帰りの道中
遅くなりました。
大量に落ちている魔石とドロップアイテム(ブラッドワスプの素材)を回収した後、俺たちは再び馬車に乗り込んだ。
少しして、徐にルーンが話し始めた。
「みなさん、ほんと強いですよね。」
「まぁ、伊達にSランク冒険者やってないからね。」
「あっしも、国の主要部で働くものとしてこれぐらいはできないとまずいっすから。」
そんな話のなかで、俺は少し気になっていたことを聞いてみた。
「少し気になったんだが、マリアのは氷属性魔法だろ?けどブレーキさんのあれはなんだったんだ?」
というのは、あの煌々と光る球体である。魔物の群れに入って行ったかと思ったら突然爆発したのである。
「あー、あれはスキルの応用技っすね。」
「応用技?」
「あっしのスキルはすぐ近くを爆発させるものって説明したっすよね。昔、どうにかして遠距離攻撃できないかと試していたら、押さえるものがないから爆発してしまうだけってことに気づいたんっす。」
頭のなかに図を想像しながら聞く。
「てわけで、爆破のエネルギーを指向性のある爆破で押さえ込んで遠くに飛ばす、これがさっきの技っす。おかげで遠距離攻撃だけじゃなくエネルギーの圧縮にも使えるようになったっす。」
ほぉ⋅⋅⋅⋅⋅⋅。参考になるな。
「逆にシュウくんのあれはなんだったんすか?」
「あ、私も気になる!緑色の煙のやつ。」
「あれは、《発煙弾・毒》と《衝撃弾》の同時使用だ。せっかくだからいろんなパターンを試してみたくてな。」
簡単に説明すると、発煙弾・毒によって全方向に撒き散らされるはずの毒煙に衝撃弾で指向性を持たせたというわけである。
因みに、どちらもレベルⅡにしてある。。あまり強くしてこっちに来たら危ない。一応みんなにはパーティー勧誘を飛ばしているのでくらうことはないが、馬や御者の人が危ない。
そんな話をしていると、外に行っていたコラルドさんが帰ってきた。
「あ、おかえりなさいです。」
「あぁ。」
ルーンに軽く返事をすると、コラルドさんは言葉を続ける。
「ブレーキ、あいつらほっといて良かったのか?俺が見たところだと、最近有名なあの⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
「《深淵の闇を纏いし者》ね。」
「そう、それだと思うんだが。」
《深淵の闇を纏いし者》後から聞いた話だと、最近生まれた盗賊団の名前らしい。個々の戦力より全体での奇襲攻撃を得意とするらしく、また全員が隠密行動に長ける《闇属性魔法》を持つ、ある意味適材適所な集団である。
名前はちょっと⋅⋅⋅⋅⋅⋅考えたやつ、ヤバめなタイプだよな?まぁ盗賊だし、ヤバイのは当たり前か。
「大丈夫っすよ。すぐ捕まるっすから。」
「え?何かしたのですか?」
「戦闘中に、王のほうに連絡をとっておいたっす。あっちには優秀な騎士達がいるっすから、もう逃げたって遅いっす。」
いつの間にそんなことをしていたんだな。そういや、ブレーキさんは補佐係だったか。連絡手段はないと困るもんな。
というわけで問題は無いようだった。しばらくすると、ルーンやナナがこっくりこっくりとなり始める。時間的にも仕方ないか。
「みんなそろそろ寝るか。」
「ん~、ねむい~。」
「そぉですね、私もできれば、寝たいですぅ。」
そういうと、ナナはふらふらと俺のところまで来てもたれ掛かるようにして寝始める。それにつられてか、ルーンまで同じようにして寝てしまった。
「おいおい、俺は監視をしないといけないんだが?」
「いいわよ。それぐらい私たちがやっておくから、一瞬に寝てあげてよ。」
「そうだな。最近はシュウばかり動いているから、休めるときは休んでおけ。」
「そうっすよ。両手に花で休んでてくださいっす。」
両手に花って⋅⋅⋅⋅⋅⋅。まぁ二人とも可愛いとは思うけど。ふと見ると、二人して幸せそうな顔で眠っていた。
「ありがとう、お言葉に甘えさせてもらうよ。」
俺は、軽くナナの頭を撫でると壁に凭れて眠りにつくことにした。
自覚はなかったものの案外疲労も溜まっていたようで、直ぐに重たくなった瞼に従った。
色々ありまして、遅くなり、且つ短くなってしまいました。申し訳ありません⋅⋅⋅⋅⋅⋅。
次回から、少しの間ほのぼの生活が続きます。貯まったポイントや、フジダマの種、さらに、新しいアイテム!?まで。
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