ゴッホの横顔 4
よし、用意も終わったことだしそろそろ教室を出るか――。そう思って椅子から立ち上がろうとして、俺は固まった。なんだ。何かがおかしい。俺は、何かを見落としている気がする。
さっき、岡森は、右手を――。
「どうしたんだい? カモちゃん」
岡森の声で、俺は顔を上げた。いつの間にかうつむいて、考え込んでいたらしい。教室には、もう他に人は残っていなかった。蛍光灯はすでに消され、おまけに外は曇天で、真昼だというのに教室は薄暗く感じた。
「集会、サボる気かい? 僕もそうしようと思っていたところなんだよ――」
「岡森」
俺は、絞り出すように言った。声が震える。
「話がある」
すると岡森は、待ちに待ったような、嬉しそうな表情で大きくうなずいた。いつも薄笑いを浮かべて、本心を隠そうとしているような、あの岡森が。滅多にない事だった。それは、4月のあの日、探偵が謎解きを終えた後の表情と同じだった。
「ああ、やっとか、カモちゃん。僕も聞きたいことがあったんだ」
その上気した顔を見て、俺は立ちくらみのような感覚に襲われた。やっぱりあの時、探偵は――。
もう、午後1時に近い。いつもなら昼休み。とっくに昼飯を食べ終わっている頃だ。だけど空腹など、全く感じなかった。その代わり、のどがひどく乾く。
俺は、つばを飲み込んで、イガイガするのどを潤してから、あの言葉を口にすることにした。探偵を呼び出すときの、合い言葉。
世界史が終わった後の休み時間。地縫先輩の挑発に乗った岡森は右耳を見せた。だがなぜ右耳に、補聴器が付いていたんだ。最後の嘉屋兄弟とのやり取りでも、岡森は右耳に手を当てた。聞こえないのは左耳じゃないのか? さっき杉本が念を押していたのは、このことだった。
いや、俺は知っている。クロス補聴器という、片側の聴力の低さを健常なもう片方で補うタイプの補聴器があることを知っている。それは両耳に付けて使う。または、ただ単に右側も聞こえにくいだけかもしれない。
……言い訳だ。岡森は片側の補聴器しか先生に預けなかったし、今さら実は右もでしたなんてことはないだろう。しかも春山に対し右耳の聴力は良いとまで言っていた。
本当は、心の奥底では、俺は真相を理解していたのかもしれない。だが、脳がそれを考えることを拒んだ。岡森は片耳の中途失聴者だ。それだけだ。それが結論であってくれと、俺は願った。それが謎解きの答えだと信じたかった。
もしそれが真実なら、探偵は現れないはずだ。「俺にとってどうしようもない謎」ではなくなっているからだ。この不安が俺の思い過ごしなら、何も起こらない。
だが、その期待は見事に裏切られることとなった。
『さて――』
その言葉を吐き出した瞬間、世界が反転した。キーンという耳鳴り。急速に感覚が失われていく中、俺は絶望的な気持ちでその声を聞いた。
『やあ、カモさん。まだ気付いてなかったんですか?』
どうして……どうしてだ!
(おい、どうして今まで黙ってた! 真相は分かっていたんだろう!?)
『ええ、ですがあの時は時間切れで――』
(違う! その後もお前は何度も現れただろうが! 校外学習の時も、杉本の時も、春山の時も!)
