表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今宵のお酒は少し、長くなりましょう。  作者: ノノLulu
杉田 秀平
4/6

ギムレット

「・・・・・・。」


黙々とタオルで髪を拭く俺、

すいませんすいませんと何度も頭を下げるクロさん。


「いや、あの、もう大丈夫なんで・・・

どっちかっていうと、びしょ濡れで入ってきた

俺の方が悪いんですし。あ、注文いいですか?」


杉田は、場に空気を変えるため注文を

頼もうとした。


「っと、あれ?メニュー表とかないんですか?」

「え?メニュー表?」

「いえ、あの・・・。

この店は何を提供できますとか・・・これは

おいくらです、とか書いてあるやつは。」

「大丈夫です!こう見えても私、ご自慢では

ありますが、ありとあらゆるカクテルを作れますので

なんでもおっしゃってくれれば!

代金は200オー、じゃなくて700円でどうでしょう?」


クロは腕を腰に当て、得意げなドヤ顔をする。

ああ良かった。さっきまでの空気はどこかへいってくれたようだ。


「へぇー。すごいですねぇ、値段もお手軽だし。

じゃあ・・・ギムレット、いいですか?」

「はい。お任せください。」


クロは、今までのドジな人物とは思えない

慣れた手つきで、お酒を作り始める。


(へぇ・・・すごいな。やっぱバーテンダーなんだな。

ふっ・・・というかギムレットって、ありきたりすぎだなあ・・・ははっ、俺も俺だな。)


杉田は無意識にため息をついた。


「失恋ですか?」


思わずビクッとした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