きみとぼく
人がいる
人がいる
人がいる
みんなで 考えて 考えて
一生懸命 考えて 思って 想って
愛したり 殺したり 悩んだり 笑ったり
死んだり 嫌ったり 泣いたり 憎んだり
突き放したり 抱きしめたり
集団呼吸
一緒に 生きてたり
ひとりだと 僕の気持ちだけ
ふたりだと 君の気持も
もっといたら それだけ考える
ひとりだと 自己完結
ふたりだと 一緒に考える
もっといたら 大喧嘩になるかも
人と人の間には壁がある
見えない壁がある
厚くて 固くて 長い壁がある
その壁は勝手に消えたりしなくて
勝手に壊れたりもしなくて
勝手に穴が開いたりもしない
少しずつ 少しずつ 削っていくだけ
心で スプーンを作って
すくうように 削っていく
向こう側で 君が同じように壁を削っていたら
いつか ふたりの手によって
小さな 小さな 穴が開く
理想は その穴をもっと大きくして
いつか僕や君ぐらい大きな穴になって
その穴をくぐりぬけて
ふたりで手を繋いで 歩きだす事
時々 笑って 時々 泣いて
時々 怒って 時々 喜んで
でも 繋いだ手は離さずに
1本の指だけでも繋がっていられるように
それが難しいのならば
想って 考えて 悩んで 泣いて 笑って
あがきながら
いつか いつかと 夢見るだけさ
足元や 空
君の心や 僕の心
ふたりの間にある見えない壁
様々なものに 翻弄されながら
いつか 辿り着くかもしれない
その壁の穴から覗く 君の手のひら
その手と触れ合う 僕の手のひらに
いつの日か また
挿絵は気分で描いてみただけなのです 後悔はしていない