こんなことではいけないと思った。これでは、まるでさっきの地縫先輩と同じだ。しかも、こっちは本気で言っている分始末に負えない。だが、俺は叫びにならない叫びを上げ続けずにはいられなかった。
『落ち着いてください、カモさん。わざと言わなかったのではありません。
私もよく分からないのですが、どうやら私の思考はカモさんに引きずられるようなのです。つまり、「さて」という言葉を唱えた時に一番不思議に思っていることが、私にとっても最優先事項になるのですよ。
以前に解いた謎のことは覚えているには違いないのですが、頭の隅に追いやられている状態なのです』
でも、でも……。
とめどなくあふれてくるかと思われた言葉は、しかし、ぴたりと止んだ。おかしい。あれだけやりきれない気持ちだったというのに……。
『落ち着きましたか?』
探偵の言葉に、俺は短く(ああ)と答えた。もしかすると、探偵が俺の影響を受けるように、俺の感情も探偵の影響を受けていたのかもしれない。はは、なんてことだ。感情の奴隷だと、自嘲気味に考えた。
身体の支配権が完全に探偵に移り、同時に感覚も戻った。探偵の目を通して、俺は岡森を見る。期待に満ちた目をした岡森を。
探偵が言った。
「さて――簡単な話です」
4月。探偵の推理により、俺は岡森が中途失聴者であると知った。その頃は中途失聴とろうの違いも分かっていなかった俺は、障害を抱えているというのに、余りにも普通に過ごす岡森に戸惑いを感じた。怖いとさえ感じた。それは、自分がよく知らない存在に対する恐怖だったのかもしれない。
だが、あいつなりの努力を俺は知ることとなった。
よく観察すれば、岡森は誰かと話す時は常に左側をキープしていたことが分かるだろう。右耳でしっかり聞き取るためだ。さらに……今、ようやく分かった。岡森は、ある技能を習得していた。
探偵が推理を終えたあの時、チャイムの音が鳴り響いてから、探偵は黙って岡森を見つめていた。俺は探偵が何をしたいのか、少しも分かっていなかった。そして、岡森が何故あんなに真剣な表情をしていたのかも。
少しは勉強した今なら分かる。聴覚障害者がコミュニケーションを取る手段は、何も補聴器に頼ることだけではない。手話や、口話――いわゆる読唇術なども、そこに含まれる。岡森は、いつ右耳が聞こえなくなってもいいよう、これらをマスターしていたのだろう。
あの時、岡森は、探偵の口元の動きを読んでいたのだ。
焦点が合っていないように感じたのは、口元を見つめていたから。俺もそうだったが、見透かされていると感じる人もいただろう。岡森桜一の独特な雰囲気に依るところもあるだろうが。
身体の支配権が失われつつある中で、おそらく探偵は言葉を発せなくなったのだ。だから俺には探偵が黙ったように思えた。あの状態の俺は、五感の鋭さのわりに、体を動かしたという感覚はひどく鈍くなるからだ。乗り物に入れられたような。だから、口の動きみたいな小さな動きは、無いに等しかった。
探偵は最後に口だけを動かして、岡森に何かを伝えた。探偵も、あの噂話から、もしかしたら岡森が口の動きが読めるのではないかと予測を立てていたのだろう。「目を見て話さない」のは、口元の動きを見て聴力を補おうとしたからではないか、と。
それを見た岡森は、それまでのつまらなさそうな態度とは打って変わって、本当に感動したようだった。あの時見せた表情は、聴覚障害を持つことに気付いてもらえた感動からではなかったのだ。それは、岡森にとってそこまで大事なことではなかった。本当に知って欲しかった事実は、他にあった。
その時探偵が口を動かして伝えたこと、それこそが真実だったのだ。
「あの時はちゃんと言ってくれなかったけど、今日は教えてくれるんだよね、『探偵さん』」
おどけるように岡森が言った。探偵は「もちろん」と答える。胸を張っているのが目に浮かぶような、威勢のいい声だった。
俺はもう、自分の愚かしさに、何も言う気が起らなかった。俺さえも現実世界で叙述トリックにお目にかかれる日が来るとはな。そんなくだらないことを考えて、逃避するしかなかった。
「秋葉先生が補聴器を見て真相に気付いた、という推理には、一つ大きな欠陥がありました。どうして予備知識も無く補聴器だと分かったのか、と言うことです」
岡森の話では、秋葉先生は機械に詳しくなかった。名前の割に、などと言っていたのを思い出す。同時に、探偵が「まず第一に考えられるのは」と前置きをしていたことも。ああいうふうに言ったということは、「第二の推理」があったのだ。
