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マヤ 〜忌みつ姫と森の若長〜  作者: 早瀬ヒカル
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闇の底






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





深い深い地下の底…。




松明の明かりが、幼い少女のいる地下牢をオレンジ色に照らし出す…。




床まで伸びた長い髪の間から、少女は虚ろな目でそれを見上げた。幼い瞳に映ったのは、とても大きな巨大な影…。




(鬼…)




(檻の向こうに…鬼がいる)





『…………マヤ』




地を轟かすかのような低い声、が幼い少女の名前を呼ぶ。




そして幾度も繰り返し聞かされるこの言葉…。






『お前は……………、』





『生まれてきてはならなかった』






……………それは呪詛のように幼い少女の脳裏に刻まれる。





少女はふと檻の向こう側…。





鬼の立ちはだかるその先を見上げた。





そこはいつもと変わらぬ、どこまでも続く闇の螺旋階段…。





(なら…)




(なら私は何故生まれてきたの……??)






そんな思いが、幼い少女の心に泡の様に浮かんでは消えていく…。










………………それが幼いマヤの全てだった。








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