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今もあなたの世界を探している。  作者: ほたるwork
第一章
1/16

ー00 存在が欠けた世界







夢を見る。


良い夢じゃないのは間違いない。


オレの目の前に人がいる。正確には人らしきモノ。


誰かはわからない。なぜならソレは、全身に黒いノイズの様なモノを纏っているからだ。


男か女かも判別がつかない。


ただオレのいる場所はわかる。ここは学校の屋上だ。よくここで時間を潰しているから見慣れている。


オレは床に跪く形でいる。動けず、体の自由が効かない。


屋上は安全の為フェンスで囲まれているが、目の前のソレはその囲まれているモノの向こう側にいる。


口が動いているのはわかる。オレの方を見て何か伝えようとしているのだろうか。


風の音やフェンスの軋む音はクリアに聞こえる。


だが、ソレの声は全くというほど聞こえない。


最後にオレを見て...笑ったのだろうか?はっきりはしないが何となく、そう思った。


そしてソレは空を見上げると、フェンスの向こうへ消えた。


身を投げたのだろう。だがソレを見てもオレは何も感じない。『あぁ、自殺したんだな。』という感想だけを一言思い浮かべるだけだ。


嬉しくもなければ、怖いという感情すら湧かない。




でも、理解できる。きっとこれは"良くはない夢"なんだと思う。


追い込まれて、逃げ道と居場所をなくしたモノが選択できる最後の抜け道。


この世界からの出口。



オレは動けない。周りにはソレ以外に誰もいない。

きっと誰もソレが身を投げるのを止める事はできないのだろう。






夢を見る。

記憶が薄れてきた頃に、ソレを見る。


オレはいつも無関心にソレを見る。


夢から醒めれば急激に恐怖が奥深くから登ってくる。身体中から汗が噴き出し、意識が朦朧としてきて、気がつけば泣いている。


何に恐怖したのか。


落ちたソレか、


何もできなかった自分か、


でも、願わくばソレが



オレの大事な人ではないようにと、祈る。







小説投稿は初なので頑張りたいと思います!


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