王立ビブリア学院・受験
少々遅れてしまい申し訳ございませんでした
では、第八部『王立ビブリア学院・受験』をお楽しみください
ゼウスティアに妹が出来てから、一年の月日が流れた。ゼウスティアが下界におりてから約1年半が経ったことになる。
この一年の間ゼウスティアは、フェスティーヤ、ティファリーナ、レイフィア、セシリアに勉強を教えたり、ルーラとメリナを冒険者登録して育てたり、メイドたちに料理を教えたり(もともとできるが異世界の料理を教えていた)していた。
他にもSランクのフィロリアに勝負を仕掛けられ決闘して勝ったりして、クラン『天の王者』を作りSSSランクのクランに半年で育てたりしていた。
そして今、ゼウスティアは学校の受験会場に来ていた。
学校の名前は『王立ビブリア学園』と言い、王国一の学校だった。
毎年、貴族、平民、合わせて500人前後が受験しているがその中でも受験に合格し通えるようになるのは、きっかり100人だけだった。
クラスはEクラスからAクラスまであり、一クラス二十人の5クラス。学力ごとに分かれており毎年の学年末テストの結果によってクラス編成は決まっている。
9年制の学校だが生徒会は各学年上位5人の45人で構成されているが、生徒会長及び副生徒会長は一つの学期の初めに行われる学園内トーナメントの結果で決まる。
ゼウスティアは一緒に来ていたセシリアと受付で名前を登録し番号札を貰い、学園内に入っていった。
最初の試験は筆記試験だった。
「これから筆記試験を始める。他の者の回答を見たものは即退場となるので気を付けるように。それでは試験開始」
一斉に試験が始まった。
問題を見たが、読み書き、歴史、算数の問題だった。
ゼウスティアは天界で神達から下界についての知識はすべて教えられ、そしてすべて覚えていたので、問題なかった。
算数は足し算や引き算の問題に割り算が少し出ていただけだった。
ゼウスティアはすべての問題を10分ほどで解き終えた。
時間は1時間あるのでまだ六分の一ほどしかたっていなく、既にすることもないので、ボーっとしていた。
残り半分を切ると試験官の一人が話しかけてきた。
「君そんなにのんびりしていていいのかい?」
「はい。もうすべて終わっていますから」
「そうか。なら、見直し位しておくといい」
そういうと試験官は他の受験生を見回り始めた。
そして試験時間も終わりを迎えた。
「試験終了。皆、手を離し試験用紙を机に置くように」
筆記試験が終わり、皆、ほっとした表情を浮かべている。
「続いて実技の試験に移る。250番までは魔法能力測定、251番からは戦闘能力測定から始める。それぞれ移動するように」
ゼウスティアは157番、セシリアは158番だったので魔法能力測定を行う場所に移動した。
移動した先には10個の的が用意されていた。
「ここでは自分の持つ魔法の威力よりも制度を優先させて魔法を放て。一人10発までだそれでは1番から始め」
30分ほど待つとゼウスティアの番号が呼ばれた。
「157番、始め」
「はい。では行きます。『フリージング・アウト』そして『メテオ・ストライク』『聖翼』『暗翼』」
ゼウスティアが魔法を唱えると的がすべて凍った。そして6歳ほどの子と同じくらいの大きさの炎(炎属性と嵐属性の合成魔法)が4つの的を破壊した。また、光の翼(聖属性魔法)と闇の翼(暗黒属性魔法)が残りの的を3つづつ破壊した。
「い、一瞬にしてこれほどの魔法の構築し、尚且つ並列思考での魔法発動なんて・・・」
「試験官さんこれでいいですか?」
「あ、ああ。大丈夫だ。次は戦闘能力測定に向かえ」
「あ、そうだ。『強化復元』と。先ほどより壊れにくくなっているのでこれで大丈夫だと思いますよ」
ゼウスティアが的を新しく作ったことにまた試験官は驚いていた。
「さすがお兄様ですね。次は私の番です。『多重魔力砲』」
次のセシリアの魔法にも驚きはしていたがゼウスティアの時ほどではなかった。
セシリアも終わったので戦闘能力測定へと向かった。
戦闘能力測定を行う場所に行くとそこにはフィロリアがいた。
「あ、ゼウスティアさんにセシリアさん。そういえば試験だって言ってましたね。二人は試験、後にしてもらえますか。あと、他の三人にも頼んでありますし、お願いします」
「分かりました。じゃあ、最後に試験を受けることとします」
ゼウスティアはそういうと会場の端の方へと寄っていった。
他の人たちの試験が終わったのでゼウスティア達の番になった。
「ゼウスティアさん以外の四人は同時にかかってきてください。ゼウスティアさんはその後で」
「分かりました」
「「「「よろしくお願いします」」」」
「あれ?他の人たちは十人づつやっていたのに、なぜここだけ四人と一人なんだろう?」
「フィロリアさんってSSランク冒険者だから受験者の相手位簡単だと思うんだけど」
フィロリアはゼウスティアに会った時はSランクだったがゼウスティアに師事し、SSランクへと上がった。
四人もAランク冒険者と同じくらいは戦えると思うが、SSランクの彼女には束になっても敵わないだろう。
そして試験が始まった。四人も連携がうまく取れているのだが全てフィロリアにいなされてしまっていた。
5分ほど戦い四人は攻めきれず、負けてしまった。
「「「「ありがとうございました」」」」
「四人とも強くなったね。さて次は、ゼウスティアさんの番ですよ」
「じゃあ、お願いします。このままじゃ少しきついから『部分解除』」
ゼウスティアがそう言うと背中には天翼人の翼が現れ、耳はエルフの物となった。
「こちらから行きます」
フィロリアは先ほどまでとは違い自分から攻めてきた。
普通では止められないほどの剣速なのだが、ゼウスティアは一歩も動かず全ての攻撃を手に持った剣と背中の翼を使って受けていた。
そしてフィロリアの剣筋がぶれたところを狙い、剣を上へはじき首へと剣を当てた。
「参りました。私の負けです」
「ありがとうございました」
「これで試験は終了ですね」
試験官たちもフィロリアが負けたことに驚いていたが気を持ち直し話し始めた。
「これで試験はすべて終了です。三日後合格発表があります。それでは各自、解散してください」
試験はすべて終了したが、その後の採点で試験官たちがまた驚くのは別の話。
ここまでお読みいただき有難うございました
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次話の投稿は明日の0時を目標としています
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では、また次回お会いしましょう。
See you NEXT TIME!