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現代魔法と異世界の小さな鍵  作者: ソラオモイ
2/17

第1話 くそ上司

4/12 文章の体裁を少し修正

 タイムカードをつくとギリギリ遅刻を免れる2分前だ……我ながらいつも通りだ働きたくないでござる。


「槇村君は今日もギリギリか!、目にかかりそうな髪も切れと言ってるだろう!仕事をやる気はあるのか」


……こいつもいつも通りだ嫌味な上司だいつも役職名で呼ぶから名前は忘れたがA氏で十分だな、なんか近い気もするし。


「おはようございます部長、遅刻はしてないんでそれくらいで勘弁してください」

「ふん、お前は意地の無いやつだな、言われたら次回から少し早めに来ようとせんのか!」


 あー……これはなんかめんどくさいツボをついたみたいだ、朝は気分良く料理も出来たのに萎えるわぁ~と欠伸を噛み殺し嵐が通り過ぎるのを待つ



■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪



 15時を過ぎに遅めの昼食だ、朝の鬱屈な気分を切り替えてコーヒーを買うと休憩室のソファーに腰掛ける、昼ごはんに持ってきた朝の残りを温めて食べるとしよう。

グリモアモードに変更し呟く。


『コード、キッチンファイア』

【ーーザ〰ー〰♪︎コードチェック、エイショうにシッぱいしました】


 キーンと甲高い音共に詠唱に雑音が入り生活魔法のキッチンファイアが発動すること無く読み上げ終了する。


「なんだってんだ……朝のあれが原因か?帰りにでもリペアラーに見てもらうしかないか……はぁ」


ため息とともに冷たいパンに齧り付く…ボソボソしていてなんとも味気ない、今の気分を表すかのようにソファーからズリズリと滑り落ちながらコーヒーを飲んでいると背後から声が響く


「課長代理、こんな所にいたんですか!」


 振り返ると栗色の髪をサイドでシニョンにまとめた年下の先輩社員が息を切らせて駆け寄って来た。


「どぉーしたんですか?瀬崎さんがそんなに慌てるなんて珍しいですね」

「それどころじゃなんですよ!大口の顧客が納品数が発注数と違うって営業部に怒鳴り込んで来たんです!たまたまその場に居た部長が対応したんですけど、あの人の火に油を注ぐだけ注いで代理に任せると言って去っていったんです、助けてください」


……ホントにあいつは余計な事しかしないな


「はぁ……分かりました、これから改めて対応します、部長の事ですから対応の指示もなかったでしょう?営業部の待合で待たせてるんじゃないですか?」

「あ、はい、一応お茶はお出ししたんですが……」

「まぁ部長がその様子ならそんなもんですね、ではこれから応接室にお通しして下さい、お茶だけでなくお茶請けも忘れないで下さいね、お茶請けは……そうですね、確か冷蔵庫に部長がお気に入りの団子を買ってきてたのでそれをだしちゃいましょうか」


 後で怒り散らす部長を想像すると思わず口がニヤける、確か行列が出来る店だったはずだ、部長が居ると邪魔になるし、また行列にでも並んでいてもらおう。


「……代理悪い顔してますね?」

「そうですか?優男のつもりだったのですが、意見が別れたようですね?さて、僕はお客様を応接室に案内した5分後くらいに応接室に入るので食べながらお待ち頂いて下さい」

「はい!すいません、ご案内してきます!」


 瀬崎は頭を下げると走り去って行く。


「いやぁ……めんどくさいねぇ」


 残ったコーヒーをゆっくり飲み干すと応接室へと歩き出した。




■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪




 応接室にて対応が終了すると、瀬崎が声をかけてきた。


「大丈夫でしたか?」

「えぇ、きちんとした対応に上等な和菓子まで差し入れて、食べる時間まで考慮して応接室に入ったんです、予想通り入った時には美味しそうな顔で食べてましたよ、おかげで話しやすい空気を作れました、まぁ……もっとも納品数の不足を補う為に今日は残業しないといけなくなりましたがね、一応報告が必要になりますので部長を探しているんですが見ませんでしたか?」

「部長……あれから帰ってこないんです」


……あのくそ部長ハゲ散らかしてやろうか

こんな上司がいたらストレスで禿げますね。

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