学園内トーナメント:第五,六回戦
更新が遅れて申し訳ございませんでした
お詫びと言っては何ですが、二話連続で投稿しようと思います
少し確認作業を行ったら、次の話も投稿します
では、『学園内トーナメント:第五、六回戦』お楽しみください
一日が過ぎた。今日は午前が五回戦、午後が六回戦だ。
五回戦第一試合はゼウスティア対リーナだ。
「五回戦第一試合。ゼウスティア・フォン・オルコット対ティファリーナ・フォン・ラースの試合を始めます。
五回戦。第一試合・・・始め!」
「今日こそは一撃でも当てて見せます!」
「まだ、当てられるつもりはないね。本気で来ていいよ」
「最初から本気で行かせてもらいますよ!『精霊武装』」
リーナは契約精霊の力を借りて精霊武装を使う。
リーナの契約精霊は上位精霊で上から見ても3番目だ。
契約精霊の属性はその人が最も得意な属性になるのだが、リーナは水属性と風属性が同じくらい適性が高く上位属性のレベルに達していた。
なので、リーナの契約精霊の属性は氷嵐属性となっている。
精霊武装を纏ったリーナは氷の剣に嵐魔法を纏わせ攻撃してくる。
「これはちょっとこのままじゃきついかもしれないな。『半竜化』」
ゼウスティアは手だけを竜の物にすると攻撃を剣で受け止める。
そうそう、『一撃喰らわせる』と言うのは、傷をつけてみせると言っているようなものだと思ってくれていい。
それにしても、思っていた以上に受け止めた衝撃は強く、半竜化させていなければ止めきれなかったかもしれない。
ゼウスティアは受け止めた剣を弾くと竜化を解除し剣に魔法を纏わせる。纏わせるのは雷属性だ。
雷属性は嵐魔法と水魔法を両方極めることで使えるようになる。
リーナはすでに息切れを始めていた。
精霊武装は精霊の力を借りているが自分の魔力を多く使っているため魔力切れが早くなってしまう。
リーナの魔力はすでに切れかけていた。
ゼウスティアはすぐに決めようと攻撃を始める。
リーナもゼウスティアの攻撃を数回はいなせていたが、疲れのせいか十回ほど止めると剣を落としてしまい負けを認めた。
次の試合はセシリア対フィアだ。
試合が始まると同時に二人とも走り出す。
セシリアはすでに影分身を作っているが自身の陰に潜ませていた。
セシリアは短剣を投擲しフィアの動きを制限しようとする。
その短剣を器用につかむとフィアはセシリアに投げ返した。
セシリアは投擲された武器をつかむ技術は持っていないし、やろうとしてもCランク冒険者程度のが限界だ。フィアの身体能力の高さがあってこそつかむことができたのだ。
しかし、その隙をフィアが見逃すわけもなく身体強化で一気にスピードをトップスピードまで上げるとセシリアの近くまで攻めた。
セシリアはフィアの攻撃を受ける直前に影止めの魔法でフィアの動きを止めようとする。
フィアは身体能力に任せて、セシリアの魔法を無理やり解いたが、その隙に攻撃をされそうになりその場から退く。
その様な一進一退の攻防を続けていたが、一時間ほどたったところでセシリアが分身の数を最大の十五体まで増やし攻撃を始める。
フィアは防戦一方となり十分ほど耐えてはいたが防御が崩れてしまい負けを認めた。
午後からの試合、セシリア対リーズの試合ではリーズが絶対に勝つと言われていたのが、どちらが勝つか分からなくなったことで会場は盛り上がっていた。
午前の部も終わり、昼休憩の後午後の部が始まった。
「これから午後の部、六回戦第一試合が始まります」
「君がセシリアちゃんか~。ゼウスティア君から話には聞いていたけど、確かに手を抜いたら負けそうね。セシリアちゃんもまだ、切り札見せてないみたいだけど。私に関しては、一切手の内を見せていないから、その分では有利かな」
「それはどうでしょうね。私もお兄様から、推測ですがあなたの戦い方を教わっていますよ。どちらも同じ条件下での戦いをして良い試合になるようにとのことです。お兄様から情報を貰ったのは先ほどの昼食時なので、私が見せた戦い方と同じレベルしか教わってないので大丈夫ですよ」
「やっぱゼウスティア君には見破られていたのか~。まあ、だからって負けることはないしゼウスティア君戦のために奥の手は見せられないから少しきついけどね」
「良い試合をしましょう」
「そうね。両者悔いのない試合にしましょう」
「六回戦第一試合。セシリア・フォン・オルコット対リーズ・ファンシャルテの試合を始めます。六回戦・・・始め!!!」
こうして戦いの火蓋は切られた。
「最初から本気でいきます。『精霊武装』『嵐装』『影分身』『影止め』」
「私も少しは本気を出すよ。『雷剣乱舞』『雨乞い』『聖域』」
セシリアの精霊武装は暗黒属性の最上位精霊の力を借りている。
嵐装のおかけで雨による濡れは防げているがリーズの周りで動き続けている剣はどんどん力が上がっている。
また、影分身は普段の戦闘で使う量の倍は準備している。
精霊武装によって強化されていた影縫いはリーズの聖域によってかき消されてしまう。
影分身全てを動員してリーズを攻めるがその攻撃を周りの剣が止める。
セシリアの攻撃は全てを防がれている状態であり圧倒的不利なのが見て取れる。
セシリアは攻撃の手を止めることなく分身が減らされると増やすという行動を繰り返す。
リーズは雷剣だけでセシリアの攻撃を防いでいるがその数はセシリアの分身と同じ数の三十本であり、その数を操作しきるリーズが強すぎるのだがセシリアもその攻撃を緩めると雷剣による攻撃で負けてしまうことになる。
おそらく、四人で組めばリーズの今の防御ならば突破できるだろう。
しかし、リーズが攻撃に回るとなるとすぐに負けてしまうのだろう。リーズには奥の手が残っている分圧倒的に有利な状況なのだ。
セシリアの攻撃をリーズの操る雷剣が止めるという試合をかれこれ三時間近く続けている。
セシリアは大きく疲れを見せ始めていて、魔力切れも近いように見える。
一方のリーズは疲れを未だに見せておらず涼しげな顔をしている。
セシリアの攻撃の手が少しずつゆるんでいく。魔力が足りなくなっており精霊武装も消えてしまった。
リーズもその隙を見逃すわけがなく雷剣をセシリアの周りで浮遊させる。
「降参してくれるかな?」
「はい・・・。はぁはぁ。私の負けです」
「六回戦の勝者はリーズだ~!!!」
六回戦が終わり明日の決勝で終わりだ。
会場はセシリアの戦いに大きな拍手を送っていた。
瞬く間に一晩が過ぎ、決勝戦が始まろうとしていた。
ここまでお読みいただき有難うございました
お楽しみいただけたでしょうか?
次話の投稿は明日の0時を目標としています
====================
ここからはお願いとなります。
ブックマークと評価(下の方にある【☆☆☆☆☆】のことです)をよろしくお願いします。
評価基準は大雑把に・・・
つまらない、興味がない、と思った方は☆2以下のクリックを
面白い、また読みたい、続きが気になる、と思ってくれた方は☆3以上でお願いします
====================
では、また次回お会いしましょう。
See you NEXT TIME!