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少しのこと
普通がなにかは
わからないけれど
普通ならば きっと
さらりと流せてしまえること
ほんの少し
チクリとなにかが
引っかかるだけだったこと
それが いつからだろう
流せなくなっちゃったよ
チクリと引っかかった
なにかが
そのままで そのままで
消えずに 増えて 増えて
増えるだけ
たまって たまって
どんどん増えて
引っかかりが多すぎて
こころに
引っかかる場所がなくなったとき
限界がきて
すべてが溢れだす
いたい いたい
くるしい くるしい
つらい つらい
ああ ぼくは
なにもないのに
目から流れる水分が
どうしたら止まるのか
まだ わからないんだ