入学式と学科選択
予定よりも早いですが投稿しました
これで8日連続投稿です
ゼウスティア達は皆で学園に来ていた。
試験の結果を確認しに来たのだ。
「157番どこかな~」
「あ、ゼス君が主席合格だよ。セシリアちゃんが自席合格。私が3位で、リーナとフィアが同じ点数で4位だよ。やっぱりゼウスティア君凄いね。全て満点での合格だよ」
「さすがお兄様です」
「やっぱゼス君には敵わないなぁ」
「凄いですね。ゼス君」
ゼウスティアの名前が一番上に書かれており、その下に順番に名前が書かれていた。
「じゃあゼス君。次は入学式で会おうね」
「ゼス君。新入生代表挨拶、頑張ってくださいね」
「じゃあね。ゼス君。また入学式で会おう」
「うん。また明日ね!」
そう言って三人は馬車に乗り帰っていった。
ゼウスティアはセシリアと合格者の受付を終えると家に帰った。
「ただいま」
「ただいま帰りました」
「お帰りなさいませ。ゼウスティア様。セシリア様」
「今日は合格発表って言ってましたけど、どうでした?」
「僕は主席合格だったよ」
「私は次席合格でした」
「ゼウスティア様もセシリア様もすごいです」
「では入学式に備え、ゆっくりとお休みください」
ゼウスティアとセシリアは食事が終わるとそれぞれの部屋に戻り休んだ。
そして数日が過ぎ、入学式の日を迎えた。
この学園は制服などは存在していないため、私服での登校となった。
週六日のうち二日が休みになっている。四日学校に来て二日休むの繰り返しだ。
ゼウスティアはこれからの学校生活に心躍らせていた。
「ゼウスティア様。セシリア様。学校のお時間です。準備が終わりましたら、いってらっしゃいませ」
「うん。行ってくるよ」
「はい。行ってきます」
ルーラとメリナの二人が笑顔で送り出してくれた。
学園は徒歩で十分ほどの距離にある。陛下が近くを選んでくださりありがたかった。
新入生は相当数が入る体育館のような場所に案内され、各自席についていた。
「おはようございます!」
「おはよ~」
「ゼス君。おはようございます」
急に後ろから声がかかり、振り向くとそこには見知った三人がいた。
「ティーヤ、リーナ、フィア、これからよろしくね!」
ゼウスティアは満面の笑みで三人に挨拶をした。
三人は顔を赤くしながらゼウスティアの隣の席に座った。
そのまま5人で話していると、後ろの方から男子生徒の小声が聞こえてきた。
「あれ、フェスティーヤ王女殿下だろ。何であんなに親しそうにしているんだ?あんな娘貴族の集まりの席にいなかったと思うのだけど」
「今、ティファリーナ公爵令嬢が君付けで呼んでいたぞ。もしかしてあれ男の子なのか」
「あの席が羨ましい・・・」
そんな声が聞こえてきたがゼウスティアは無視していた。
「もう学校に入るのだし、婚約発表早くしたいね」
「うん。そうだね~」
「私の場合先に社交界に出ないといけませんけどね」
「そうね。でも、いちいち隠すのも大変ですしね」
三人(四人)は一年間婚約のことを隠していてくれた。
婚約の発表もしてないのでデートなどはできず、集まれるのも王城でお茶会するときだけだった。
「そのうち陛下たちと話し合って決めることにするよ」
そんな雑談をしていると入学式が始まった。
校長が壇上に上がり話し始めた。
「皆さん入学おめでとう。この学園は~~~」
長い説明を聞き終り、皆が拍手する。
「続いて生徒会長のお話。2年リーズ・フォン・シャルテさん、お願いします」
「はい」
司会の声がかかり壇上に上がったのは、まだ2年生の少女だった。
「皆さん入学おめでとうございます。ともに競い合い高めあいましょう」
校長の話とは違いすぐに終わった。
壇上のリーズと目があったような気がした。
「続いては、新入生代表挨拶。ゼウスティア・フォン・オルコットさんお願いします」
司会に呼ばれ壇上へと向かって歩く。
演壇に立ち一息ついたところで話し始めた。
「初めまして。今年の学園主席合格したゼウスティア・フォン・オルコットです。まだ、新入生は分からないことだらけだと思うので、先輩方、先生方、これから色々とお世話になりますが、よろしくお願いします。新入生代表ゼウスティア・フォン・オルコット」
一礼すると、盛大な拍手となった。
席に戻ると司会が進めていく。
「これで入学式は終わりとします。新入生はそれぞれの先生の指示に従い移動してください」
Aクラスの担当の教師がいるところに並び教室へと向かった。
入学式も終わり、皆それぞれの教室へ向かった。
この学園には、基本学科のほかに選択学科がある。
基本学科には国語、算数、歴史が含まれており必ず選択しなければいけない。
専門学科は専門性がある学科となっており、貴族科、冒険科、商業科、内政科、魔法科、武道科、魔道具科、薬剤科、家庭科など、いくつもあり一人一つ以上三つ以下は取らなければならない。
学科が記載されている用紙を見てゼウスティアは頷く。
「やっぱり、貴族科は入らなければならないとして、あと二つは冒険科と魔道具科にしよう」
「やっぱりゼス君はそうするのですね」
「四人はどうするの?」
「私は、貴族科と内政科、あとは・・・家庭科にすることにします」
「ティーヤは王城でメイドに教えてもらえないの?」
「家事を教えてって頼んでも『必要ないので大丈夫です』ってはぐらかされたわ・・・」
「じゃあ家に来れば。僕でも教えられるし同い年の女の子も勉強しているところだから一緒に教えてもらえば?」
「いいの!じゃあ、家庭科はやめて魔道具科に入ることにするわ」
「私は、お兄様と同じものを取ることにします」
「へ~。じゃあ、一緒に頑張ろう」
「私は、貴族科、魔法科、そしてゼス君と同じ魔道具科にします」
「魔法か~。僕に教えられることなら教えてあげるよ」
「ありがとうございます」
「私は~、貴族科と武道科、それに~、魔道具科にするよ~」
「フィアは武道が一番得意だもんね。立ち回りなら教えてあげるよ。僕は我流だからね」
「ありがと~。ゼス君」
ゼウスティア達は先生に書き終わった用紙を届けに行った。
選択科目は、最初の一か月の間なら変えることができる。
ゼウスティア達は校門で別れ、それぞれの家に帰った。
「ただいま~」
「ただいま帰りました」
「お帰りなさいませ。ゼウスティア様。セシリア様」
「お、お帰りなさいませ?ゼウスティアさま。セシリアさま」
「よく言えたね。メリナ。その調子で頑張ってね」
「は、はい!」
ルーラとメリナが迎えてくれた。
「今日はもう疲れたから、お風呂に入ったら寝ることにするよ」
ゼウスティアはルーラにそう伝え風呂に向かった。
お風呂をあがると、すれ違いにセシリアが入ってきた。
ゼウスティアは自分の部屋へ戻りベッドに横になると、一日の疲れもあったのかすぐに眠れた。
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