宴の翌朝 消えた族長②
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クムジ将軍
あれから自分とコウとで無事に若を発見致しました。
発見した若は、可憐な美女を押し倒して人気のない部屋で責め責めモード!
さすがのオレも若の大胆さにびっくり!(笑)
若にあんな一面があるなんて、小さい頃からお仕えしていた俺も目からウロコです(笑)
あの様子じゃあ好きな子はイジメるタイプ?
まぁ、そう言うことで一応発見したのでご報告を。
いくら起こしても起きる気配無いので、書き置きしていきますね?
真夜中にお腹出して外で寝ちゃうなんて…。普段訓練で慣れているとはいえ、本来は風邪どころの話じゃ無いですよ?
因みに将軍が起きる頃には、俺達はその美女と一緒に森の都に帰る帰途だと思いますから。
コウが人の入る布袋を頼まれていたので、若はおそらく彼女を無理矢理にでも愛人だって連れて帰る気マンマンです。
若に言われたんですけど、ミルディ皇女との婚約は無しにしてくれだそうです。
説得はたぶん無理!(笑)
自分は大人しく若の指示に従いますね。
幸信殿的に言わせれば、あちらの言葉でオレはサラリーマン兵士らしいので、トップの言葉には逆らえません。
あしからず。(笑)
P・S
将軍ガンバ!!(笑)
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「~~~~~!!!」
(…………こぉの…っ!!)
読まれた置き手紙が、勢い良くバリッと音をたててちぎれ飛ぶ。
(馬~鹿~た~れ~共~がぁ―――っ!!!!)
クムジの怒りは臨界点突破だ。
「あ、愛人じゃとぅ…!?」
ぬらぁり…。
怒りで真っ赤になったクムジは、ブルブル震えながらゆっくりと状態を起こす。
(若…!何故っ!?何故なんじゃっ!!!?)
(何で今更、このタイミングに…!!!?)
………後悔後先に立たずとは、正にこの事を言うのだろうか…。
クムジは昨夜の出来事を激しく後悔する…。
スカウト合戦真っ最中の中、もう一人の主役の若の姿が何処にも見えず、それに気がついたクムジは途中から気が気ではなくなっていた…。
『若長様は、先程お手洗いに行かれた様でしたよ…?』
たまたま若を見かけた使用人が親切に教えてくれたのだが、どうもモヤモヤが取れない…。
結局、クムジは若直属の近衛に探させに行かせたのだ。
『大丈夫よ、将軍。お兄様ならきっとすぐに戻られるわ。さぁ、心配しないでもっと飲んで飲んで』
オロオロと落ち着きを無くしたクムジに、ミルディは大丈夫よと笑ってクムジの大好きな酒を勧めてくれる。
『………そうかのぅ?そうだとええんじゃがのぅ』
『そうですわ。将軍。さぁ、どんどんお飲みになって下さいな。おつぎしますわ』
『ん~…。あぁ、すまなんだなぁ』
気を使ってくれる旅団の踊り子達やミルディ皇女の手前、これ以上騒ぎ立てる事も出来ず酒がどんどん進み…、正直その後の記憶がさっぱり虚ろだ。