しかし、おそらく本命と思われたその推理はチャイムによって妨げられた。だから探偵は「間が悪い」と言った。
「普通、耳にはめられたあれくらいの大きさの機器を見れば、イヤホンか何かだと思っても仕方ありません。実際さっきだって、誘導があったとはいえ、誰もがワイヤレスのイヤホンと思ったはずですよ」
「そうだね。もっとも、麻里ちゃんは本当に『イヤホン』が出てくるとは思わなかっただろうけど」
探偵は、岡森の言葉を聞くと、楽しそうに声を弾ませた。
「あれは傑作でした! マジシャンも顔負けですよ」
……どういうことだ? マジック? その言葉の連想から、俺は岡森がやっていた、耳が大きくなるマジックを思い出した。
まさか。そんな。
「やっぱり、分かっていたのかい?」
岡森は、いたずらの仕掛けに気付いてもらった子供のような笑顔を見せると、右手で髪をかき上げた。綺麗な耳には、何もはまっていない。そのまま、右手をひらひらさせてから、もう一度ゆっくり耳に手を持っていった。
今度は、耳に補聴器が付いていた。
「あのマジックの目的は、本当に見せたくない物から目をそらすためですね。あの時の空気では、右耳に何もなかったら左耳、それでも何もなかったらポケットの中身くらいはチェックされたでしょう。
ですが、右耳にイヤホンらしき物があると分かれば、とりあえず注意はそこへ向かう。まして、それが補聴器で、岡森さんは聴覚障害を持っていたという衝撃の事実付きです。誰も、ポケットや『左耳』も見せろなんて言い出せないし、その前に思い付きもしないでしょう」
探偵は「左耳」という部分に力を込めて言った。
岡森は度々、髪の乱れを気にしていた。左耳のあたりの髪を。俺はずっと、髪の隙間から補聴器が見えるのを隠すためだと思っていた。
「秋葉先生は補聴器を見たとしても驚かなかったでしょう。それどころか、先ほどのクラスのみなさんのように、イヤホンを付けていると勘違いして、さらに怒ったかもしれません。
だからと言って、岡森さんが左耳に補聴器を付けていなかったとは言い切れませんがね。そこは問題では無いのです。補聴器があっても無くても、秋葉先生の反応とは関係がありませんから。
秋葉先生が驚いたのは、もっと単純な理由からです。補聴器よりも、もっと分かりやすい理由。一目見ただけで、言葉をなくすほどの、とても強烈な印象の光景を見たから――ねえ、岡森さん……。
あなた、左耳が欠損しているのではないですか?」
探偵の声は、唄のように俺の頭の中で響いた。
岡森は、目を見開いた後、うつむきがちに笑って、静かに答えた。
「その通りだよ、カモちゃん。自分で切り落としたからね」
俺は、岡森の告白を聞いても、さほど驚かなかった。探偵の感情に支配されているからか、それとも――。
「あの時、カモちゃんがいきなり口話をやりだしたから、慌てて口の動きを読んでみたんだ。驚いたよ。今まで誰も気付かなかったことなのに……。
ありがとう、カモちゃん。気を遣って口パクで済ませてくれたんだね。誰かに聞かれるとまずいから」
違う、俺は叫びたかった。そんなことはない、俺は何にも気付けていなかった。岡森の本当の思いなんて、全く分かっていなかった。
「理由まで推理するには情報が足りませんでしたが、まさか本当にそうだったとは……」
探偵の口ぶりからするに、やつはこの真実にさえ心当たりがあったのだろう。俺も、言われて思い浮かぶことがあった。
中学時代、岡森には「ゴッホ」という異名があった。ポスト印象派を代表する画家・ゴッホには、有名な逸話がある。「耳切り事件」だ。精神疾患を患っていたとも言われる天才画家は、ある時突然、自ら左耳を切断したという。
「そういえばカモちゃんは、僕の発言にも注目していたみたいだけど、あれはあまり関係ないんだ。秋葉があんまりしつこいし、髪が痛かったものだから……
『耳がもげたらどうするんですか』って、言ってやったのさ。そしたらあいつ、それ以降僕を見かけても、何も言わなくなったよ」
岡森は楽しげに言った。
どうして――どうしてそんな平気な顔をしていられるんだ? 俺は今だけは、探偵と入れ替わっていて良かったと思った。もし俺が今の岡森と相対していたら、化け物を見るような目つきになってしまっただろうから。
「さっきは『欠陥品』なんて言ったけど、僕は障害のことを負い目には考えていないね。人は誰しも欠陥を抱えているものだろう?
