神音の元へ戻ると、沈んだ顔での謝罪が待っていた。
さきほどの失態――思いっきり他の男に魅了されてた事――を考えれば、正気に戻った彼女が罪悪感を覚えるのも仕方ない。だが、イクサとしては源氏の能力が永続的じゃなくてホント良かったって気分。むしろ能力が切れて正気に戻ったって事は彼女は完全に操られていただけなのだから責めるいわれはないだろう……と言うか、漢なら責めるよりも励ませ!
「神音ちゃん……俺は確信したよ。やはり触れなくてもイチャラブはできるって!」
だから、彼は全力全開で励ます。
嘘を言っても、彼女には届かないと思ったから本音で励ます。
『……はぁ?』
「だからそんなに気にすんな。勝とうが負けようがどっちでもいいんだ。俺達にとっての『魔導書大戦』っていうのは、俺達のイチャラブっぷりを相手に魅せつけつつ二人の愛を確かめるプレイ! さっきも新境地開けちゃったし、次もきっとワクワクするようなシチュエーションが待ってるに違いない。それを考えるだけで、俺は! 俺は――」
語れば語るほど熱が入っていくって感じで、ダメなコトをひたすら熱く語ってくれる。
神音にはそんなイクサの言葉が嘘に見えなくて、どこまでも本気に見えて、あまりにも馬鹿に見えて――彼女の中の罪悪感は果てしない怒りに反転した。
『死んじゃえDEATH』
そんな彼女の美脚がイクサの頭部を美事に爆発させたことを誰が責められよう……。
……そもそも、散りゆく彼が幸せそうに笑っていたのだから。