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ハナビって作れるか?

「これからシュウくんとナナさんが泊まるところにつれていくっす。あ、一応聞いとくっすけど、部屋は別々の方が・・・。」

「一つで大丈夫です!」

「あ、そうっすか。シュウくんもそれでいいっすか?」

「大丈夫だ。ナナがいいって言ってるからな。」

「そ、そうっすか。」


廊下を歩きながら話をする。あ、そういやまだ聞いてなかったな。


「あっしの名前っすか?」

「え?なんでわかったんだ?」

「雰囲気で何となくわかるっすよ。」


おぃおぃ。この人よくわかんないぞ?


「で、あっしの名前っすよね。ブレーキっす。よく部下に"名は体を表すってこう言うことなんですね"って言われるっすね。」


まぁ、思いっきり急ブレーキ(・・・・・)かけてたからな。キキィィって普通人間が出す音じゃない。

というかブレーキ音があるってことはこの世界にもやはり車とかがあるってわけか?


「隊長なんてやらしてもらってるっすけど、結局スキルだよりっすよ。」

「スキル?ブレーキさんは何のスキルを持ってるのですか?」

「そんなに固い口調じゃなくてもいいっすよ。」

「うん、わかった!」


おお、すぐに変わった。まぁその方が楽だろうしな。さっきはやっぱり王様相手に遠慮してたわけか。


「やっぱりその方がいいっすね。それで、あっしのスキルは《爆破》っす。このお陰で攻撃のみならずあっしの役割である探索、採取にとっても役に立つんっすよ。」

「ほぉ。でも爆破スキルとなると扱いが難しいんじゃないか?」

「そうっすね~。基本的に目の前を爆破することしかできないっすから、子供のときは自分のスキルで死にかけたりもしたっすね。でも、色々と試行錯誤して今の形に落ち着いたっすよ。」


やはり技術が必要ってわけだな。つまりなかなかの、いや、すごい手馴れって訳か。


「そんな風に思ってもらえて嬉しいっすね。」


あ、そういや分かるんだったな。


「シュウくんのスキルはあっしと似ているところがありやすし、気になってるんっすよ。できることがあるかはわかんないっすけど、何かあれば力になるっすよ。」


それは力強いな!


「ありがたい。技術面で色々教えてもらいたかったんでな。」

「そうすればシュウはもっと強くなれるよね。」

「そうだな。」

「そうっすね。技術ってのはばかにならないっすから。ちょうど着きやしたよ。この部屋っす。」


今後が楽しみだとそんなことを考えていると、部屋についたらしい。ブレーキさんが扉を開けると、その先には・・・。


「「うわぁ~~‼」」 


いやこれはすごくないか?二人で生活するのには十分すぎるリビング、料理をするかはわからないがキッチンもしっかりついていて、おっきなお風呂もついている。そして、なんと言っても、


「「レイク(・・・)ビューだぁ~‼」」


レイクビュー。なんと王都には王宮に隣接するように湖と回りを取り囲むように林があるのだ。階段をそれなりに昇っていたからなかなかいい景色が見れるかもと期待していたが、想像以上だったな。


「このレイクビューすごいっすよね!王都が大きくて、且つ初代の国王が自然大好き~って人だったおかげっすよ。因みに、そのときの国王は獣人嫌いじゃなかったそうっす。」

「そうかぁ~。その次の代からの人に何があったのかは分からないが、できればずっとそうであってほしかったなぁ。」

「けど、もうすぐ獣人とも仲良くできるようになるかもしれないっすよ。パーティーがうまくいけばいいっすね。」


そうだったな。パーティー・・・なんとしても成功させねば。


「ねぇシュウ。あの信号弾とかについては話さなくていいの?」

「そういやそうだった!」


ブレーキさんがポカンとしている。まぁ言ってなかったからな。


「ギルド長に何か披露できる物を準備して欲しいって言われてたんだ。それで、信号弾ってのを披露しようと思ってるんだが。」

「信号弾ってどんなのっすか?」

「上空に発光体を飛ばすことができる。それで自分の場所を知らせたり、敵襲を知らせたりなどできるってものだ。」

「なんかハナビってゆうカラフルな光をつけられるかもしれないって言ってたよね?」

「そうなんだけど、なかなかやり方がわからなくてなぁ。」


閃光弾では白い光しか出ないし、ん~


「それはすごいっすね。ただ、そのハナビってのを作りたいのなら、少しその信号弾を見せてくれないっすか?」

「何か分かるのか?」

「絶対ではないっすけど、分かることがあるかもしれないっす。あと、単純に信号弾ってのも気になるっす。」

「わかった。なら今晩やってみよう。花火もできたらいいなぁ。」

「やるだけやってみる、いや、全身全霊でやってみるっすよ!」


やっぱり色があった方が派手で綺麗だしな。ということで今晩の予定が決まったところで、とりあえずブレーキさんと別れた。部屋の確認もしたいし、あとちょっとぐらいゆっくりしたいからな。さすがに馬車の4日旅がきつくて・・・。