……それどころか、僕は楽しみでさえあったんだ。誰かが、僕の秘密に気付いてくれないかって。
カモちゃんも、かくれんぼや鬼ごっこをしたことはあるだろう? 覚えいていないかな。隠れているけど、どこかで見つけて欲しい気持ちもあったのを。鬼にはなりたくないけど、いざ追いかけて来なかったらもの寂しく思ったことを。
どうして気付いてくれないの、って。僕はこんな凄い秘密を抱えているのに、どうして分からないのって。分かりやすいヒントを出しているのにって」
薄笑いを浮かべる岡森。本当に俺は、こいつのことを分かっていなかった。岡森は、さっきも、うつむきながらこんな表情を浮かべていたのではないか。
「だけど、君だけが気付いてくれたんだよ、カモちゃん。
……秋葉には自分から教えちゃったけどね。奴が言いふらしていたら他の先生も知っているだろうけど、今のところそうはなっていないみたいだ。どちらにせよそこは重要じゃないけど。
期待していたんだ、カモちゃんには。先月、君が紗妃ちゃんに推理を披露した時から。カモちゃんなら、僕の秘密を暴いてくれるんじゃないかって思っていたんだ。
期待通りだったよ。障害のことにも、その先の事実にも、君は見事に正解を示した。あの時、口だけを動かして、
『ゴッホは左耳を切りました。あなたは?』
そう言ったんだよね? 僕は、体が震えるのを抑えられなかったよ。感動したんだ。やっと会えたんだって。やっと、僕を見つけてくれる人が現れたんだって。やっと探しに来てくれたんだねって、捕まえに来てくれたんだねって。
カモちゃん、君は、本物の名探偵だよ」
なんてことだ――。俺は、真相になど、たどり着けていなかった。他の人間――教師たちやクラスメート、地縫先輩や、おそらく他の女たち――と同じように、まんまと岡森に欺かれ、本当に大事なところは見せてもらえなかった。
それなのに、全てを知ったかのような気になって、理解者であるようなふりをして、俺は岡森と過ごしていたのか。
岡森が興味を持ったのは、俺ではなかったのに。愚かな俺などではなかったというのに。俺が杉本と知り合った時に現れた「探偵」に興味を引かれ、その後再び現れた「探偵」が口話したことの真意を知るために、俺に接触していただけなのだ。
それなのに俺は勘違いをして、心を許してもらえているなどと考えていたのではないか。誰かの特別になれそうだなどと、考えていたのではないのか。
俺が誰かの特別になりたかったように、岡森も、特別な誰かを探していたのだ。しかし、それは俺ではなかった。
「お褒めいただき光栄です、岡森さん。
これで私の推理は終わりです」
探偵は、言葉遣いは丁寧なまま、やや素っ気なく言った。岡森は拍子抜けしたように、どこか物足りなさそうな表情で尋ねた。
「理由は聞かないのかい?」
「ミステリでは首切りの理由がよく話題に上がりますが、耳切りというのは、どうですかね」
探偵は、はぐらかすように答えた。俺にはその言葉が、自分の口から発せられたものだとは、とてもじゃないが思えなかった。
確信する。こいつが俺の別人格などということは絶対にあり得ない。俺が知らない知識を当たり前のように持ち出してきたし、なにより俺がこんな恐ろしい発想を持てるわけがない。俺は、とんでもない怪物を、心に棲まわせてしまったのではないか。
お前は、いったい何なんだ――?
