若長のに愛人 黒髪の乙女⑦
「……!?」
瞬間、マヤは何が起きたのか、理解できなかった。
光と呼応するかの如く、木のツルが床から大量にはえてきて、一気にぐるぐるとマヤを巻き上げたのだ。
そして分厚い盾となって、ヤールの刃を鈍い音と共に受け止めていた。
「…っ!!」
一方、ヤールの方もお腹周りを空中でぐるぐるされ、足をパタパタさせていた。
「なぁぜ邪魔をする!若ぁーーっ!!グウッ!はっ、離せーーぃ!!!」
「……ヤールじぃ。俺の愛人に何て事するんです。これからラブラブライフに突入って時に、よしてくださいよ。あと、だれかれかまわず切りつけるのも、まずよしてください。他国の施設の方々も毎回ビビって帰られてるんですから……」
「なぁに寝ぼけたこと言っちょる!!!ルタあるところに火の部族の災いありと昔から言われとるじゃろーが!!!!ワシは認めん!!認めんぞーーーーっっっ!!!!!!」
「……認めらずとも、もうばば様やじじ様の許可は得ましたから。おーい、誰かヤールじぃをお連れしろ…。先生はどうした?ヤールじぃのお守りは先生の役目だろ?」
「誰がお守りですか…。一応、歴史学者、兼技術者って役割を正式にいただいているのですけど」
すると、ヤールの入ってきた入り口から、中年くらいの男性が白衣を着てのほほんと入ってくる。
「ユキノブ!ちょうど良いところに来た!!このツルをお前の電動から繰り手動ノコギリで切ってくれ!!若が年寄りをいじめるのじゃ!!!!」
「ダメですよ。ちょっと目を離したスキに上着をすり抜けて縄抜けして…。若達に怒られるってヒヤヒヤしたんですから。今日はツルに巻かれてるくらいがちょうど良いでしょう。そこにいてください」
「なにーーーーーーーーっっっ!!?」
「じじ様、ばば様、他の五賢老の方々もよろしいでしょうか?」
「………しかたないのぅ~…。じじ様。仕方なかろうて」
「そうじゃの~~。やっくんは昔から元気良過ぎるからの仕方ないの~~~~。反省じゃの~~~~~~」
「…………我らも今回はちとやり過ぎかと…。無抵抗な乙女に剣を振りかざすなど…」
ユキノブと言われた男性の言葉に、皆諦めたかのようにうんうんと頷く。
「なにーーーーーーーーーーーーっっ!!?」
ちっちゃいおじいちゃんの方は、それを聞いてカンカンだ。
「皆裏切り者じゃー!!!!」