ベットでくつろぎたいなぁ。ふかふかなんだろーなー。


「ねーねー、ベット見に行こ。」

「おー、ちょうど俺も見に行こうと思ってたんだ。」


ミナも同じことを考えてたのか!早速二人で寝室に行くと・・・。


「「え・・・。」」


二人して呆然する。そして、なんとも言えない顔になる。別にベットがぼろかったとか、変だったとかそんなことはない。もちろん王都らしいふわふわのベットだ。ただ、


「「ひとつしかないね。」」


そう、ひとつしかなかった。いいんだよ?全然。だって今までも一緒に寝てたわけだしさ。だけど、なんかね、想像と違うかったからさ。


「「まぁ、いっか。」」


うん。いつも通りだ。なんにも変わらない。というわけで、王都でも一緒に寝ることになりました。ナナが嬉しそうなら、いいです。ハイ。


──────────────────────────────────────────


その晩。


「じゃあ、打ち上げてくださいっす。」

「よし、せーの!」


シューー、パァァン!


「おぉー!これはすごいっすね。色々と応用がききそうっす。それで、ハナビについてっすよね。」


そうだった。花火、できるだろうか。


「あっしなりに考えてみたんっすけど、魔道具のなかに発色ランプってのがあるんっす。魔力エネルギーを色のついた光に変換する魔道具っす。もしかしたらそんなグレネードってあるんじゃないっすか?」


え?ちょっと待ってくれよ。えーっと・・・。


「あ、あるじゃん・・・。」

「やっぱりっすね。シュウくんのグレネードは魔法と関係してるところも多いみたいっすからもしかしたらって思ったんすけど。大当たりだったっすね。」

「そうみたいだ。気づかなかった・・・。」

「シュウ、ドンマイ!」

「ありがと、ナナ。」


ずっと閃光弾がノーマルメダルだったからノーマルメダルしか見てなかったが、発色弾は魔法関係なのでレアメダルだったのだ。迂闊だった・・・。


「と言うわけで、早速やってみるか。」

「そうっすね!」  「うん!」


えーと、まずは発色弾を購入する。これはただ単に発色するだけのグレネードで、色は取り出すときに想像したものになるという。(発色ランプも想像した色になるらしい。)これに信号弾と同様に加速弾を合成してみる。


「《発色信号弾》か。よいっと!」


シューー、パァァ。


「綺麗だねー。」

「そうっすね。」

「そうだな。けど、ちょっと違うんだな~。」


これはこれで綺麗なんだが、これだと本当に色のついた信号弾だ。花火にするにはどうすれば・・・。


「もっと粒状のものを放射状に飛ばす必要があるんっすよね。ん~。」

「んー、わかんないなぁ。」

「そうだなぁ・・・。ん?これなら・・・。」

「何かわかったの?」

「いや、できるかわかんないんだけど、やってみるか。」

「そうっすね。やってみてくださいっす。」


使うものはさっきの発色信号弾、そして、《破片手榴弾》だ。これで破片が飛ばせるし、それが発光していれば花火のようになるはず。破片手榴弾にはワイヤーとかが入っていたりするらしいのだが、まぁ詳しいところは大丈夫だろう。ただ、


「さて、合成したものをまた合成できるのか?」


発色信号弾と破片手榴弾をあわせて・・・。


「よし、いけた!」

「ほんと!どんなのどんなの!」

「えーっと・・・《花火弾》?」

「それって、まんまじゃないっすか?」

「そうだな。まぁいいか。それ!」


花火弾を投げる。想像はよくあるカラフルな花火。空に広がるのは・・・。


「「「おおぉ~‼」」」


想像通りの花火だ。これはすごいな。てか合成って若干俺の思考が混じってくるんじゃないか?うまく行き過ぎな気がする。


「これが花火っすかぁ~。さっきのとは全然違うっすね~。」

「ほんとに綺麗!夢みたいだね!」


とにかくできてよかったなぁ。問題はスキャナーの3つの枠を全部つかってしまうことだが、まぁ遊びにしか使わないし、大丈夫だろう。


「これなら披露するのに最高っすね。魔道具としても作れるかもしれないっす。」

「そうすれば娯楽としてハナビが普及するな。この世界はあんまり娯楽ってのはないみたいだし、そうゆうのが増えることはいいことだ。」

「うん!パーティー楽しみ~。」


これでパーティーがもっといいものになるな。俺も楽しみだ。

そう安心しつつ、お開きにした。そろそろ夜も遅いしな。


そのあとは、広いお風呂に入ってふかふかのベットで(二人で)寝た。旅の疲れもあってすぐに眠りについた。

ハナビを作る方法がだいぶ苦しい感じになってしまいました。申し訳ない。


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