岡森は笑ったまま、鞄に手をかけて立ち上がった。長髪が揺れる。
「聞かないなら良いけどね。
あ、たぶん大丈夫だとは思うけど、僕は本当に全然気にしていないから、これからも今まで通り、よろしく頼むよ」
岡森の顔を呆然と眺めていた時、
「本当にそうですか?」
探偵が聞いた。岡森の手が止まる。
「どう言う意味だい」
岡森は薄笑いのままだったが、その声は少しだけ警戒を帯びているように思えた。
「岡森さんは、言葉の割にけっこう気にしていると思うんです。特に名前のこととかね」
その瞬間、岡森の表情が凍りついた。真っ黒な雲の切れ間から覗いた太陽がその顔を照らした。俺には、その時だけ、岡森が普通の男子高校生に見えたのだ。
「まさか……さすがだね、探偵さん。もしかして、それも分かっているのかい?」
「これは推理ではなく想像ですが――このN県には『大和三山』と言われる景勝がありますね。畝傍山、香具山、そして耳成山――最後の山は、ある豪商の家名と同じだそうですが……」
探偵の言葉に、俺は思わず心の中で声を上げた。驚くほどに落ち着いた声だと自分で思った。
(なんでそんなことを知っているんだ? それに、その話に何の関係がある)
『なぜ知っていたかは分かりません。ただ、知識として浮かんできたのですよ。
2つ目の質問については、岡森さんも言っていたでしょう。家名が山の名前と同じだって』
確かに……「家名を山に付けるほど」金持ちだとは言っていたし、それは本当のことなのかもしれないが、
(だとしても、大和三山は関係ないだろう。岡森山なんてあるか?)
『「岡森」がそうだとは言っていません。今は、離婚した相手方の名字を名乗っているのだとしたら?』
そんな――ただの噂だろう? まさか、そんな、ありえない……。もしそうだとしても、そんな、タチの悪い冗談みたいな事が、あっていいものなのか――?
いつの間にか、10分が過ぎていたらしい。また探偵の言葉は途中で切られた形だが、今回はもう何も言うことはないだろう。
もし……もし、探偵のいうことが本当だとして、岡森は以前、なんという名字だったのか。
耳成山。耳成?
岡森は、名付け親である祖母をこう評していた。
『思い込みの激しい人だったよ。迷信なんか信じて、こんな名前を付けるほど』
みみなし。耳無し。桜一。ミミナシオウイチ。
反転する世界の中、感覚が曖昧になった俺の耳に、岡森の声が聞こえてきた。またいつもの薄笑いをまとって満足げな顔をした岡森が、うっすらと見える。
全てが歪む中、その声だけは、やけにはっきりと聞こえた。
「最高だよ、カモちゃんは」
「ゴッホの横顔 Absent in May」 了
というわけで、岡森くんの好感度MAXのトゥルーエンドでした。「集会には行かない」を選択すると見られる特殊エンディングです。
冗談はさておき、どうも、みのり ナッシングです。
岡森くんの秘密に気付かれましたでしょうか? 一部分目のあとがきに書いた海外ミステリも、お分かりになったと思います。クリスティーですね。カモちゃんがこのあとどういう選択をするのかは……あえて触れません。
実は、今回書きたかったのは「賀茂京介の絶望」でした。今まで見過ごしていた真実に打ちのめされると同時に、先送りにしてきた「探偵」の正体に疑問を感じ始める、そんな内容です。
絶望感満載の本話でしたが、最終部分に唯一あった情景描写に希望を込めました。岡森を理解する手がかりになるのではと思っています。
これで、五月編は終わりです。次回からは六月編。今後の彼ら彼女らの動向にご注目ください。
それでは、また。




